ユミ「幼い頃に・・・何があったの?」
ティック「ええ。その頃のある日が、私とコッパの出会いだったの。
その日、私の家族は旅行に行こうとしてる最中に、
ワニ族とトンボ族の戦争に巻き込まれたの。それで、
両親は死んでしまって、私は一人ぼっちになった。けど、
私だけじゃなかった。私の他に泣いているカメがいたの。
そのカメが幼い頃のコッパだった。コッパも、
同じ戦争に巻き込まれて親を失ったそうよ。」
ミクス「コッパさんもティックさんも戦争で親を失ったんですね・・・。
わかります。私も両親を戦争でなくしてしまったんです。」
ユミ「戦争は大切な何かを壊すんだからね。改めて忌まわしいわ。」
ティック「そうね。戦争のせいで私たちのような子供が、
何十匹もできたんだから。中にはとても荒れていて、
屈強した凶暴な戦士に育ったカメもいる。今のコッパのように。
けど、昔のコッパは違った。戦争で親をなくしたばかりの、
私とコッパはその戦場の跡地ですぐに出会った。それから、
不思議な事に私とコッパはよく一緒にいたの。それで、
コッパはあんな事を言ったの・・・。」
過去の映像。少し成長した頃。コッパがティックにこう言った。
コッパ「この沼に戦争なんかなければ良いのに・・・。」
ティック「そうよね。戦争のせいで悲しいカメが多すぎるし。
いつになった戦争が終わるかしら・・・。いつになったら・・・。」
コッパ「だったら、俺が止めてやるよ・・・!」
ティック「え!?こ、コッパ・・・・!?」
コッパ「俺も戦士になって、戦争を早く終わらせる!」
コッパの発言に驚くティック。
コッパ「そうさ!そのためには強くならねーと。それには、
普通の剣じゃ駄目だ。だったら、剣を二つ持てば良い!」
ティック「む、無茶よ!二刀流をいきなり扱うなんて・・・!」
コッパ「やってみなきゃわかんねーって!!二刀流なんて、
早く慣れれば扱えるハズさ!!ティック。俺はな、
この戦争を止めてーんだ。・・・・お前を守るために。
お前のような可哀想な存在を増やさんために。」
ティック「コッパ・・・。わかったわ。あなたの望みだもんね。」
コッパ「ああ。いつか、お前の望みも叶えてやるよ。」
そして、現在。
ティック「それでコッパはカメ族のエースとして成長した。でも、
その成長でだんだんと荒んでいくようになったの。」
ユミ「けど、あんたを想う気持ちは変わらないでしょ?」
ティック「ええ。今でもコッパは私を愛しているんだから。でも、
コッパがエースとして戦っても、戦争は続く。その終わらない戦争で、
不満を頂点に立たせたコッパはついにこの沼を去ってしまった。
激しい怒りのせいか、私を置き去りにしてしまった・・・・。」
ミクス「戦争がここまで心を荒らすなんて・・・。」
住み処の近くである地点では、
少数のカメや少数のクラッシャーの戦士たち。
テルやミルもいた。ミルは退屈そうに言う。
ミル「あーあ。私も祭りを楽しみたかったなァ。」
テル「クラッシャーの戦士にそんな楽しみはいらん。それに、
お前も自らここにいるだろ?」
ミル「だって、この住み処をガードしないと、後が大変じゃない?」
テル「そうだな。だからこそ、我々がここにいなければわからない。」
カメA「まあ。楽しみたいなら楽しめよ。
どうせ、俺らが見張ったって。
他の種族に見つからねーさ。この住み処の入り口は。」
カメB「だよな。俺、ちょっとドラ焼き買ってくる。」
笑顔なカメBが歩こうとした、その時。一つの矢が飛んで来て。
カメB「ぎゃっ!!!」 カメBがそれに貫かれて死んだ。
ミル「えっ!!?」 テル「何ィ!?」
他の者たちがそれに驚く。1匹のトカゲが何かを見て驚く。
トカゲ「っ!?お、おい!!見ろ!!カエル族だ!!!」
カメA「何だって!?ああっ!!!」
そう。テルとミルたちの前には、カエル族の部隊が現れたのだ。
複数のイエローフリビッツが先頭に立っていて、
赤いフリビッツが無数にいて、数人が複数の弩砲を構えていた。
カメC「そ、そんな!!今まで見つからなかったのに・・・!?」
カメD「一体、どうやって見つかったんだ!?」
テル「グランティの仕業か!!!」
ミル「グランティの誰かが密かに、この住み処の入り口を探して、
カエル族の戦力に、そこをぶつれようとする作戦が成功したそうね!」
イエローフリビッツ「ゲコゲコ!!ついに見つけたぞ!!
カメ族の本拠地!!!カメ族諸君!!いよいよ貴様たちも、
地獄へ落ちる時が来たのだ!!
先攻部隊!!かかれええぇぇぇぇ!!!」
フリビッツたち「ゲコゲコオオオオォォォォォォ!!!!!」
大勢のフリビッツが突撃して、複数の弩砲も無数の矢を飛ばす。
イエローフリビッツA「ゲロ!!」 イエローフリビッツB「おら!!」
2匹のイエローフリビッツが少数のカメを体当たりで吹き飛ばす。
カメA「うわ!!」 カメB「がは!!!」
トカゲA「この野郎!!」 トカゲB「させっかよ!!」
トカゲAが剣で赤いフリビッツを斬り、
トカゲBが弓矢で別に赤いフリビッツを倒す。
ヘビ「どうよ!!」 赤いフリビッツ「ぐえええぇぇぇ・・・・!!」
ヘビも赤いフリビッツの身体を巻き付け、強く締め付ける。
テルとミル「ストレンジガトリング!!!!!」
テルとミルは両手から連続で発する無数のエネルギー弾で、
複数のイエローフリビッツを倒して行く。
イエローフリビッツ「ぐあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
だが、他のイエロー1匹がテルに突進して来た。テルはこれを受ける。
イエローフリビッツA「このォ!!」 テル「ぐあ!!」
ミル「て、テル・・・!?きゃっ!!!」 イエローフリビッツB「はっ!!」
ミルも別の1匹のイエローの突進を受ける。そして、
他のフリビッツもカメやクラッシャーの戦士たちを倒して行く。
ミル「このままじゃ、不味い!!ちょっと!!あいつらを呼んで来る!!」
テル「あいつらって祭りにいる同士たちの者か!?もしや、
あの熊と鳥をも呼ぶんじゃないだろうな!?」
ミル「もちろんよ!
カメ族がせっかくつかの間の楽しみに癒えてるもの。
それに私だって祭りを楽しみたい!!だから、あいつらを呼ぶ!!」
ミルはそう言って、住み処の方へ戻った。
テル「ミル!!くっ!!おのれえええぇぇぇぇ!!!!」
テルは光を纏った拳で3匹の赤いフリビッツを殴り飛ばす。
住み処にいるカメたちは祭りを楽しんでいる最中であった。
バンジョーとカズーイは、ユミ、ミクス、ティックの3人に会う。
カズーイ「あら。あんた。確か、昨日会った。雌カメね。」
ティック「ティックよ。忘れたの?名前。」
バンジョー「ごめん。ティックさん。ハチミツを売ってる店ってあるかな?」
ティック「え?ハチミツを売ってる店なら・・・。」
その時、ミルの叫び声が響いて来た。これに驚く一同。
ミルの声「みんなあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ミクス「っ!?あれは、ミルさんの声です!!」
そして、ミルが走って来るところを一同は見た。
カズーイ「どうしたの?急に慌てたような感じだけど。」
ミル「か、カエル族がこの住み処に攻めて来たの!!!」
バンジョー「な、何だって!!?」
ティック「そ、そんな!?今までそんな事はなかったのに・・・。」
ティックはミルの発言を聞いて、物凄く驚く。
ミル「けど、この住み処の近くでカエル族が攻撃しているわ!!」
カズーイ「それって本当かしら・・・?」
バンジョー「戦争の音なんて聞こえないんだけど・・・?」
その時、一つの矢が飛んで来て、バンジョーの近くに刺さった。
カズーイ「げっ!?」 バンジョー「うわわ!!こ、これは・・・!?」
バンジョーとカズーイは近くに矢が刺さった事に驚く。
ミル「恐らく、カエル族が撃った矢でしょう。わかる?
カエル族はこの住み処を狙っているのよ・・・!!」
ユミ「どうやら、本当の事らしいわね・・・!」
ミクス「はい。入り口の方で戦争の空気を感じます・・・!」
バンジョー「だとしたら・・・!行こう!!カズーイ!!」
カズーイ「OK!!
あんなゲコゲコ五月蠅い奴らをぶっ飛ばしましょ!!!」
ユミ「ティック。安心して。すぐに奴らを倒して来るわ。」
こうして、5人は急いで戦場へと走った。
ティック「皆・・・・。」
イエローフリビッツ「ゲロオオオオオォォォォォ!!!!!」
3匹のイエローがテルに突進する。
テル「ぐあああああぁぁぁぁぁぁ!!!?」
テルはそれを受けて倒れるが、すぐに立ち上がる。
テル「くそ・・・っ!このままでは・・・・!!」
トカゲ「敵の数が多すぎる。
このままでは住み処が侵攻されちまう!!!」
その時。バンジョーたちが走って来た。
バンジョー「みんな!!大丈夫かぃ!!?」
つづく
[0回]
PR