灰間「いや。その確率はまずないだろうな。」
徳丸&森下「え・・・・!?」
灰間「ある女科学者の話でね。
アンチM線の元となっているのは、
魔獣のエネルギー。開発に失敗すれば、人間たちは、
逆に放射能に侵されて死んじまうかも知れないってよ。」
野口「そうなんだ・・・。まさに、核兵器みたいね。」
日下部「けど、成功すれば。地球は完全に守られる。
確率は・・・どうなのかわからないだろうけど・・・。」
徳丸「大丈夫だよ!BARなら絶対に何とかできるって!!」
森下「アンチM線の開発の成功だってきっとできるハズだよ!」
二人は明るくそう言うが、野口は静かにそう言う。
野口「・・・・多分、上手くできないかな。」
徳丸「えっ!?どうしてなんだぃ?」
野口「現実はそんなに甘くない。きっと、
アンチM線の開発は最悪な結果になると思うの。
世の中、どうなるかわかったものじゃない。
魔族だって何をしているのか、私たちにとってわからない。
もしかしたら、アンチM線を狙っているのか、
魔獣を集めて総攻撃をかけようとか・・・・。」
灰間「そうだな。魔族の奴ら。俺らに気づかれねーで、
密かに何かを企んでやがるからな。
これは特に用心しないと。」
日下部「・・・・でも、今回の魔族の企み。わかる気がする。」
野口「え・・・・っ!?」 灰間「マジか!?」
日下部「私の予想だと、魔族の奴ら。
アンチM線の存在に気づいて、
その開発を妨害しようとしているかも・・・・っ!!」
森下&徳丸「何だってええぇぇぇぇ!!?」
二人は日下部の発言に驚く。灰間と日下部が動揺する。
野口「もし、そうなったら・・・どうするの?」
日下部「決まってるわ。
魔族を倒して、アンチM線の開発を成功させる。」
灰間「ま。ほとんどの軍人たちもそう思ってるだろうな。」
一方、森の中を歩いている3人の白衣の科学者たち。
その時、遠くの木々から見える謎の銃口が、
そんな科学者たちに向ける。その銃口から3発の銃弾が出て、
その3人の科学者がそれを受けて倒れてしまう。
人気のない町を歩く一人の科学者。そこに、
何故か狂っているような少年が跳びかかって来た。
少年「ギャアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!」
科学者「う、うわあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
その少年は科学者を押し倒すと、
何やら喰われているような音が出続けた。
その後、灰間と日下部はBAR基地の司令室に来た。
灰間「えっ!?科学者が数名暗殺されたですって!?」
日下部「本当ですか!?それ!!」
大神「そうじゃけ。アンチM線に賛成した科学者たちが、
謎の事故で数名死んだどうじゃけ。
わしの考えが正しければ、
これはきっと、魔族の仕業じゃのォ。」
日下部「やはり、
魔族はアンチM線の開発を阻止しようってワケね!」
叶野「だが、魔族の奴らめ。
何故、アンチM線の事を知ったんだ!?
もし、アンチM線が奴らの手に渡ったら・・・・っ!」
上川「きっと、アンチM線を改悪して、
僕ら人間を滅ぼしてしまうかも!!」
大神「そがな事は絶対にさせんがな!!各員!!
これより、
アンチM線の開発を担当する科学者たちのガードにつけ!!
アンチM線の開発を成功させるために、
これ以上、人の命を減らすワケにはいかないんど!!」
隊員たち「了解!!!!!」
こうして、BAR隊員はそれぞれに分かれ、
アンチM線を開発する、
科学者たちのボディガードを務め始めた。
とある街で灰間は緒川と一緒に歩いていた。
緒川「それで、一体何の用かしら?灰間君。」
灰間「ムカツク魔族が科学者を暗殺し続けているんでね。
俺たちBARはそれぞれ残りの科学者を守ろうってワケさ。
そこで、俺はあんたのボディガードにつく事になったんだ。」
緒川「そう。ありがとう。けど、
私はアンチM線の開発はしないつもりよ。」
灰間「けど、
リストにはあんたの名前が書かれてあったぜ?」
緒川「あれは、お父様が勝手に決めただけ。
うちのお父様は、
科学が地球を救う事だけを考えて、私の事なんてほとんど、
考えてくれなかったわ。そのお父様も、
アンチM線の開発を担当している。
お父様はわかってないのよ。
失敗すればどうなるかを・・・。」
灰間「そうか・・・・。俺、思うんだよ。
アンチM線が失敗作になるって。」
緒川「え・・・・・っ?」
灰間「俺さ。あんまり信用しないんだよ。
お偉いさんの発想をね。」
灰間の発言に緒川は突然に笑う。
緒川「うふふふふっ!気が合いそうね。私とあなた。」
灰間「そうか?とりあえず、他の科学者も探してみよう!
そいつらも魔族に狙われちゃ話にならねーからな。」
つづく
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