アムも怪獣の犠牲者になるところであったが、
DGCが怪獣を攻撃して、アムや逃げ遅れた人たちを救ってくれた。
怪獣は倒され、人々は幸せを取り戻せたが、アムだけそれを取り戻せなかった。
そう。アムの優しい両親はもう永遠と還らぬ人となったのだから。
アムは泣いた。両親を失ったアムにもはや、家も食事もない。
ただ独りぼっちで何もできない貧しい生活を送っていた。
アムはある日、他の子供たちに虐められて、ブランコに乗って泣いていた。
アム「くすん・・・・くすん・・・・。ぐすっ!うう・・・・!」
が、その時であった。その時こそが、アムにとって奇跡なのだ。
アム「ぐす・・・ぐす・・・・。っ!?」
アムの前に緑色の光が輝き、そこからペテラン星人が現れた。
ペテラン星人「もう泣くな。地球人の乙女よ。」
アム「あ・・・・あなた・・・・。だれ・・・・?」
ペテラン星人「俺はペテラン星から来たエイリアンだ。」
アム「う・・・・宇宙人さん・・・・?」
ペテラン星人「そうだ。これから君の身柄は俺に任せてもらおう。
だが、これは俺と君だけの秘密だ。決して他の地球人には内緒だ。」
アム「私を・・・・虐めるんでしょう?」
ペテラン星人「いや。俺は君を助けに来たのだ。俺を信じてくれないか?」
アムは涙を止め、立ち上がる。そして、星人に救いの手を差し伸べる。
そして、現在。
アム「あの時の私はとっても絶望したわ。でもね、
この異星人が私と一緒にいてくれたのよ。」
ペテラン星人「俺はこの娘に家を与え、毎日食事を与えていた。」
コリス「でも・・・・。家って、あなたに家があると言うのですか?」
ペテラン星人「俺の宇宙船だ。」
コリス「う、宇宙船!!?」 コリスは宇宙船と聞いて驚く。
ペテラン星人「何か不安でもあるかね?」
コリス「・・・・・っ!あなたの目的は確か、侵略しに来たワケじゃないと言いましたよね?」
アム「ペテランの言ってる事は本当よ。」
コリス「・・・・わかった。ペテラン星人。あなたの言葉を信じます・・・!」
ペテラン星人「ありがとう。お礼に我が宇宙船へ案内しよう。」
ペテラン星人は身体から緑色の光を発光し、コリスとアムを包む。
その光とともにペテランと二人は消えていった。
ここはハイテクな機械でできた部屋である。ここに緑の光とともに、
ペテラン、コリス、アムの3人が来た。
ペテラン星人「ここが俺の宇宙船の中だ。ちなみに、
この宇宙船は、この地球の土の中・・・・いわば、地底に潜っている。」
コリス「そうですか・・・・。でも、凄い科学ですね。
ワープシステムで一気に目的地へ行けるなんて・・・・!」
アム「それだけじゃないわ!!見て!!」
アムはそう言うと、テーブルのような機械があるところへ行った。
テーブルにはマイクがあり、アムはそのマイクに向かって、何かを喋る。
アム「てりやきバーガーとコーラ!」
アムがそう言うと、テーブルから何かが光る。その光が消えると、
てりやきバーガーとコーラが出てきた。彼女の言った通り、テーブルから食べ物が出た。
アム「いっただっきまーす!!」 アムは喜んでてりやきバーガーを食べている。
コリス「おお・・・!!食べ物が出るテーブルがあるなんて・・・・!!」
ペテラン星人「マイクに向かって、欲する食物を語れば、
その食物が実体化し、そのまま食す事ができる。生活用のテーブルだ。
他にも安眠用のカプセルに、テレビ機能も持つパソコンなどもある。」
コリス「ペテラン星はそんな凄い便利な科学を持っているのですね・・・!!」
コリスはペテラン星人の素晴らしい科学力に感心した。
アム「私、この宇宙船大好き!毎日、ここに住んでいるの。」
ペテラン星人「この宇宙船のエネルギー切れは100年かかる。
故に君たちが寿命で尽きるまでに、修理の必要はない。」
コリス「そ、そうなのですか・・・・・。
では、そろそろ聞いても良いですか?」
ペテラン星人「ああ。俺がこの地球に来たワケだろう。」
コリス「はい・・・・。」
ペテラン星人「・・・・・いいだろう。その代わり、約束するか?
俺やこの宇宙船の事は決してDGCに語らない事を。」
コリス「はい・・・・っ!」
ペテラン星人「・・・・我々ペテラン星はある星人と戦争を展開している。」
コリス「ある星人・・・・?」
ペテラン星人「第9番惑星にして、邪悪なる星。デスバイラ星の一族。」
コリス「デスバイラ星・・・・・!?」
アム「私もペテランから聞いたわ。デスバイラ星人はとっても凶悪で、
人殺しが大好きなの。占領する星の生き物を多く殺すけど、
気に入った者は奴隷にしちゃうとーっても悪い宇宙人なのよ。」
ペテラン星人「その邪悪なバイオレンスな星人が、
後二日でこの地球に来る。俺たちペテラン星人は、
奴等の全宇宙制覇の阻止をしようと努力をしているんだ。
俺は地球の人たちにデスバイラ星人の襲来を警告しようとするが、
地球人はほとんど異星人の事を信頼していないそうだね。」
コリス「・・・・・っ。」 コリスはペテラン星人の言葉を聞いて落ち込む。
星人の言う通り、地球人はほとんど宇宙人を許してはいなかった。
今までの星人も地球を許せなかったが、
このペテラン星人もこの地球を許せないのだろうか?否・・・。
ペテラン星人「俺たちは地球を信頼して見ようと思う。」
コリス「え・・・・・?」
ペテラン星人「我々ペテラン星人はかつて、地球に来た事がある。
地球人同士が戦争を繰り出して、無駄な命を多く落としている。
だが、そんな彼らの中にも俺の両親と同じくらい優しい心を持っている事がわかる。
俺はその地球人の優しさとやらを見たい。それが、俺の夢だ!!」
コリス「ペテラン星人・・・・。それが、あなたの夢ですね・・・・!」
コリスはペテラン星人が地球の味方である事を知り、喜びの表情になる。
アム「私にも夢があるよ!!」 コリス「え・・・?」
既に食事を終えたアムも笑顔で自分の夢を語った。
アム「それはね、ペテラン星へ行く事よ!!」
ペテラン星人「この娘はまだ夢を決めてなかったんだ。
けど、この娘は優しい心を持っているから、連れて行こうと思うんだ。」
コリス「そうですか・・・・。行けるといいね!!アムちゃん!!」
アム「うん!!!」
ペテラン星人「コリス。できれば、デスバイラ星人が襲来して来る事を、
DGCに伝えてくれないか?デスバイラの関する資料を渡す。」
コリス「その代わり、あなたの事は一切話さない。そうですよね?」
ペテラン星人「その通り。これが星人の情報を詰め込んだディスクだ。」
ペテランはどこからともなくディスクを渡す。コリスはそれを受け取る。
ペテラン星人「それでは、頼んだぞ。」
コリス「はい!!」 そして、ペテラン星人は両手をコリスに向ける。
そして、両手から緑色の光が発し、その光がコリスを包む。
その光はコリスとともに消えていった。そう。コリスは、
星人のテレポート光波を受けて、地上へ戻されたのだ。
コリスはさっそうとDGC基地へ戻ろうとした。
コリスはDGC基地に戻り、急いで司令室へ走った。
コリス「隊長!!!!」 モモ「っ!?コリス、どうしたの?急に・・・。」
コリスは急いで入ったので、モモや隊員たちは驚く。
コリス「間もなくこの地球にデスバイラ星人が接近してきます!!」
モモ「デ・・・・デスナイラ星人・・・・!?」
シュドー「なあ。デスバイラ星人って知ってるか??」
テブリッシュ「・・・・知らん。科学局のファイルにないぞ。そんな星人・・・・。」
コリス「これがデスバイラ星人とやらの情報が入っているディスクです。」
コリスはモモにディスクを渡す。モモはそれを受け取る。
モモ「・・・・ねえ。コリス。これは誰からもらったの?」
コリス「それは・・・・。っ!!」
コリスはモモに聞かれ、ペテラン星人の秘密をバラそうとするが、
それに気づき、急になって黙り込む。
モモ「・・・・どうしたの?」
コリス「・・・・いえ!それは言えません・・・・・。
ですが、このディスクに入っている情報は真実なんです!!」
モモ「・・・・何だか知らないけど、わかったわ。ディスクの中を見てみるわ。」
コリス「・・・ありがとうございます・・・・。」
コリスはモモの発言を聞いて安心した。
つづく
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