男の子A「それから、僕たちのような親のいない子たちを、
集めて、一緒に育ててくれたんだ。」
灰間「そっか。大岩にもそんな過去があったとは知らなかった。」
大岩「悪かったのォ。天宮は全ての人たちが幸せになれように、
シスターになったんじゃ。そうする事で、全てを救おうと思ったけ。
それに比べ、わしは・・・何もできへんがな・・・・。」
灰間「何もできない?じゃ、この子たちを守るのも無理っての?」
大岩「・・・・いや、この子たちだけは何としても守りたい。
いや、必ず守る。それが、神が俺に課した使命じゃぃ!」
灰間「・・・・なら、良いじゃん。」
大岩「灰間。おどれも協力せんかぃ。一緒に子供たちを守るんじゃ!」
夜になった。教会の近くの施設の前では、
赤いローブと青いローブがあった。そう。例の二人組が現れたのだ。
二人組は施設の子供たちを狙っているのだ。
赤いローブの者「ここには子供たちが多くいるぜ・・・!」
青いローブの者「だが、中にはウルトラマンティアーズもいるぞ。」
赤いローブの者「何か作戦を立てんとなァ・・・!」
施設のキッチンでは、天宮と野口が料理をしていた。
天宮「今日は手伝ってくれてありがとうございます。」
野口「いえいえ。これくらい、当たり前の事です。
でも、大変ですよね。一人でたくさんの子供たちのために・・・。」
天宮「だって、私と大岩さんでなきゃ、
あの子たちを育てられないから。
他の大人たちは、私やあの子たちのような者には冷たくしました。
きっと、これも社会のせいでしょう。けど、神様なら、
こう伝えてくださるハズです。全ての子たちを愛せと。私が、
シスターになったのは、
全ての者に幸せを与えるための許しを得るためです。」
野口「そうですか・・・。大岩さんとは今でも仲良しですか?」
天宮「ええ。だって、幼い頃からの仲ですもの。」
灰間「・・・・ところで、大岩って。天宮と付き合ってる?」
灰間がそう言うと、大岩がいきなり赤くなりそうで吹く。
大岩「ぶっ!!な、何でそがな事を聞くんじゃぃ!?」
灰間「だって、なんかそんな感じがするしよ。」
女の子A「大岩お兄ちゃんと野口お姉ちゃんはね、
恋人同士なんだよ!」
女の子Aがいきなりそう言うと、大岩は頬を赤く染めて嗜める。
大岩「こりゃ!!そがな事は軽く言うもんやない!!」
灰間「あっ!!やっぱり、そう来たか。」
大岩「ワレも納得すんな!!!」
灰間「いやぁ。悪い悪い・・・。むっ!?」
その時、灰間のペンダントが光り出した。灰間は立ち上がる。
灰間「(この近くに魔族がいる。)ちょっと、トイレに行ってくる。」
大岩「おお。行ってこいや。」
部屋から出て、廊下を歩く灰間は一人で何かを叫んだ。
灰間「出てこいや!魔族!!ここに来たのはわかってんだよ!!」
そして、灰間の前には赤いローブの者が現れた。
赤いローブの者「ヒヒヒヒ・・・!ティアーズめ・・・!!」
灰間「やはり、てめーら謎の二人組の正体は魔族だったな。
言え!!何故、子供たちを浚いやがった!?」
赤いローブの者「それはよ。魔獣たちの餌にするためさ。
地球人の子供たちは魔獣にとって、凄い美味しいと思うからなァ。
ちなみに、俺の相棒は既に子供たちの方へ向かった。」
灰間「何・・・・っ!?」 その時、廊下に子供たちの悲鳴が響く。
子供たちの声「きゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
灰間「あっ!!!」 赤いローブの者「ぐふふ。来た来た。」
部屋では青いローブの者が来て、子供たちはそれに怯え、
泣きながら大岩の後ろで震えている。
大岩が青いローブの者と対峙する。
大岩「とうとう来たのォ。じゃが、
この子たちには指一本触れさせんわぃ!」
青いローブの者「けけけ。
地球人ごときがこの魔族である俺に勝てるか?」
大岩「なめんやないわぃ。わしはとっても強いんじゃ!こりゃ!!」
青いローブの者「ふふっ!!じゃあ、楽しい喧嘩をしようぜェ・・・!」
男の子A「大岩お兄ちゃん・・・・。」
大岩「安心せんかぃ。おどれらは必ずわしが守っちゃる。
この子供たちをいじめるガキはわしが必ず許さんど!こりゃ!!!」
大岩が青いローブの者に殴りかかる。
赤いローブの者「・・・・・!」
赤いローブの者が殴りかかる。だが、
灰間はその拳を右腕で受け止める。
灰間「ぬ・・・っ!!でや!!!」
灰間は左手の拳で赤いローブの者を殴って、倒した。
そして、灰間は赤いローブの者の頭を掴む。
赤いローブの者「・・・・・・!?」 その時、野口と天宮が来た。
野口「どうしたの!?灰間君!!」
天宮「子供たちの悲鳴が聞こえましたが・・・!」
灰間「部屋で魔族が子供たちを浚おうとしてんだ!!」
天宮「な、何ですって!!?」
天宮は灰間の発言に驚き、必死に走った。
野口「ところで、灰間君。このローブの人って・・・。」
灰間「人じゃねェ・・・!魔族だよ!」
灰間は敵のローブの頭の部分を思い切り剥ぐ。
その時、赤いローブの者の正体が見える。
野口「っ!?」 野口はあまりの驚愕に口に手を当てる。
赤いローブの者の正体は奇怪な怪人であった。その顔は、
赤い目をして、笑っているような口に2本の牙。
頭の左右には大きな角のような部分がそれぞれあった。
赤いローブの者「ヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒ・・・・!!」
赤いローブの者は灰間から離れて、すぐに逃げ出した。
灰間「あっ!!待ちやがれ!!!」
部屋では大岩と青いローブの者が格闘をしていた。
青いローブの者「・・・・・・!」
青いローブの者が大岩の顔を殴る。大岩はさがる。
大岩「ぐぉ!?おどれェ・・・・!!」
男の子A「大岩お兄ちゃん!!頑張れ!!」
女の子A「負けないで!!」
大岩「おう!!見とれやァ。わしの活躍をのおぉぉぉっ!!」
大岩は思い切り青いローブの者を殴る。攻撃は命中した。
青いローブの者「・・・・・・!?」 大岩「こりゃああぁぁぁ!!」
大岩はさらに青いローブの者を蹴り上げる。敵は倒れた。
子供たち「やったあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
大岩「おぉ。こりゃ。顔を見せんかぃ・・・!」
大岩は青いローブの者の頭のローブを剥ぐ。すると。
大岩「っ!?おおおぉぉぉ・・・・!!?」
大岩は突然の驚きに、さがる。
青いローブの者の異形の顔が見えたからだ。
その顔は赤いローブの者とほぼ同じだが、目の色が青だった。
青いローブの者「ヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒ・・・・・!!」
そして、青いローブの者も逃げ出した。大岩がそれを追う。
大岩「おぉ!!待てこりゃ!!!」
大岩が外に出ると、野口と天宮が来た。
野口「皆!!大丈夫・・・・!?」
男の子A「平気だよ!!大岩お兄ちゃんが助けてくれたもん!」
天宮「そうですか・・・。ありがとう。大岩さん。」
教会の外に出たローブの二人組。そして、灰間と大岩。
雨が激しく降り、時々出る雷が夜空を輝かす。
灰間「もう逃げられねーぞ!!!」
大岩「子供たちを虐めたちゅみ(罪)は、重いでェ・・・!」
ローブの二人組「ヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッ・・・・・!!」
ローブの二人組が素早く走って、灰間と大岩に迫る。
灰間「おら!!!」 大岩「こりゃ!!!」
灰間と大岩はその二人組を思い切り殴る。二人組は倒れた。
だが、すぐに立ち上がった。そして、空高くジャンプする。
赤いローブの者が赤く光り、青いローブの者が青く光る。
二つの光が重ねると、巨大な光となり、
巨大な怪物の姿になっていく。
光が消え、邪悪な巨大生物が現れた。
邪悪な巨大生物「キシァアアアアアアアアァァァァァァァァァ」
その怪物は腕が4本のあり、下の部分の両腕が普通の手で、
上の部分の両腕が刃物でできていた。足が普通に2本ある。
顔が二つあり、二つともローブの二人組と同じ顔をしていた。
身体の方では、ローブの二人組の顔に似ていた。
左目が赤で、右目が青だった。
笑っている口に牙が数本も生えていた。2本ある尻尾が長かった。
灰間「二人で合体して、魔獣になりやがったか・・・・!!」
そう。この巨大怪獣は魔獣である。
その名も、魔獣ザグルドンである。
ザグルドン「キシァアアアアアアアァァァァァァァァァ」
ザグルドンは教会に向かって、走り出す。
灰間「大岩!!天宮に伝えて子供たちを避難させろ!!」
大岩「ワレはどうすんじゃぃ!?」
灰間「俺は魔獣を引き付ける!!
何せ、俺はミラクルマンだからよ!!」
灰間はザグルドンに向かって走り出す。
大岩は施設の方へ走る。
部屋に戻った大岩は天宮たちにこう叫ぶ。
大岩「皆!!魔獣がこっちに来る!!早く避難するんじゃ!!」
野口「何ですって!?魔獣が・・・・!」
天宮「またこの地に来たのですね。悪魔の使いが・・・!」
施設から出る大岩たち。だが、魔獣が教会に近づきつつある。
男の子A「あっ!!魔獣が近づいてくる!!」
女の子A「こ、怖いよォ・・・!」
野口「皆!!早く逃げて!!!」
ザグルドン「キシァアアアアアアアアアアァァァァァァァァ」
魔獣が教会の近くにいる大岩たちを襲うのも、
時間の問題である。
天宮「このままでは、踏み殺される。神様・・・!
どうかお救いを!!」
天宮は両手を握って、神に祈る。その時、救いがやってきた。
灰間「ティアーズ!!!!!」
人気のないところで、灰間はウルトラマンティアーズに変身した。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・!!」
つづく
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