バンジョー「この山に住んでいるワケではないって事かぃ?
もしかして、このジンジョーは別の地域から・・・。」
カズサ「ええ。どこから来たのかわからないけど、
この子。実は迷子らしく、この山に迷い込んだらしいの。」
クリグミは何かの事件でこの山に来た迷子のジンジョーであった。
かつてこの山に迷い込んで、吹雪の中で泣き叫びながら、
歩いたクリグミをカズサが救い、この村に住ませたのである。
そのため、クリグミは今でもカズサの側にいる。
カズサ「この子。自分を助けた私をまるでお姉さんのように、
慕っていて離れる気がないの。すっかり、
私の事が好きになったかしらね。」
カズーイ「・・・・ちょっと、クリグミっての。
あんた。一体、どこから来たの?」
クリグミ「うう・・・。わかんない。」
カズーイ「わかんない!?
自分が元住んだ場所でもわからないの!!?」
クリグミ「だ、だって・・・・・っ。」 クリグミは泣きそうになる。
カズサ「私もそれについて聞いたけど、この子。
自分がどこから来たかはわからなくなったの。恐らく、
何かの事件で無我夢中で逃げている内に道に迷ったからでしょうね。」
カズーイ「もしかして、頭悪いんじゃないの?」
バンジョー「そんな事を言うなよ。」
カズーイがクリグミの事で悪口を言い、
バンジョーがそんなカズーイを嗜める。
そう。クリグミは幼いジンジョーなので、知能が小さいのだ。
カズサ「まあ、仕方がないわよね。クリグミ。まだ幼いから。」
クリグミ「・・・・・ごめんなさい。」
バンジョー「良いよ。君は悪くないから。」
カズーイ「そうね。きっと、その何かの事件のせいでしょ。」
カズサ「そうね。では、ちょっと何か料理しておくわ。
そこでゆっくり休んでね。クリグミ。もう自分の部屋に戻って良いわよ。」
クリグミ「うん・・・・。」
カズサとクリグミはゆっくりと歩いて部屋から出た。
カズーイ「まさか、この村にジンジョーがいたなんて知らなかったわ。
プルレスの仲間じゃないかしら?」
バンジョー「・・・ところでカズーイ。この村は一体、
どんな村だぃ?
僕たちをデスブラザーだと思っていない人間たちの村だと聞いたけど。」
カズーイ「そうね。あんたが眠っている間に、カズサから聞いたけど・・・。」
カズーイがバンジョーに村の事を教えようとした、その頃。
その頃、ボトルズたちは吹雪の中を歩いていた。
アシナガ「・・・それにしても、あのエゥーラって野郎。
実に許せねェぜ。関係のねー俺らにも撃って来たしよ!
まあ、あのセイリーってメイドの子は可愛いから許すけどよ。」
ミル「それにしても面倒になったわね。白熊君たちが欲しい、
プレゼントはもちろん。あのバンジョー君やカズーイちゃんも、
探さなくちゃならないなんて・・・。」
テル「別に良いだろ。あんな外道。探す価値も助ける価値もない。」
プルレス「駄目だよ!あの二人は助けなきゃ・・・!
バンジョーさんとカズーイさんは僕を助けてくれた恩人だから・・・。」
マンボ「心配いらない。熊と鳥。まだ生きている。多分・・・。
まず、プレゼント。探す。ボトルズ。何かヒント、ないか?」
ボトルズ「では、ちょっと待ってください・・・。」
ボトルズは本を持ち、それを読み始める。すると。
ボトルズ「わかりました!このページによりますと、
このフローズンズンやまでは、数年前にサンタクロースが作った、
プレゼントファクトリーと言う不思議な工場で、
そこでプレゼントが作られるそうです。この山に住む者たちは皆、
そのプレゼントで欲しい物を得ていると記しています。」
プルレス「では、その工場に行けばプレゼントをゲットできるんですね!」
ボトルズ「はい。プレゼントのような形をしていると書かれています。」
プルレス「そっか!じゃあ、急いでそれを探そう!!」
プルレスは笑顔で走ろうとする。
プレゼントの工場を探すために。ところが。
プルレス「うっ!!?」
突然、白く丸い何かがプルレスの頭にぶつかる。
その白く丸い何かが砕け散り、プルレスが倒れた。
ボトルズ「プルレスさん!!?」 アシナガ「おい!どうした!?」
一同はプルレスが倒れた事に驚き、慌てて彼に近づく。
ミル「頭が少しだけ晴れあがっている・・・!何かの弾かしら!?」
マンボ「違う。プルレスを攻撃したのは、雪合戦でよくある雪玉。」
つづく
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