老人「これで三度目かのぅ。現代の勇者。灰間翔よ!」
そう。あの老人であった。ガブダロンの時や、
キングジンジャーの時に灰間と出会い、
姫君の涙の事を教えた、
あの老人であった。灰間の呼び出したのは、彼だったのだ。
灰間「聞き覚えがあるから、
つい会わなきゃならんって気がしたよ。
・・・で、今度は何の用だ?」
老人「・・・・あの時の話の続きをやろうと思ってな。
覚えておるか?あの時の話を・・・・。」
灰間「・・・・俺の親父が発掘しようとした、
遺跡が崩れる理由の事か?」
老人「そうじゃ。今こそ、
あの遺跡を破壊した者の事を教えよう。
あの遺跡を崩し、わしとお前の父、
鉄郎を襲ったのは・・・。魔族じゃよ。」
灰間「やはり・・・奴らだったのか・・・・!」
老人「そう。魔族はあの遺跡に眠る姫君の涙から、
ティアーズが復活する事を恐れていたのじゃ。
そのため、わしと鉄郎を、
ティアーズを蘇られる者として抹殺しようとした。」
灰間「・・・っ!?じゃあ、親父は・・・もう・・・・!?」
灰間は悲しそうな表情をする。
父、鉄郎が死んだのかと思ったからだ。
果たして、鉄郎は本当に死んでしまったのだろうか。
老人「・・・・確かに、今はこの世におらん。じゃが。」
灰間「・・・・何だ?」
老人「そうじゃの・・・・・・・今なら言って良いかの。
灰間翔よ。これから、わしの言う事をよーく聞くのじゃ。
お主の父は今、わしの脳内の中におる。」
灰間「お、親父があんたの脳内の中に?
つまり、頭の中か!?」
老人「うむ。魔族に襲われる寸前、あの姫君の霊が、
鉄郎の肉体と魂をわしの脳内に入れたのじゃ。
鉄郎を守るためにな。遺跡を破壊した魔族は、
わしらが死んだと思って、地球を去った・・・。」
灰間「もし、
俺の父があんたの脳内の中にいるんだったら、
今すぐ、その脳内から出してくれねェか!?
親父を・・・会わせてくれよ!!」
老人「・・・・そうじゃの。そろそろ・・・。」
謎の声「はははははははははははははは!!!!!」
灰間「っ!?誰だ!?」
老人「その声は・・・奴か!?」
そして、灰間と老人の前に、謎の怪人が現れる。
その怪人は、まるで騎士のごとく、全身が鎧である。
しかし、口元が露出しているようだが、不気味に、
歯が左右に動いている。右手に剣を持っている。
老人「魔族の騎士・・・!ゲルナイト!!!」
灰間「騎士だぁ?」
ゲルナイト「僕の名前を知っているとは、
有名になった気分になっちゃうなァ。」
老人「以前、わしを襲おうとした時に、
お主が名乗ったからのォ。」
灰間「何!?あんた。この魔族に追われているのか!?」
老人「うむ・・・。」
ゲルナイト「クククク!!そうさ!この地球に、
紅の巨人であるティアーズが復活したと聞いてね。
もしかして、
このジジイが生きてるんじゃないかと確かめに来た。
すると、まさか生きていたとはな。僕は、このジジイと、
ティアーズを始末するために、やって来たのさ!」
灰間「・・・・まさか、てめェか!?
あの時、遺跡を襲ったのは!!?」
ゲルナイト「遺跡?もしかして、
姫君の涙の眠る遺跡の事かぃ?
それなら、僕の父さんが部下の魔族と共に襲ったよ。
父さんは僕に、
復活したティアーズを倒せた命じたのさ。・・・むっ!?」
ゲルナイトは灰間の胸のペンダントに目をつける。
ゲルナイト「これは・・・姫君の涙!?そうか。
お前が、姫君の涙を手にして、
ティアーズを蘇らせたのか!?
灰間「まあな。俺は、ウルトラマンティアーズとなり、
お前ら魔族をこの地球から守るために、
戦ってんのよ!その力、見せてやるよォ!!!」
灰間はペンダントを光らせる。
ゲルナイト「させるかァ!!!」
ゲルナイトは口から火炎を吐いた。
灰間「うぉ!?」
灰間はその火炎にひるみ、変身できない。
直接、受けていないのが幸いであるが。
ゲルナイト「うふふふふふふ!!ちょうど良い・・・!
お前たちをまとめて、斬り捨ててやるううぅぅぅぅ!!!」
ゲルナイトは物凄い走りで、灰間と老人に斬りかかる。
灰間「ま、不味い・・・・っ!」
老人「ぬぅ・・・!!姫君よ!!
我とこの少年をお救いしたまえ!!!」
老人はそう叫ぶと、老人と灰間の身体が光り始める。
ゲルナイト「・・・・・・!?」
そして、灰間と老人は光と共に、消えてしまった。
ゲルナイト「・・・・っ!?瞬間移動魔法か・・・!
奴らは人間。人間に魔法が使えるなど・・・・。
待てよ。もしかして、あの姫君と言うのは・・・・!?」
その時、ゲルナイトの前に、
大神たちBARのメンバーや、
防衛軍の歩兵たちが大勢に来た。
大神「魔族!!ここで何やっとんじゃぃ!!?」
日下部「この基地を破壊するなら、容赦しないわよ!!」
緒川「この基地には、
魔族を探知するレーダーを持っているの。だから、
すぐにあなたのような魔族を発見する事ができるわ。」
ゲルナイト「ふん。別に僕はあんたたちを殺すつもりはないさ。
まあ、ある人たちを探して殺してから、
この地球を侵略するつもりだけどね。」
大神「そうはさせんわぃ。一斉射撃じゃ!!
撃てええぇぇぇぇい!!!」
BAR隊員と歩兵たちは一斉射撃でゲルナイトを攻撃する。
大神、上川と叶野はバルガンだが、
日下部はバルガトリングであった。
ゲルナイト「・・・・・・!!・・・・・・・・!!」
一斉射撃を受けたゲルナイトはゆっくりと倒れた。
だが、そのゲルナイトの身体が消えて行く。
日下部「消えた・・・・!?」
ゲルナイトの声『はははははは!!
それは、僕の残像さ!!』
つづく
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