スタッフ「お”ああああぁぁぁぁぁ・・・・!!!」
血を吐きながらもがき苦しむスタッフに近づく上川。
上川「どうしたんだ!?スタッフ!!」
スタッフ「か、体の中が・・・!!溶け・・・る・・・・っ。
おにぎりにっ!!ど、どっく・・・・が・・・・。ぁ。」
そして、スタッフはゆっくりと目を閉じた。
上川「し、死んだ・・・・っ!!それに、
おにぎりに毒って、まさか!!!」
上川はスタッフは食べたおにぎりを持って見る。
その時、他のスタッフ4名が駆け付ける。
他のスタッフ「どうしました!!上川隊員!!!」
上川「っ!!ああ。スタッフ1名が、おにぎりを食べて、
身体の中が溶けるとか言って死んでしまったらしいんだ!!
もしかすると、このおにぎりが・・・・っ!!
そうだ!!叶野さんに知らせなきゃ!!」
上川はそう言って、叶野のいる研究室へ走り出した。
他のスタッフ「あっ!!ちょっと、上川隊員!!?」
叶野と科学班がおにぎりを研究している部屋に、
上川が慌てて入って来て、叶野にこう叫ぶ。
上川「叶野さん!!事件の真相がわかりました!!」
叶野「・・・・このおにぎりの事だろう?」
叶野は冷静に言うと、上川は急に落ち着いて返事する。
上川「そ、そうですけど・・・・。」
そして、叶野と上川はカプセルに入っているおにぎりを見る。
すると、おにぎりが白から紫へと色が変わってしまう。
上川「あっ!!おにぎりの色が・・・・っ!!」
叶野「あれはおにぎりではない。毒の塊だ。」
上川「えっ!?な、何故わかるようになったんですか?」
叶野「ついさっき、この毒の塊について解明できたんだ。
データによれば、一粒一粒が米ではなく、溶解液を固くした、
物体らしい。わかめは本物らしいが。恐らく、
誰かがおにぎりに似せるようにカモフラージュして、
毒殺させようと考えただろう。」
上川「その誰かと言えば、魔族ですよね!?」
叶野「その通り、毒の塊をおにぎりに見えるようにしたのも、
魔族以外はあり得ないハズ。
おにぎりが毒物である事がわかったが、
後は毒のおにぎりを作った魔族の正体だな・・・。」
上川「それは僕が知りました。どうやら、
おにぎり職人と言う者らしいです。
そいつが魔族ではないかと思います。
それに、これを見てください。」
上川は一個のおにぎりを叶野に見せる。
叶野「これは・・・・?」
上川「はい。おにぎり職人特製おにぎりと言います。
これに、毒の塊が化けていると思います。
コンビニに売られているかと。」
叶野「そうか・・・。ふむ。良し!!さっそく全地区の全コンビニに、
おにぎりの販売を中止させるんだ!!その間に、
おにぎり職人とやらを探して、抹殺するのだ!!!」
上川「了解!!!!」
一方、灰間は自宅の2階の部屋で宿題をしていた。
その時、美由紀が入って来て、
一個のおにぎりを持って来た。
美由紀「随分とやっているわね。おにぎり一個買ったから、
宿題終わったらお食べ。」
美由紀はそのおにぎりを灰間の机の上に置く。
灰間「まぁ。気が向いたらね。」
そして、美由紀は部屋から出て、灰間はそのおにぎりを見る。
その時、灰間のペンダントが輝き出す。
灰間「・・・・違うな。こいつはおにぎりじゃねェ。
きっと魔族が作った毒物らしいな。後で処分しとくか。」
灰間はそう言って宿題を続ける。灰間も、
おにぎりが毒の塊だと言う事を知ったのであった。
次の日。BARの指示によって全てのコンビニ及び、
スーパーやデパートなどでおにぎりの販売は中止された。
これで、
人々はおにぎりに化けた毒物を食べずに済むハズだったが。
それを知った例の怪人は町を歩きながら、呟いていた。
怪人「ぬぅ・・・・っ!全ての店でおにぎり販売中止となれば、
俺の作った毒物を人間共に食べさせる事ができないな。
しかし、まだ手はある。おにぎり職人として、
自ら毒のおにぎりを売れば良いのだ!!」
怪人はそう言って、黒いローブを身に纏う。そう。
この怪人こそがおにぎり職人であり、魔族であったのだ。
この魔族の者の名前はニアギルク。この事件の真犯人だ。
BAR基地の司令室で電話を受ける大神は急に驚く。
大神「何じゃとォ!!?」 大神の叫びに、叶野と上川は驚く。
上川「な、何があったんですか!?隊長!!!」
大神「数人がおにぎりを食べて死んだそうだ・・・!!」
上川「そ、そんな!!
全ての店でおにぎりの販売は中止したハズ!!
もう人々はおにぎりを食べられないハズです!!もしかして、
泥棒とかが来て、おにぎりを密かに盗んだとか!?」
大神「そのような事は起こっとらん!!一体、
何があったんじゃぃ・・・!」
叶野「おにぎり職人自らが動き出したそうですね。」
大神「何!?それはどう言う意味だ!!」
叶野「おにぎり職人はおにぎりを作れるそうです。
もしかすると、どこかの町で、自分だけでおにぎりを、
販売しようとしていると思われます。」
大神「うむ。確かにそれはあり得るかも知れない。
流石は叶野。君のひらめきには毎日参るわぃ。」
叶野「それより、急いでおにぎり職人を探しましょう!!
また大勢が犠牲になる前に・・・・っ!!」
大神「そうじゃのっ!!」
夕日の町を歩く灰間、野口、徳丸、森下の4人。
徳丸と森下は何故かお腹が減った感じであった。
森下「あぁぁ~っ。お腹が減ったァ・・・・。」
徳丸「おにぎり職人のおにぎり食べたかったなァ・・・。」
灰間「やめとけ。死ぬぞ。」
徳丸「ええ~っ!?食べたら死ぬの!?」
森下「でもォ。おにぎりって平和な味がするんだよ?」
灰間「けど、
平和を壊す味を持ってるおにぎりだってあるんだよ。」
野口「それが、おにぎり職人特製のおにぎりなの?」
つづく
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