カズーイ(リュック)「あれを潜ればゴールらしいわよ!!」
バンジョー(セイウチ)「・・・だね!!でも・・・・!」
バンジョーは後ろの方を見る。そこから、
ボギーが徐々に近づきつつあった。最悪な場合、
追い抜かれる恐れがある。
ボギー「優勝は譲らないぜえええぇぇぇぇぇ!!!」
ボギーは物凄いスピードで、
バンジョーとカズーイに、さらに近づく。
カズーイ(リュック)「バンジョー!!急いで!!!」
バンジョー(セイウチ)「あ、ああ・・・!でも、
これで全速前進で行ってるつもりだ・・・!!」
バンジョーとカズーイは急いで、ゴールへ進んでいる。
しかし、ついにボギーがバンジョーとカズーイの後ろに近づいた。
ボギー「ふふふ・・・!!終わりだぜ・・・・!!」
バンジョー(セイウチ)「いや・・・!まだこれからだ!!」
カズーイ(リュック)「もうすぐゴールよ!!!」
バンジョーとカズーイ、ボギーは、
とうとうゴールの目の前に近づく。
そのゴールの向こう側には、表彰台があった。
カズーイ(リュック)「もうすぐ・・・!もうすぐよ!!あっ!!!」
その時、ついに。ボギーと、
バンジョーとカズーイと横に並んでしまった。
ボギー「はははははは!!このまま一気に追い抜くぜ・・・!」
バンジョー(セイウチ)「そうはさせるかああああぁぁぁぁ!!!!」
そして、間もなく両者はゴールへと入ろうとした。そして。
バンジョー(セウイチ)とボギー「おおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
その時、バンジョーが顔を思い切り前に突きあげて、
ボギーを少しだけ抜いた。そして、ついに、
バンジョーとカズーイが先にゴールへ入った。そう。
ついにバンジョーとカズーイがこのソリレースで優勝したのだ。
バンジョー(セイウチ)とカズーイ(リュック)「よっしゃああぁぁぁ!!!」
バンジョーは優勝した事に喜び、ソリからジャンプした。
ボギーも既にゴールに入ったのか、ソリから降りた。
ボギー「へぇ・・・。速い。速い。恐れ入ったぜ、坊や!
さァ、こいつをあげる事にしよう!!」
ボギーはそう言うと、どこからともなく、ジグソーを出した。
バンジョー(セイウチ)「こ、これは・・・!」
カズーイ(リュック)「ジグソーだわ!!」
ボギー「そう。これが、優勝者へのトロフィーさ。
まあ、私が常に優勝しているから、私が持ち続けていたが、
この大会で君は私に勝った。その証として、これを託したい。」
バンジョー(セイウチ)「うん。ありがとう。ボギーさん。」
バンジョーはボギーからジグソーを受け取り、
カズーイ(リュック)の中に入れた。そう。バンジョーとカズーイは、
49個目のジグソーをゲットしたのだ。
カズーイ(リュック)「・・・ところで、ここ。会場じゃないんだけど?」
バンジョーたちがいるのは、
会場ではなく、全く別の場所であった。
周りに氷の柱があるだけであった。
だが、その氷の柱の一つに、
カメラらしい物が付いている。
ボギー「あのカメラから、
ゴールした者たちの姿を中継しているのさ。」
バンジョー(セイウチ)「そうですか・・・。」
ボギー「うむ・・・。ってなワケで、諸君!!今のゴールを、
見てくれたかな!?今回の優勝者は、
この私を追い抜いた、このセイウチの坊やである!!!」
ボギーはカメラに向かって、そう言う。
だが、会場ではテレビが全く映ってなかった。これでは、
レースの状況はもちろん、
ゴールした者の姿も見れない。これにより、
会場からほとんどの客が消えていった。
ボトルズ「何も見えませんね・・・。」
カズサ「ええ。そろそろレースが終わった頃で、
皆がここに戻ってくるハズだけど・・・。」
フラエ「この山の奴ら。準備ってもんができなくね?」
ガンズ「いや。これも、
グランティが暴れているせいらしいぞ?」
フラエたちはいち早く、この会場に戻っていた。
アシナガ「しかし、
参加者の中にグランティが混じってたとわなァ。」
テル「奴のせいで、俺たちはリタイアの同然だぜ・・・!」
ミル「後は熊君と鳥ちゃんが何とかするしかないわね・・・。」
クリグミ「こんなのつまんなーい。」
クリグミも一体誰が優勝したのかわからず、飽きてしまう。
カズサ「まあ、戻ったら、また優勝者が確認されるから、
それまで待ってて・・・。ほら。来るわよ。」
その時、この会場にある穴らしい場所から、
ボギーとバンジョーとカズーイが出てきた。
ボギー「3位くらいの誰かがいつまでも来ないとは、
一体何があったと言うのだ?」
バンジョー(セイウチ)「まさか、あの場所とこの会場へ、
繋がる洞窟があったとは・・・。」
そう。あの表彰台のある場所に、洞窟があった。
その洞窟は、この会場と繋がっている。まさに、
ソリレースの参加者専用の秘密の通路であるのだ。
ボトルズ「おお!!
バンジョーとカズーイが戻ってきました!!」
マンボ「これで、優勝者。わかる。」
ボギー「ええ。諸君。
テレビでお分かり頂けたので、わかると思うが・・・。」
アシナガ「テレビなんて映ってねェよ!!」
ボギー「今回の優勝者は久しぶりに私を追い抜いた者。
それは、このセイウチの坊やにございます!!」
ボギーの発言に多くの観客たちが笑っている。
人間の男性「ははははははは!!
こんなちっこいセイウチがだと!?」
白熊「おいおい!しかも、こいつわ新人だぜ?
そんな奴がどうやって、ボギーを追い抜いたってんだ!?」
バンジョー(セイウチ)「どうやら、僕らの事、
信じていないみたいだね・・・。」
カズーイ(リュック)「何かムカつくわ・・・・。」
ボギー「・・・さて、私は子供たちのプレゼントでも、
探しに行く事にするよ・・・・。」
その時、会場に物凄い吹雪が吹き始めた。
ボギー「ぬおっ!?」
バンジョー(セイウチ)&カズーイ(リュック)「うわっ!!?」
つづく
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