光次郎「しかし、小牧ちゃんが言った通りに、
お姉さんのお化けが現れるだろうか?本当に・・・・?」
桜「女の死霊でいいわよ。大丈夫よ。私と奈々ちゃんが一緒にいてあげるから。」
光次郎「ありがとう。僕・・・・昔からお化けが苦手だったんだ。実は・・・。」
青井「お化けが怖いなら、SSPが勤まれないわよ!」
光次郎「っ!奈々ちゃん・・・・。」
青井「仮にもあなただってSSPの戦士でしょ?
だったら、何事にも恐れないで前に進めば良いじゃない!!私たちと一緒にね!!!」
桜「奈々ちゃんの言う通りだよ。あなたは独りじゃないんだから。」
光次郎「うん。ありがとう。桜ちゃん。奈々ちゃん。」
青井「だから、私は青井だって!もう・・・。早く任務を終らせるわよ!!」
桜「うん。いこっ!光次郎君!!!」
光次郎「うん!!(いつも任務には厳しいけど、本当は思いやりがあって、
僕や桜ちゃんと一番仲良くしてくれる奈々ちゃん。彼女も僕の最高の友達だ。)」
3人は夜中の秋田町をパトロールし続けていた。そして、やっと・・・・。
桜「っ!?待って!!」 何かの気配で足止める桜の叫びに、二人は足止める。
光次郎「どうした!?桜ちゃん!!」
桜「・・・・っ!何か、変な感じがしない・・・・?」
光次郎「変な感じ・・・?なんとなく寒そうになってきたんだけど・・・・。」
青井「もしかして・・・・霊感であると言うのですか!?」
桜「それに似てるわ・・・・っ!」 光次郎「すると・・・・例の奴は!!」
3人は一斉に後ろの方へ向く。そこに、小牧が遭遇した、女の死霊がいた。
女の死霊「・・・・・・・・・・・。」
光次郎「こ、こいつか!!小牧ちゃんを泣かせたのは!!!」
女の死霊「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!!!」
女の死霊は笑いながら、3人にゆっくりと迫る。
青井「恐らく、こいつはがそうね!!月野先輩!!指示を!!」
桜「敵は私たちを殺す気よ!!迎撃開始!!!!」
3人は女の死霊を倒そうと、一斉射撃を開始。
光次郎はボウガン、二人はサイレントガンで攻撃。
桜「発射!!!!」 3人の一斉射撃が女の死霊を襲う。
しかし、女の死霊が突然消えてしまった。瞬間移動か?
光次郎「っ!?消えた・・・・?」 青井「一体どこへ・・・・!
桜「・・・・っ!危ない!!!」 後ろを向いた桜は突然、光次郎をど突いた。
光次郎「わっ!!・・・・え!?」 いきなりど突かれて倒れた光次郎は、
桜の方を見るが、彼女に異変が起きた事に驚く。そう。
後ろから女の死霊が襲い掛かって来て、鎌で切りかかっていた。
桜は光次郎を庇ったので、危うく敵の鎌に斬られそうになり、右肩に傷ができてしまう。
桜「あうぅ・・・・っ!!」 光次郎「桜ちゃん!!!!」
青井「よくも先輩を!!!」 青井が射撃で女の死霊を攻撃。
女の死霊「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!!」
女の死霊は間一髪バック転でジャンプして、青井の射撃を避けきった。
青井「ちっ!!駄目か・・・!」 光次郎と桜「くっ!!」
桜と光次郎は同時連射で女の死霊を攻撃する。しかし・・・。
女の死霊「・・・・・!・・・・・・!!」
女の死霊は鎌を回して、二人の攻撃からガードした。
光次郎と桜「ああっ!!防がれた・・・・・っ!!!」
女の死霊はすぐに消えていった・・・・。
青井「く・・・・っ!消えてしまったか・・・・・!!」
桜「・・・・・・うっ!」 桜は右肩を痛がり、膝をついてしまう。
光次郎「っ!!桜ちゃん!!」 青井「先輩・・・・!!」
光次郎と青井はふらついた桜を心配するように近づく。
桜「へ・・・・平気だよ。このくらい・・・・。
二人とも、私の事を心配してくれてありがとう。あなたたちも立派に優しいわよ。」
桜の微笑みに、光次郎や青井も微笑んだ。
清水と野沢は、別の町へとパトロールしていた。
清水「何としても、女の死霊を捜すわよ!平和を乱す者は誰だろうと許しておけない!!」
野沢「死霊は確か、外出している人を殺していると言ったわよね?」
清水「ええ。・・・かと言って人を利用してまでの戦い方をしてはいけないわ。」
野沢「そうね・・・。自分の力だけで捜さないと・・・・!」
その時、男性の悲鳴が聞こえた。二人はそれを聞いて、驚く。
男性の声「ぐあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
野沢「っ!!男性の悲鳴・・・!まさか!!」
清水「あいつが現れたんだ・・・・!!急ぐわよ!!」
二人は男性のところへ向かった。そこへついた二人が見たものは・・・・。
野沢と清水「あああ・・・・・・・!!!!」
血まみれとなって倒れて死んだサラリーマンの隣に立つのは、
女の死霊であった。そう。この死霊が男性を鎌で斬り殺したのだ。
女の死霊「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!」
女の死霊は野沢と清水に気づき、彼女たちをも倒そうとする。
野沢「見つけたわよ!このォ!!!」
野沢はさっそく連続射撃を繰り出す。女の死霊は、
いきなりの速攻を受けるが、動きを止められるだけで何ともない様子だ。
女の死霊「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」
女の死霊は動きを取り戻して、野沢と清水に向かって走ろうとする。
清水「銃弾では駄目だ!!光線で攻撃だ!!」
清水はサイレントガンからビームを発射して、それを女の死霊に浴びせる。
女の死霊「・・・・!?・・・・・・!!」
女の死霊はこの攻撃を受けて、流石にひるむ。
野沢「やった!!効いたわ!!!」 清水「けど、まだ終ったワケではない!!」
女の死霊はまだ負けたワケではなく、撤退しようと消えて行った。
清水「・・・・・敵は去った。さぁ。帰還しましょ。」
野沢「ええ・・・・。ん?ちょっと待って。」
野沢は何かに気づいたように、死霊が去ったところに来る。
清水「どうした?」 野沢「敵が消えたところに何か落ちているの?」
確かに、死霊が消えたところに何かが落ちていて、野沢がその落ちた物を持つ。
それは機械の一部であった。清水はこれを見て驚く。
清水「っ!!これは・・・・機械のパーツ!!」
野沢「って事は、あの死霊は本物の死霊ではなく・・・・!」
清水「・・・・・っ!!ジャンボロイドか・・・・・!!」
野沢「だとしたら・・・・!早く隊長に報告しなきゃ!!」
そう。あの女の死霊は本物の幽霊ではなく、ジャンボロイドだった。
デスナイトはモンスロイドだけではなく、ジャンボロイドまで送り込んだんだ。
午前2時19分。任務が終わり、隊員たちは第6分隊基地へ戻った。
春日「あの死霊がジャンボロイド・・・・・!!?」
春日は野沢と清水の報告を聞いて、少し驚く。
彼女の前の机に清水と野沢が持ち帰った機械のパーツが置いてある。
野沢「ええ。この機械のパーツを見て、
あの死霊は機械でできているアンドロイドではないかと確信しました。」
清水「あの死霊もデスナイトのジャンボロイドだそうです。」
春日「そう・・・・。私もそうではないかと思ったの。
ジャンボロイドは全て女性なのだから・・・・。」
野沢「前はモンスロイドが現れたし、さっきはジャンボロイド。
デスナイトはジャンボロイドとモンスロイドの2体を送り込んだのでしょうか?」
春日「だとしたら・・・・デスナイトはそろそろ全面戦争に乗り出すみたいね。
違う種類の巨大兵器が同時に出てきて、我々やライターに倒せるかどうか・・・・。
・・・・ところで、月野、高町、青井の両隊員は?」
清水「それが・・・・。月野隊員が負傷したそうなので・・・・・。」
光次郎、桜、青井の3人は基地のメディカルルームにいた。
そこで、桜は傷ついた右肩の治療を受けて、そこに包帯が巻かれていたそうだ。
光次郎「だ・・・・大丈夫かぃ?」 桜「うん・・・・。大丈夫よ。」
光次郎は桜に近づいて、桜は何故か頬を赤く染めていた。
青井「ちょっと、高町隊員。先輩のに近づいて、まさかハァハァしようってんじゃないの?」
青井が光次郎に近づいてそう言うと、光次郎は驚いて二人から離れる。
光次郎「そ、そんな事ないない!!ただ、桜ちゃんが心配で・・・。」
青井「そこまで心配する程、月野先輩が好きなのね・・・・。」
光次郎「っ!!う・・・うん・・・・。」 光次郎は赤くなりながら、頷く。
桜「私の事は心配しなくても良いのよ。光次郎君。」
光次郎「でも、君だって昔は僕の事をあんなに心配してくれたじゃないか?
あの頃、不良たちに絡まれて怪我をした僕を君は限界まで手当てしてくれたんだろ。」
桜「うん・・・・。だって、光次郎君は私の・・・・・こ・・・友達だから。」
青井「っ!!!?」 光次郎「・・・・・そうだよね。」
青井には聞こえていた。桜の言葉をしっかりと。
桜は光次郎の事を恋人と言いたかった。二人は両想いなのだから。でも・・・・。
光次郎「・・・・じゃあ、桜ちゃん・・・・。そろそろ・・・・・。」
桜「うん。そろそろ帰らなきゃいけないよね?」
光次郎「君はあの時、僕が元気になるまで帰らなかったのに・・・。ごめん。」
桜「いいよ。私、本当に平気だから・・・。」
青井(あの二人・・・・ラブラブだわ・・・・。) 青井は二人のやりとりを見る。
光次郎「・・・・奈々ちゃん。後は頼む。」
光次郎は青井にそう言うと、メディカルルームから出た。
青井「え!?あ、ちょ、ちょっと待ちなさ・・・・。・・・・っ!」
桜「いいのよ。光次郎君はあなたに私の看病を任せたと思うわよ。」
青井「勝手すぎます。あの人の行動は・・・・。
私に先輩の看病を任せるなんて。本来なら・・・・・っ。」
青井も知っていたのだ。光次郎も桜に恋心を抱いている事を。
本来なら、桜の看病は、
彼女を愛している光次郎が最後までやるべきであると思っていた。
青井「・・・・先輩はそんな勝手な高町隊員が好きなのですか・・・・??」
桜「・・・・うん。だって、私の始めての友達だもん。」
高町邸の玄関であかりは待ち続ける。そのたび切ない表情をしている。
ドン そして、ドアが激しく開き、そこから光次郎が出た。
光次郎「はぁ・・・はぁ・・・。た、ただいま・・・・・。」
どうやら急いで走ったので、だいぶ疲れているようだ。
あかり「・・・・・っ。ただいま!!」
あかりは喜びの涙を流して、光次郎に抱きついた。
どうやら帰りが遅すぎて、光次郎の事を凄く心配していたそうだ。
光次郎(あかりさん・・・。帰りが遅すぎた僕を、
怒らずここまで心配して待ってくれたなんて・・・・。)
そして、あかりは光次郎から離れる。すると、光次郎は突然、倒れ始める。
光次郎「・・・・・・っ。」 あかり「こ、光次郎さん!!!」
倒れ込む光次郎を抱えるあかり。
光次郎「あ・・・・足が・・・・・・。」
あかり「足が・・・・・?っ!?」
あかりは光次郎の足の方を見て、ズボンの右足の部分を脱がせかかる。
あかり「っ!!!」 あかりは光次郎の足を見て、驚く。
彼の右足の膝部分が怪我をしているではないか。
そう。光次郎は帰りで走ってる途中で転んでしまったのだ。
つづく
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