日下部「ええ・・・。相手は魔族だったわ。」
上川「そう言えば、あの噂のせいかな?最近、
女の人たちが次々と行方不明になっている事について。」
叶野「ああ。だが、日下部隊員の発言のおかげで、
その事件の黒幕も、魔族だと言う事がわかった。」
灰間「そうかよ・・・!あのクソ野郎共。また、
この地球で悪さをしてやがんな・・・。隊長!!
今すぐ、女性たちを浚った魔族たちを探索しましょう!
これ以上の犠牲者が増える前に・・・・!」
大神「ふむ。灰間の言う通り。魔族はまたも、
女性たちを狙うやろう。良し!灰間、叶野、上川は、
ただちに魔族の探索にあたれ!!ただし、殺してはあかん!!
女性たちを連れて去った場所の事を吐かせるんじゃ!!」
灰間、上川、叶野「了解!!!!!」
大神の命令を受けた灰間たちが走ろうとすると。
日下部「待って!!灰間!!」
日下部がそう言うと、灰間は足を止める。
日下部「・・・どうして、私の事を責めないの?」
灰間「こんな時に何、聞いてんだ?」
日下部「だって、私。
あなたの大切な友達を救えなかったのよ!?
むしろ、戦いに巻き込んでしまったと思うわ・・・。
そんな彼女を助ける事ができなかった私に、
どうして何も言わないのよ!?
どうして、罵ったり殴ったり罰を与えようとしたりしないの!!?」
日下部は切なそうにそう言う。日下部は悔しいのだ。
灰間の大切な友人の野口を助けられなかった自分を、
せめて怒らない灰間に対して。日下部はこう思うだろう。
軍人なら、大きな失敗をすれば必ず責められるものであると。
だが、灰間は日下部を責めない。
灰間「・・・・別にお前が悪いってワケじゃねーよ。
悪いのは全部、魔族だろ?
俺がギッタギタにすんのは魔族だけよ。
安心しろよ。野口は必ず俺が助けて見せる。今回の魔族は、
女性だけを襲うだろう。
だから、お前はここにいろ。ここが安全だからな。」
叶野「灰間!!何をしている!!」
灰間「っ!?す、すまん・・・・!」
こうして、灰間たちは司令室から出た。
日下部「・・・・何よ。ここでかっこつけちゃってさ・・・。」
大神「いや。灰間の言う事は正しいぞ。日下部。」
日下部「大神隊長・・・。」
大神「おどれは灰間の友達を一生懸命に守っただろ?」
日下部「でも、助けられませんでした・・・。
私が不甲斐ないせいで・・・。」
大神「確かに、不甲斐ない事もするじゃろう。だが、安心してくれ。
灰間の友達さんは、灰間たちが助けるけ。お前は、
何も責任を感じんで良え。
お前が救えなかった者が救われるんじゃい。」
それに、お前は一人ではない。仲間がいるんど。」
日下部「仲間・・・・ですか。」
大神「うむ。その仲間を信じる事も、
自分の力の一部と思えば良えかも知れんど?」
日下部「そうですか。・・・・・っ。」
野口は今、とても暗い場所で眠っていた。そして、目を覚まそうとした。
野口「う、ううん・・・・。はっ!?こ、ここは・・・・!?」
目覚めた野口が見たのは、何やら恐ろしい光景であった。
自分の周りには、
それぞれすすり泣いている女性たち数人だけであった。
野口「もしかして、ここは檻の中・・・!?」
そう。野口は数人の女性たちと共に檻に閉じ込められていた。
そして、その檻から見える光景を野口は見て、驚いてしまう。
野口「・・・・・っ!!?こ、これは・・・!」
女性A「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
女性B「助けてええええぇぇぇぇぇ!!!えぎゃ!!!」
女性C「んあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
女性D「痛いよおおおぉぉぉぉぉ!!!」
多くの女性たちが地獄の責め具を受けて、悲鳴をあげていた。
それぞれ、様々な方法で苦痛を受けている。
そのせいで、少数が死んでしまう。
その女性たちを痛めつけているのは、魔族の男たちであった。
魔族A「ぎゃはははははははははははは!!!!」
魔族B「おらぁ!!!泣け!!喚け!!」
魔族C「ちね!!びゃーか!!このくしょ人間ぎゃ!!!」
魔族D「ちあわちぇええええぇぇぇぇぇぇ!!!!」
野口「な、何ここ・・・!?一体、どうなっているの・・・・!?」
その時、檻の近くに、顔が醜くとても屈強している男が来た。
謎の男「ぐふふふふふ・・・・!!どうよ?新人共。」
野口「あの・・・。ここ、どこですか!?」
謎の男「ここは地獄さ。我ら魔族が、お前ら地球人の女共を、
遊び道具として扱う楽しい地獄よ!
俺はバクゴン!!この地獄の主だ!!」
野口「ま、魔族・・・・!?」
バクゴン「おお。そうだよ!よーく見ておけよ?
てめーらも、いずれああなるんだよ!!今日も俺好みの、
玩具が多いなァ。特にお前が・・・!
ぐははははははは!!!」
バクゴンは野口の頬に触れて、檻から離れていった。
野口「ど、どうしよう・・・!このままじゃ・・・。」
女の子の声「ふえええええぇぇぇぇぇぇぇん!!」
その時、野口は女の子の泣く声に驚く。そう。
その女の子がすぐ近くにいた。髪は短いが、少し長めであった。
野口(こ、こんな小さな子まで手を出そうとするなんて・・・!
魔族・・・。許せないわ・・・!)
女の子「ひっく・・・!ひっぐ・・・・!っ!?」
野口は女の子の頭を撫でて、優しくこう言う。
野口「もう大丈夫よ。私が助けてあげるから・・・。」
女の子「・・・本当?お姉ちゃん。私を助けてくれるの?」
野口「ええ・・・・。」
他の女性A「無理よ・・・。ここに閉じ込められた以上、
もうどうする事もできないのよ・・・・!」
他の女性B「私たち。
もう魔族に酷い事をされるしか道はないんだよ?」
他の女性C「携帯もとられたし、助けも来てくれないわよ!!」
女の子「そ、そんな・・・・っ!」 女の子がまた泣き出そうとする。
野口「諦めないで!皆!!まだ、助かる道はあるハズです!!
よく考えてみてください!!もしかすると、
この檻から出られるどころか、
この地獄から抜けられるかと思います!!」
他の女性A「どうやって、抜けられるの?」
つづく
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