日下部「その理由は・・・・!?」
緒川「『実家の方に大変な事が起きたからである。
そこで、わしの母親が寿命によって死にそうだからじゃ。
実家では既にわしの父親は死んでおる。そして、今日。
母親はわしに実家の主として継げて、
防衛隊を辞めるように言った。
本来ならまだまだ防衛隊を続けたいところじゃが、
親の言う事を無視する事はできん。すまないが、
今日から実家の主として、静かに暮らす事にした。
許せとは言わん。だが、これだけは言っておく。例え、
わしがいなくても、お前たちなら立派に戦えるき。
頼んだぞ。このBARを。大神より。』との事です。」
灰間「そうか・・・。隊長の故郷の方でそんな事が・・・。」
上川「でも、育ての親が死ぬって何か可哀想だね・・・。
僕も昔、怪獣災害で父親を失ったから、よくわかる気がするよ。」
日下部「でも、親が隊長に防衛隊を辞めろと言うなんて・・・。
何でそんな事を言うのかしら?
私たちにとっては必要な人なのに。」
叶野「仕方があるまい。大切な人が失う前触れを感じると、
心が乱れて、平気でなくなってしまう。
君も、父か母が死にそうな時に、
防衛隊を辞めろと言ったら、どうするのかね?」
日下部「・・・・わかりません。でも、私の親なら、
例え死んでも防衛隊を続けろと言うかも知れません・・・。」
灰間「まあ。日下部の親は軍人だしな。」
叶野「とりあえず、いつまでも隊長がいなくなった時に、
戸惑っている暇はない。今回から我々だけで戦おう!」
上川「そうですね。大神隊長の分も戦わなくちゃ!」
灰間と日下部「うん・・・!」
こうして、灰間と日下部はバルターボで、
ポイントV-8に急行した。
そこは静かな自然に囲まれた村であった。その近くの森では、
二人のターナー星人が空を見上げていた。
ターナー星人A「来るぞ。ボスの声が・・・・!」
ターナー星人B「わかっているわ。」
Aが男の方で、Bが女の方らしい。
そして、空から野太い不気味な声が聞こえる。
これが、ターナー星人のボスの声である。
ターナー星人ボスの声『良いか?よーく聞くのだ。お前たちは、
この地球を侵略するために、この森にある村を前進基地として、
建設しなければならない。それには村の人々を減らす必要がある。
そして、その前進基地で多くのターナー星人を集めて、
そこから地球に総攻撃をかける。我がターナー星は、
度重なる環境破壊と大規模な災害が未だに続き、
滅びゆこうとしている。
そうなれば我らが終わる。我らターナー星人を救えるのは、
お前たち侵略部隊しかいない。
地球を新たなターナー星とするのだ!』
ターナー星人「かしこまりました!!」
ターナー星人B「いきましょ!さっそく作戦を始まるわ!」
ターナー星人A「ああ。我々は多くの仲間を助けるために、
この星の支配者共を全滅させなければならない!」
ターナー星人B「仲間たちを救うためには、この星の生物には、
犠牲になってもらう必要がある。仕方がないけれど・・・。」
ターナー星人A「だが、聞いたところ。
地球人は愚かな人種と聞く。
ほとんどの人間が自分勝手な悪人が多く、同士でよく争うそうだ。
そんな醜い生き物など、殺して当たり前。
むしろ、殺さねばならんだろう!」
ターナー星人B「そうね・・・。では、始めましょう。」
そして、ターナー星人の二人は走った。村へ向かって。
その村にある一つの民家。その家内では、
一人の老婆が布団の中で横になっていた。その近くには、
和服と着ている大神がいた。大神が老婆に切なそうにこう言う。
大神「大丈夫ですかぃ?お母ちゃん。」
そう。この老婆が大神の母親であるのだ。
大神の母「ああ。心配ないよ。
お前があんな野蛮な防衛隊を辞めて、
この実家を継いでくれると聞くから、安心できたわぃ。
安心して、もういつ死んでも良いくらいに幸せじゃき。」
大神「そんな悲しい事を言わないでくだせェ。」
大神の母「お父ちゃんは、
お前が防衛隊として戦っている最中に死んでしもうた。
それは寿命。全ての生き物には必ず寿命と言う物があり、
必ず死ぬんじゃき。あたしもその一人じゃよ。勝男。」
大神「そうですか・・・。安心してください。
この家はわしが必ず守って見せますき。
わしを育ててくれた、この家を・・・!」
大神の母「それを聞いて安心したよ。だが
いつ本当に死ぬかわからない。
それまで、あたしがお前の側にいてあげるけ。」
大神「感謝しますわ。それでは、お店で何か食べ物を買います。」
大神の母「ああ。気をつけェや。」
大神「はい・・・。」 大神は静かに外に出た。
家から出て、村を歩いている大神。
その時、男性の悲鳴が聞こえる。
つづく
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