灰間「・・・・ああ。あの超悪魔は2匹の強ェ魔獣と共に、
この地球を侵略すると宣言し、ティアーズになった俺を、
倒してしまう程の強さを持っているんだ。」
鉄郎「・・・あの超悪魔や守護魔獣についての情報は、
あなたの記憶にはなかった・・・。あの魔獣共は一体・・・。」
老人「うむ。残念じゃが、わしもその超悪魔とやらを、
知っておらん。何せ、
今まで感じた事のない悪意じゃったからの。
あれは強大過ぎた・・・。奴は魔獣ではなく、
魔星の新種と言って良い超悪魔・・・。恐らく、
勇者ナルドやマリア姫様でも知ってはなかろう・・・。」
灰間「では、どうすれば、
倒せると言う答えも出ないんだな?」
老人「・・・いや。答えならある。」
野口「ほ、本当!!?」
灰間「教えてくれ!その超悪魔を倒す答えを!!」
鉄郎「私からもお願いします!!」
美由紀「どうか・・・。うちの子を勝利へ導いてください!!」
老人「うむ。では、答えよう・・・・。答えわ、
お前自身じゃよ!灰間翔!!」
老人は灰間に指を指して、そう叫んだ。
灰間「お、俺自身・・・・!?」
老人「そうじゃ。
お前は勇者ナルドとマリア姫の意思を継いだ、
現代の勇者だ。
姫君の涙の力で数多くの魔獣を倒して行った。
じゃが、お前はその姫君の涙の力だけで、
勝ったのではない!」
灰間「え・・・・!?ど、どう言う事だ?」
老人「それは、お前じゃよ。お前はミラクルマンじゃろ?」
灰間「ミラクルマン・・・・。まさか!?」
老人「そう。お前は姫君の涙の力と共に、
ミラクルマンとしての力で多くの勝利を手にして来たのじゃ!!
ティアーズとしての力、ミラクルマンとしての力。
その二つを合わせれば、
きっとあの超悪魔を倒せるハズじゃ!!!」
灰間「二つの力を・・・・。わかった。やってみよう!」
老人「うむ。良いだろう。わしの予想によると、
三日後、超悪魔共がBAR基地に攻めようとしておる。」
灰間「な、何だって!?」
テレビでは、ダークロイアたちに破壊される街や、
それを恐れて逃げ惑う人々がいた。
男性アナウンサー『我らの守護神、
ウルトラマンティアーズを倒してしまった、
ダークロイアと言う超悪魔。ダークロイアは2匹の魔獣と共に、
次々と街を壊滅させていきます!ティアーズが倒された今、
人類はやがて、
ダークロイアの食事となってしまうのでしょうか!?』
そして、三日後。この三日間で、
ダークロイアたちは次々と街を破壊し続けていた。
暗闇の中で、ダークロイアの前で、
リムズンとエルミニアが静かに立っていた。
ダークロイア『人類ハマダ、抵抗ヲシテイルラシイ。モハヤ、
我々ノ勝利ダト言ウノニ愚カナ連中ダ・・・。コレカラ我々ハ、
BARノ基地ヲ壊滅サセル。ソウスレバ、
地球人ハ完全ニ敗北スルダロウ!
リムズン!エルミニア!タダチニBAR基地ヲ襲撃シロ!!』
リムズン「ワアアアアアァァァァァァァァァン!!!!!」
エルミニア「ウラアアアアアァァァァァァァァ!!!!!」
日下部は今、街を歩いていた。
日下部「・・・・福崎め・・・・・!」
日下部は先ほど、ある病院に行き、
福崎と会話していたのだ。
灰間がティアーズである事を確信するために。そして、
福崎はその真実を全て語った。
だが、福崎は後に意味のない発言をした。
日下部がある病院に行き、福崎と会話した頃。
福崎「灰間はミラクルマンだからね。
どうせ、あの超悪魔も倒されるっしょ。」
日下部「馬鹿言わないで?
あの灰間でさえ倒せなかったのよ!?」
福崎「倒せないなら、しょうがなくね?
ま。俺だけが守られるなら、
他はどうでも良いけどね・・・。」
日下部「あんた・・・。どこまで下衆なのよ・・・?」
福崎「けど・・・。あいつが奴を倒し、この星を守れたら、
俺も変わってやろうと思う。
変われたら・・・の話だけどね。」
現在。
日下部「何よ。あの下衆。結局、自分の事だけ・・・。でも、
あいつ。本当に変わるのかしら?
もしかして、善良になるつもりかしら・・・。っ!?」
その時、日下部はある女性の姿を見た。
その女性はかつて、我々が見た事ある人だ。
その人は水色の髪をした美しい女性だ。
日下部「さ、サキ・コリーム!?」
そう。その女性はサキだ。
かつて、ウルトラマンクリスタルと共に、
アメリカを怪獣たちから守ったDGCの女性隊員なのだ。
日下部「かつては防衛隊員で、
現在はアメリカで有名なアイドル・・・!
まさか、そのサキさんの姿を見るようになるなんて・・・。」
サキ「・・・・っ?あなた。もしかして、BARの人?」
日下部「っ!?は、はい!!日下部と申します!
あなたのアイドルとしての活躍は、
日本でも知られています!!」
サキ「くす。それは良かったわ。
実は、この日本にある人がいると聞いて来ちゃったの。」
日下部「ある人とは誰ですか・・・?」
サキ「それはね、コリスと言う名前で、
ピンク髪をした少年よ。」
日下部「コリスですって?もしや・・・。」
その時、日下部のシーバーが鳴り出した。
日下部「こちら、日下部!!」
大神の声『BARの基地に、
超悪魔と守護魔獣2匹が襲来する!!
直ちに戻り、迎撃準備にかかれ!!』
日下部「了解!!すみません!サキさん!!
地球の平和を守るために、
超悪魔と戦います!!それでは!!」
日下部は走った。
BAR基地の前で、ダークロイア、
リムズン、エルミニアの3匹がいた。
リムズン「ピイイイイイイィィィィィィィィィ!!!」
ダークロイア『BARヨ!
オ前タチガドノヨウナ事ヲシテテモ、
私ニハ絶対ニ勝テヌ!!貴様タチヲ邪魔者トミナシ、
抹殺ニカカロウ!!貴様タチヲ消セバ、人類ハ完全ニ、
我々ノ手ニ落チルダロウ・・・!モハヤ、地球ハ、
我々魔星人ノ支配下ニ落チル。ソシテ、ヤガレ全宇宙ハ、
魔族ノ物ニナルノダ!!
アハハハハハハハハハハハハハ!!!!』
エルミニア「ウゴアアアアアァァァァァァァァ!!!!」
BAR基地の司令室で、
灰間を除く全隊員がいた。緒川もいる。
大神「超悪魔め・・・!
勝手な発言を・・・!!そんな事より、
緒川!!BARブレイカーの制作はどうじゃ!?」
緒川「はい!!既に完成しました・・・・!ですが・・・。」
大神「ですが、何じゃぃ!!?」
緒川「BARブレイカーは、2発しか撃てません!!」
上川「制作が急ぎ過ぎたからだよ!」
叶野「奴らは3匹だぞ!?たった2発でどうするのだ!!?」
緒川「ご、ごめんなさい・・・・!」
緒川は悲しそうに謝る。
大神「おどれら!緒川をそんなに責めるんじゃない!!
彼女だって立派に頑張ったんだ。
今度はわしらで何とかするんど!!」
日下部「・・・そうです!!
私たちがやらなきゃいけないんです!
今まで戦って傷ついた灰間のためにも、
私たちが勝たなきゃ・・・!!」
大神「そうじゃぃ!!緒川!!さっそくBARブレイカーを、
バルワンダーDXにセットしろ!!そして、
この基地に搭載した、バルキャノンを発動させよ!!!」
ダークロイア『ドウヤラ、
最後ノ最後マデ抵抗スルラシイナ?
良カロウ!行クゾ!!リムズン!エルミニア!進行ダ!!』
エルミニア「ブアアアアアアァァァァァァァァ!!!!」
リムズン「エエエエエエエェェェェェェェェン!!!!!」
そして、悪の3匹がBAR基地に向かって進行を始めた。
そのBAR基地の前の一部が開き、
そこから機械的な大砲が出た。
そして、基地の前の地面からは、
多くの細い銃身のような大砲が出てきた。
叶野「バルキャノン!起動完了!!」
上川「標準をセットします!!!」
緒川「サブキャノンも多数起動!!迎撃準備完了です!!」
大神「おし!!攻撃開始じゃ!!!」
多くのサブキャノンから無数の火薬弾が連射され、
ダークロイアたちを攻撃。
その無数の攻撃で一つのダメージを、
受けていないダークロイアたち。
ダークロイア「ファホオオオオオォォォォォウオオオォォォォォ」
そして、バルキャノンから、巨大な光線が発射された。
その光線がダークロイアに命中した。しかし。
ダークロイア「ファウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥン」
ダークロイアは少しも効いていなかった。
上川「隊長!!これだけの迎撃でも奴らは通用しません!!」
大神「諦めるな!!攻撃を続けんかぃ!!
この基地を破壊されたら、
我々人類は完全に敗北する!!
BARブレイカーがDXにセットされるまで、
何とか耐え抜くんじゃ!!
BARブレイカーだけが頼りじゃ・・・!」
緒川「隊長!!BARブレイカーのセット、完了しました!!」
叶野「よし!これで、勝てる!!」
大神「そうか・・・!ならば、
バルワンダーDXはわしが乗ろう!!
お前たちは迎撃を続け、わしを援護するんじゃ!!」
日下部「でも、隊長一人では・・・!」
大神「ふ・・・っ。元はと言えば、
魔獣はわしが元所属した部隊が、
戦うべき敵じゃった。
奴らはわしの部下を多く殺した・・・!
わしは悪の魔族を許せん!!じゃけェ、ここは、
わしだけにやらせてくれ!頼む・・・!」
日下部「・・・・わかりました。頑張ってください。」
大神「・・・ああ。やっちゃるき!!!」
ダークロイア、リムズン、エルミニアは、
サブキャノンとバルキャノンの砲撃を受けながらも、
進行していく。
リムズンとエルミニアはそれぞれ光線を吐いて、
サブキャノンを複数破壊する。
そして、基地からはバルワンダーDXが発射された。
操縦しているのは、大神ただ一人である。
ダークロイア『人間メ・・・!ココマデ抵抗スルツモリカ!?
リムズン!エルミニア!コヤツヲ破壊セヨ!!』
リムズン「ギャアアアアアァァァァァァァァン!!!」
エルミニア「ギイイイイィィィィィィィィィィィ!!!!」
リムズンとエルミニアは光線でDXを攻撃するが、
避けられる。
バルワンダーDXはレーザーバルカンで、
リムズンとエルミニアを攻撃。
そして、一気にダークロイアの近くへ。
ダークロイア「ファファアァファファァファファアアアァァァァ」
バルワンダーDXのコックピットで、
標準がダークロイアにセット。
大神「BARブレイカー発射!!!」
バルワンダーDXから少し大きい紫色の光線を発射した。
その光線を浴びたダークロイアが大爆発を起こした。
叶野「BARブレイカーが命中した!!」
上川「やったァ!!これで、地球は・・・・!」
隊員たちは喜びに満ちそうになる。だが、
爆発による炎からダークロイアの姿が出てきた。
ダークロイア「ファホオオオォォォォォウオオオオォォォォォォ」
大神「き、効いてないじゃと・・・・!!?
あのBAR全科学を集めて造られたBARブレイカーが!?」
大神は物凄く驚いた。
ダークロイア『今ノハ普通ニ痛カッタ。シカシ、
コレクライデ私ハ倒セヌゾ?
ワッハッハッハッハッハッ・・・!!』
そう。BARブレイカーでも、
ダークロイアには勝てないのだ。
上川「そ、そんな・・・!?僕らの最後の武器が・・・・!」
叶野「通じないだと・・・!?やはり、
超悪魔を倒せる術はないと言うのか・・・!!?」
緒川「BARブレイカーの制作は、
完璧だったハズなのに・・・!
全てのエネルギーを使っても、
あの悪魔には勝てないの・・・・!!?」
日下部「・・・・灰間・・・・・!!」
隊員たちは絶望しかけている。このまま、
人類はダークロイアに皆殺しにされてしまうだろうか。
病院の廊下を走る灰間。しかし、
それを止めようと野口たちも走っていた。
つづく
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