ミドリ「・・・・・・・・・っ。」
マンボ「どうした?ミドリ。元気、なさそうに見える。」
ミドリ「・・・・ねェ。マンボさん。ちょっと言っておきたい事が、
あるんだけど。・・・・別に信じなくて良いよ?」
マンボ「言いたい事、言った方が良い。マンボ、聞いてみたい。」
ミドリ「うん・・・・。じゃあ、言うよ。ワニ族の長が、
あんな風に凶暴化してしまったのは・・・・・。」
バイルは多くのワニたちの前に立ち、こう語った。
ミスターバイル「諸君!!これから、
君たちに伝えておきたい事があるワニ!
ワニ族の長はもうこの世にはいないワニ!長は暴走する悪魔となり、
この沼を滅ぼそうとしたワニ。その長を俺は殺したワニ!!そして、
今日からこの俺様が新しいワニ族の長となるワニ!俺様は、
前の長のような事はしないワニ!諸君らを、このワニ族を、
全てを守ってみせるワニ!!それと同時にカメ族と共存する!
これからは、無駄な戦争は起こさず、この沼を平和にするワニ!!!
良いワニか!!?諸君!!!!」
バイルの言葉に全てのワニは喜びの声をあげた。ワニたちは、
前の長より、ミスターバイルに好意を持っていたのだ。
ここに、ミスターバイルはワニ族の新しい長となったのである。
そして、夜となった。カメ族の住み処では、
まるで祭りのような展開が起きたいた。中央には、
大きな火が付いて、その周りを多くのカメたちが笑顔で踊っていた。
他のカメたちもそれぞれ美味しそうな食事をしていた。
バンジョーたちもその宴に参加していた。
バンジョーはハチミツを多くの食べ、カズーイが歌を歌っていた。
ミクスはカメの子供と遊んでいて、
ユミはどら焼きを食べながら見守っていた。
アシナガは他のカメと一緒に火の周りで踊っている。
コッパとティックは一緒に両手を繋いで踊っていた。
ティップタップはカメの子供たちと一緒にコーラスをしていた。
その平和な様子をテルとミルは遠くから見ていた。
ミル「・・・・行かないの?」
テル「行く気などないさ。」
ミル「そう。でも、昔はこう言うの、好きだったよね?」
テル「かつてはそうだった。だが。今は違う・・・。
俺にとっての祭りは戦場で起きる事だ。」
ミル「寂しい事、言うんだね。それも皆、
デスブラザーのせいよね。奴のせいで、私たちの人生は・・・。」
テル「・・・・お前は祭りを楽しみたいか?」
ミル「ううん。あなたと一緒にいる方が幸せよ。だって、
誰よりも愛しているんだから・・・・。」
寂しそうな表情なミルだが、テルに言われてまた明るい表情に戻る。
テル「そうか・・・・。」 その時、タンクタップが現れた。
タンクタップ「おや。君たちは行かないのかぃ?」
ミル「あら。カメ族の長。あなたも行かないの?」
タンクタップ「ふむ。しばらく、そうしたら行くよ。それより、
君たちには本当に感謝しているよ。
君たちとあの熊と鳥たちのおかげで、
この沼の脅威は全て消え、これから平和な沼となるだろう。」
テル「・・・・・あの熊と鳥も驚異の一つだと思う。」
タンクタップ「え・・・・?」
テル「前に言ったハズだぞ。あの熊と鳥はデスブラザーだってな。
デスブラザーは全てを滅ぼす、悪の頂点の立つ者だ。」
タンクタップ「・・・・だが、私にはその邪悪な感じはなかった。
あの熊と鳥は、むしろ優しき心を持っていた。私は。
その熊と鳥に大いに感謝したい。」
テル「・・・・・そうか。」
ミル「まあ。まだあの二人の事は完全に知ってないからね・・・。
答えはいつか、必ず来ると思うわ。」
テル「その時が来たら・・・。奴らを殺す事ができる・・・・!
俺たちの幸せを奪った、あの黒き悪魔を・・・・!!」
テルは右手の拳を強く握る。テルは余程、
あのデスブラザーを許せなかっただろう。
ミル「・・・・私。そろそろ祭りの方に行ってくるけど、テルは?」
テル「行かないと言ってるだろ?むしろ、お前は行った方が良い。」
ミル「・・・・そう。じゃあ、食べ物とか持ってくるから!」
ミルは走り、テルとタンクタップから離れた。
タンクタップ「・・・・あの娘。泣いているようだ。」
テル「・・・・奇遇だな。俺もそう感じた。」
ミルは走っている間に、目から少しだけ涙が流れた。ミルは、
何かと悲しい感じがしたのだ。
その感じをテルとタンクタップには見せたくなかったのだ。
テル「ミル・・・・。デスブラザーは必ず・・・!」
その頃、グランチルダのアジトでは、グランチルダが、
鍋のディングポッドの中を見て、怒りに震えていた。
その中には、
バンジョーとカズーイに倒されたエスメラルダの映像があった。
グランチルダ「ぬううううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!ああぁぁぁぁぁの、
熊と鳥め!!
あのグランティ第7特命隊をも倒すなああぁぁぁぁぁんて!!!」
ディングポッド(エスメラルダも死んだか・・・。あの娘、
とっても可愛かったのに。むしろ、
あの娘がグランティのボスであって欲しかったよ・・・・。)
その時、クランゴが慌てて走って来た。
つづく
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