バンジョーとカズーイの大冒険THE・FIRST
第87話・魔の手
ゴビバレー砂漠で冒険する事になったバンジョー一行は、
スフィンクスのジンクシー、蛇使いのルビイ、
ラクダのゴビから、それぞれジグソーを手に入れた。
3つのジグソーを手に入れ、
一行は次の戦いに向けて、休息を得た。
夜。カルーゼル部隊の拠点。
あるテントの中で、テルとミルがカルーゼルと会話していた。
テル「・・・あのヤシの木には一滴も水を与えていないのか?」
カルーゼル「・・・・ああ。」
ミル「生きているから、可哀想・・・だと思ってない?」
カルーゼル「思わないね。あいつは俺らとは無関係だから。
無関係な奴に水を与えるなど、無駄な事よ。」
テル「・・・・そうだな。俺らには限られた幸せがある。
その幸せを無関係な奴に分けるとか、おかしいな。」
テルは少しだけにやけた。
カルーゼル「ああ。俺らは大きな幸せが欲しいのだ。
そのためにも、誰かを犠牲にする。
俺はそう思うようになっている。」
ミル「・・・・・そうね。他人の事を考えたら、
損をする事があるのよね・・・・。」
ミルは少し切なそうな表情をする。
テル「・・・ところで、ゴビとか言うラクダは、
もう捕まえたかぃ?」
カルーゼル「・・・いや、失敗したそうだ。
探しても見つからなかったそうだ。
明日になったら、総動員でそのゴビを探す事にした。
お前たちも協力してもらうぞ?」
テル「ああ。」
ミル「ええ。」
オアシスでは、トランカーが苦しそうに息をしていた。
トランカー「ぜぇ・・・ぜぇ・・・。み、水・・・!
水を・・・くれェ・・・・・。死にたく・・・ない・・・。」
そんなトランカーを遠くからテルとミルが見ていた。
ミル「・・・・テル。」
テル「あ?」
ミル「・・・私があのヤシの木に、水を飲ませちゃ駄目かな?」
テル「駄目じゃね?水が減っちまうだろ?」
ミル「そう。減ったら、カルーゼルたちが可哀想だものね。」
テルとミルはゆっくりとテントへ戻ろうと去った。
トランカーの静かで苦しそうな声を聞きながら。
数時間後、朝日が昇る。ついに次の日が訪れたのだ。
レリッカー探検隊の拠点では、メンバー全員が集まっている。
レリッカー「諸君!!今回は、ある任務を行ってもらう!
それは・・・ゴビと言う名のラクダを捕える事である!!」
その言葉に探検家たちはそれぞれ疑問を持つように、
ひそかに話し合ったり、考え事をしていたりしている。
レリッカー「・・・この砂漠の名はゴビバレー砂漠。しかし、
その砂漠に住んでいるラクダの名がゴビと付いている。
ターシューと言うターボシューズからは、
そのゴビは砂漠を支配した一族の末裔だと聞く。つまり、
そのゴビと言うラクダこそが、この砂漠の神秘と謎、
その全てを握っているに違いないのだ!
この砂漠の秘密を全て明かすためにも、
我々はそのラクダを捕まえて、
彼からその情報を全て吐かせなければならない!!
さっそく、そのラクダを捕える任務にかかるのだ!!!」
ボトルズ「・・・あの!レリッカーさん!!」
レリッカー「・・・何だね?ボトルズ君。」
つづく
[0回]
PR