ボトルズが指をさした方向には、何やら建物らしき物があった。
その建物の周りには、沼が溢れないくらいの陸がある。
さらに、最も驚くのは、その陸の前には、
複数のイカダがあったのだ。
ユミ「な、何で、このような洞窟に小屋みたいな物が・・・?」
ミル「しかも、イカダもいっぱいあるわ。・・・っ!?
下半身がどんどん沼に満ちている・・・・!?」
洞窟の沼は既に溢れていったか、
一行の下半身のほとんどが沼の中であった。
マンボ「建物、看板ある。看板、何か書いてある。・・・。」
ボトルズ「わかりました!!ここは、洞窟温泉です!!!」
アシアガ「洞窟温泉!?」
ボトルズ「ええ。この洞窟には、この洞窟の旅で疲れた者たちを、
癒すために作られた温泉があるんです!この洞窟は、
本来、イカダを作って移動する場所だったのです!!」
そう。洞窟にある建物は温泉であった。その看板には、
【洞窟温泉(どうくつおんせん)】と書かれている。
バンジョー「そうだったのか・・・。」
ミル「でも、ちょうど良いわ。久しぶりに温泉に入りたい気分だし。」
ユミ「そうね・・・。お風呂なんて長い間、入ってなかったからね。」
ボトルズ「・・・・そろそろ夕日になりそうですし。
皆さん、疲れてます?」
プルレス「うん・・・。もうすっごく疲れてる。」
ボトルズ「じゃあ、今日は洞窟温泉で泊まるとしよう。」
こうして、一行は陸へとあがり、温泉と呼ばれる建物の前に立った。
そして、一行はゆっくりと歩いて、建物の中に入る。
そのロビーは何だか昭和な感じが残る程の部屋であった。
ほとんどの者は靴を脱いで、廊下を歩く。彼らの前に、
二人の老夫婦が歩いて来た。
その姿が人間らしいが、肌は青色であった。
老父「ようこそ、我が洞窟温泉へ・・・。ここは、
旅人はもちろん、全ての者たちを歓迎する癒しの場所じゃぃ。
わしらは夫婦で、この温泉のオーナーをやっとる。」
老婆「ささっ。ゆっくりくつろいでくだされ・・・。
ほれ、12番目の部屋のカギですよ。
そなたたちはその部屋で・・・。」
老婆は一つのカギをボトルズに渡す。
ボトルズ「ありがとうございます。では・・・。」
一行は二人の老夫婦から離れ、廊下へと歩く。
とても大きく和風な部屋に来たバンジョーたち。そこには、
テレビとファミコンがあった。パソコンまでもあるらしい。
ユミ「ぷはーっ!この布団、気持ち良いいいぃぃぃ!!」
ミクス「ふぅ・・・。本当ですねェ・・・。」
ユミとミクスは一つの布団に飛び込み、気持ち良さそうに横になる。
プルレスも別の布団で横になっている。
プルレス「ああ・・・。こんな気持ち良いのは久しぶりだよ・・・。」
カズーイ「おおっ!!クルクルランドがあるわ!!
さっそく遊びましょ!」
バンジョー「うん。そうだね。」
バンジョーとカズーイはファミコンを楽しんだ。
マンボ「・・・・まるで、ネット喫茶。久しぶりに行った気分だ。」
アシナガ「俺、ちょっと他の場所。行ってみるわ。」
マンボはパソコンをして、アシナガは部屋から出た。
ミル「皆。何だか楽しそうね・・・。」
ミルは微笑むが、テルは相変わらず無愛想な表情だった。
テル「・・・・このまま続ければ問題はないと思うがな・・・。」
ユミ「ねぇねぇ。皆。せっかく、
温泉に来たんだし。皆でお風呂に入らない?」
ミクス「はい。」 ミクスは笑顔で応える。他の皆も。
プルレス「うん!」 マンボ「・・・・入ろう。」
カズーイ「あたいも入りたいわ!バンジョー!」
バンジョー「そうだね。皆で入ろうか!」
ミル「私も入るけど、テルは?」 テル「・・・仕方あるまい。」
こうして、一同は部屋から出て、廊下を歩いた。そして、
温泉には男湯と女湯で分かれていた。風呂はそれぞれ、
とても大きな感じがして、温かそうであった。
まずは、女湯。そこでは、全裸になったユミ、ミル、ミクス。
そして、カズーイが湯の中に入っていた。ただし、
カズーイはリュックの中から出ないので、そのまま入っている。
つづく
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