ナギサは何も言わずに頷く。ハリーはそれに気づく。
ハリー「ん~?どうしたんだァ?ナギサ。昔は元気にはいって返事したのに・・・。」
コリス「・・・・ハリーさん。ナギサさんは・・・・・。」
ハリー「・・・・まあ、いいか。何か辛い事でもあったろ?
ままっ。パーティやっから、楽しい気分になろうぜ、愛しのナギサちゃんw」
ハリーはコリスの言う事も聞かずに、ナギサを居間へ連れて行った。
コリス「あ、ちょっと・・・!ハリーさん!!」
コリスは慌てて、ハリーとナギサについていく。
そして、居間。テーブルには大きなケーキとコーラなどの飲み物があった。
ハリー「じゃーん!!今日はナギサを歓迎するために用意してあったんだ!!
驚いたか、ナギサ。俺とお前は揃ってパーティ好きだったから、嬉しいだろ?」
ナギサ「・・・・・・・・。」 しかし、ナギサは何も反応しない事がわかる顔をしている。
ハリー「・・・・ナギサ?」 ハリーは心配そうに言う。
ナギサ「・・・・・うん。」 ナギサは静かに頷いた。
嬉しいようだが・・・・。ハリーはそれを聞いて、ほっと息をして、安心する。
ハリー「ほっ。・・・・そっか。それを聞いて安心したよ。
じゃあ、パーティを始めるか!コリス!包丁を持って、ケーキを切ってやれ。」
コリス「は、はい・・・。」
コリスはテーブルに置いてあった包丁を持ち、それをケーキを4個分に分けて切った。
ハリー「これで良い。二つはナギサのな。残りは俺とコリスで一つずつだ。」
コリス「恋人には親切何ですね・・・・^^;」
そして、3人はテーブルに座り、コリスが3人のコップにそれぞれコーラを入れた。
ハリー「それでは、
俺&ナギサちゃん感動の再会パーティを始めまーす!かんぱーい!!」
コリス「かんぱーい!!!」 ナギサ「・・・・・・・・・。」
3人はコーラを入れたコップをそれぞれ当てて、乾杯した。
ただし、ナギサだけが何も言わなかったが、
コリスやハリーやケーキを食べたりコーラを飲んだりしている時に、
ちゃんとケーキを食べたりコーラを飲んだりしていたのだ。
ハリー「はははは!どうだぃ?ナギサ。俺たちは高校時代の頃、
先生や他の生徒たちと一緒に、こうして楽しいパーティをしたんだぜ?
その時は、お前は俺に・・・・食べ物を分けてくれたもんな?」
だが、ナギサは答えなかった。コリスはそれを見て、不安する。
ハリー「い、いや!!今はもう良いんだ・・・!もう分けなくても・・・・な??」
ナギサ「・・・・・・・・。っ!」 その時、ナギサの表情が一瞬、強張る。
コリス「っ!?」 コリスはそれに気づき、知った。彼女は今、苦しみを感じたと・・・。
そして、ナギサは手に持っていたスプーンを落として、こう呟く。
ナギサ「・・・・・わか・・・・って・・・・ます・・・・。」
ハリー「え・・・・!?い、今・・・何つった・・・・?」
ハリーはそう聞くが、その彼の言葉を聞かないナギサ。
ハリーはナギサに異変があったのではないかと気づき、コーラを一気飲みする。
そして、ハリーはナギサにこう聞き出した。コリスはそれに気づく。
ハリー「なぁ・・・・ナギサ。お前、本当に何か辛い事があったんじゃないのか?
あの時のお前はいつも明るくて、どんな質問でも返事してくれて、
悲しんでいる奴を慰めてくれた。けど、今のお前は違う・・・・。
お前は何か、まるで感情がないようだ。お前・・・・何があったんだ?」
コリス「ハリーさん・・・・。っ!?」
その時、コリスはナギサを見て驚く。彼女の目から涙が流れていたのだ。
ハリー「ナ・・・ナギサ・・・・!?」 ナギサ「・・・ご・・・・さい・・・・。」
そして、ナギサは立ち上がり、走り出した。
そう。ナギサはこの家から出ようとしたのだ。
コリス「っ!!ナ、ナギサさん!!!」 ハリー「ナギサ!!!!」
コリスとナギサがナギサを追おうとするも、
彼女は既に外を走り去ったため、追えなかった。
ハリー「・・・・・っ!ナギサああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
家の入り口でハリーは暗い夜空に向かって、彼女の名を叫んだ。
居間に戻ったコリスとハリー。ケーキとジュースがまだ残っているそうだ・・・。
二人はナギサがおかしくなった件について、暗い雰囲気で満ちていた。
ハリー「・・・・残りのもん。全部、お前にくれてやるよ・・・・。」
ハリーはコリスにそう言うが、流石に笑顔になれなかった。
コリス「・・・・ごめんなさい。ハリーさん・・・。」
ハリー「何で謝るんだ?誰も悪くねーよ・・・。ただ、
彼女が何かの出来事で変わったに違いねェ・・・・。俺はそう思う。」
そう。ハリーは怒ってなどない。悲しんでいたのだ。恋人であるナギサの異変に・・・。
ハリー「ナギサ・・・・。あれが、俺の好きだったナギサだろうか・・・・!?」
コリス「・・・・あの。ハリーさん。」
ハリー「何だ・・・?」
コリス「実際のナギサさんとあなたはどんな形で恋人になったんですか・・・?」
ハリー「ああ・・・それか。良いか?よーく聞くんだぜ?俺の昔話を・・・。」
ハリーは微笑んで、コリスに近づいて、彼に耳に向かって語り始めた。
ハリー「実はな。高校生の頃の俺は・・・・喧嘩っ早かったんだよ。」
コリス「え・・・・!?;」
ハリー「その時の俺が、ちぃと他の学校の奴等と喧嘩した頃な・・・。」
これは、ハリーが高校に通ったいた頃の記憶である。
学生服を着たハリーは既に通学路で、他の学校の不良たち3人に絡まれて、
彼らとの格闘で勝利した。傷だらけで学園に向かっているハリー。
現在のハリー(その頃の俺だってちゃんと学校には行っているけど、
俺だって本当は喧嘩なんて興味ない。
けど、あいつらがあの学園を襲い掛かってくるからなァ。)
傷だらけで学園内を歩くハリー。
登校した際に、教師に怒鳴られ説教を受けていたが、
ハリーは動じず生徒たちが平和な学園生活を送っているところを笑顔で見ていた。
その時、当時のナギサがそんなハリーの前に来た。これが二人の初対面である。
ナギサ「あの・・・!大丈夫ですか!?その怪我・・・。」
ハリー「ん・・・?ああ。大丈夫だよ。それに、こいつはときどき起きる事よ。
この学園を狙う奴等と戦うと、こうなっちまうんだ。気にすんな。」
ナギサ「そうですか・・・・。って、気にするわよ!!その傷じゃ!
とにかく、保健室へ行って治してもらいましょ!?」
ナギサはハリーの手を引っ張って、保健室へ連れて行こうとする。
ハリー「わわっ!!ちょ、ちょっと待てって・・・!こんな傷、ワザと治るって・・・。」
ナギサ「よくないわよ!!私、放っておけないの・・・・!
傷ついた人や泣いている子を見逃すなんて・・・・。」
ハリー「・・・・・っ!わかったよ。しょがねーなァ・・・。」
ナギサの切ない言葉を聞いて、ハリーは抵抗を止めて保健室に行った。
ハリーはなんとか治療を受けて、ナギサに例を言って帰った。
そして、次の日。ハリーは今日も学校に来るが・・・?
ハリー「・・・・・ん?あっ!!あいつら・・・・!!」
その時、ハリーは昨日やっつけた不良たちに囲まれているナギサを見た。
不良「クククク・・・!可愛いねェ・・・お嬢ちゃん・・・!」
ナギサ「だ、誰よ!!あなたたち!!」
不良「誰でも良いだろぉ~う?ちょっと、俺らと言いところ行こうぜ?」
ハリー「やめろ!!!!」 その時、ハリーがナギサを襲おうとする不良たちにそう叫ぶ。
不良たち「あぁ???」 不良たちはハリーの方に向く。
ナギサ「・・・っ!?あっ!!昨日の人・・・・!」
ハリー「てめーらァ・・・!昨日殴られて、まだ懲りねーのか?」
不良「は?お前には関係ねェだろ?」 「地獄に落ちろ!ガキ!!」
ハリー「地獄に落ちるのは・・・・てめーらの方だあああぁぁぁっ!!!!」
こうして、ハリーは一人の不良を殴り、再び不良たちと喧嘩を行う。
結果的にハリーが勝って、不良たちを退けた。
つづく
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