そう。ここはワニ族の住み処である。ワニたちはここで、
平和に暮らしているのだ。木でできた建物が複数あって、
それを家として暮らしているワニたちもいる。
カズーイ「よく見れば、沼の中に入っているワニもいるわ!」
カズーイは沼で泳いでいるワニたちを見て、驚く。
沼にはピラニアたちがいるが、何故かワニたちは、
彼らに喰われていない。どう言う事だろう。
クロコタス「僕らワニ族はピラニア族を多く食べているからね。
この辺りの沼にはピラニアは1匹もいないよ!」
バンジョー「ピラニアってワニ族が天敵だったのか・・・。」
アシナガ「つまり、俺と同じって事かぃ?」
テル「だが、ピラニアたちもワニを喰っている。
ピラニアとワニは互いを喰らう程の天敵同士かもな。」
クロコタス「さっ!僕についておいで!!
僕らの家に案内してあげるよ!!」
ミル「お願いするわ。」
こうして、クロコタスの後に続くバンジョーたちは、
周囲のワニたちに見られながら、歩いていた。
ワニA「何だ?こいつら。この沼の住人じゃねーぞ?」
ワニB「喰えるかな?・・・じゅるり。」
ワニC「可愛いお姉さんもいるねw」
ワニD「でも、何だか強そうだな、こいつら・・・。」
カズーイ「何よ。こいつら。
まるで、あたいたちを狙ってるみたいね。」
クロコタス「仕方がないよ・・・。僕らワニ族は他の種族を、
喰ってしまうクセがあるんだ。
まあ、最も僕やその仲間たちは、
君らのような生き物はあまり食べないけどね。」
そこに、1匹のワニがクロコタスに話しかける。
ワニ「おーい!!こいつらは一体、何なんだぃ!?」
クロコタス「うん。この人たちは僕を助けてくれた連中なんだ!
だから、皆に伝えて。この人たちは食べないでと!」
ワニ「わかった!できるだけそうするよ!!」
こうして、ワニはクロコタスたちから離れた。
バンジョーたちはクロコタスに続いて歩く。その時。
カズーイ「っ!?何?あのでっかいワニは・・・。」
バンジョーたちはとある巨大な物体を見る。
それは、まるで巨大なワニの顔そのものであった。
身体は見当たらないそうだが、顔だけはハッキリと見える。
クロコタス「あれは、僕らワニ族の長さ。目を開けているから、
起きているだろうけど、実は眠っているんだ。」
テル「動けば、真に目覚めると言うワケか。」
ミル「このワニ族の長って怒ると大変だよね?」
クロコタス「そうさ。この長を怒らせた者たちは、
皆殺しにされるんだ。さっ!急ごう。」
こうして、一同はとある木々の中に来た。
クロコタス「ここが僕らの家さ!」
カズーイ「ああっ!あんたと同じような奴がいっぱいいるわ!!」
バンジョー「本当だ!クロコタスが多いぞ・・・!」
バンジョーとカズーイは驚く。何と。ここには、
他のクロコタスが4匹いるのだ。目の色はそれぞれ違うが。
水色の目のクロコタス「あっ!お帰り。ミドリ!!」
紫色の目のクロコタス「聞いたよ!
この動物たちが君を助けたって!?」
バンジョー「ミドリ!?」 カズーイ「それは、あんたの名前!?」
クロコタス「そうさ。僕らは目の色が名前が決まるんだ!」
赤い目のクロコタス「熊と鳥。あしながぐつに人間二人か・・・。」
青い目のクロコタス「何だか、皆。優しそうだね。」
ミドリ「・・・そうだ!アカ!アオ!ミズイロ!ムラサキ!
この鳥さんが僕に美味しいタマゴを食べさせてくれたんだ!!」
カズーイ「は!!?」 カズーイはミドリの発言に驚く。
アカ「本当かぃ!?
僕らの大好物のタマゴをくれるの!?鳥さん!!」
アオ「おーい!!僕も美味しいタマゴが欲しいよーっ!!」
ムラサキ「僕も!!」 ミズイロ「僕だって!!」
カズーイ「か、簡単にあげられないわよ・・・・。
元々、あたいの出すタマゴは敵を倒すだけあって・・・。」
バンジョー「良いじゃないか。食べさせてやりなよ。」
アカ「そうだよぅ。僕らも食べたいよ。」
4匹のクロコタスがせがみ続け、
カズーイがため息しながら、こう言う。
カズーイ「はぁ・・・。わかったわよ。その代わり、
何か・・・ご褒美はもらうからね!」
4匹のクロコタス「はーい!!」 ミル「何か子供っぽいわね・・・。」
ミルとバンジョーが苦笑をし、
4匹のクロコタスが大きく口を開ける。
カズーイ「えぃ!!えぃ!!えぃ!!えぃ!!」
カズーイがそれぞれ1匹に向けて、1個のタマゴを飛ばす。
4匹がその全てのタマゴを食べる。
アカ「美味しい!!」 アオ「最高!!!」
ミズイロ「こんなの久しぶりだよ!!」
ムラサキ「ありがとう!!鳥さん!!」
4匹のクロコタスがとびきり笑顔で喜ぶ。
バンジョー「凄く喜んでる。」
ミドリ「それもそうさ。この沼の戦争が続いているから、
卵なんて、滅多に手に入らなかったよ・・・。」
カズーイ「さっ!ご褒美ちょうだい!!」
ミドリ「わかったよ。じゃ、ちょっと待ってて。」
ミドリは近くにある箱を開ける。そこから金色に輝く物を取る。
テル「これは・・・ジグソー!!?」
ミドリ「これは、僕らが戦線の地で掘って見つかったんだ。
これを、君らにあげるよ。」
バンジョー「ありがとう!じゃ、ありがたく受け取ろう!」
バンジョーがジグソーを手に取り、
カズーイがそれをリュックに入れる。
バンジョー一行はこれで、27個目のジグソーをゲットした。
ミドリ「そのジグソーのせいで、戦争が始まったし・・・。」
ムラサキ「・・・思い出した!!」
ミドリ「何が思い出したんだぃ?ムラサキ。」
ムラサキ「昨日、この住み処に来た怪しい髑髏の人が、
熊と鳥が一緒になっている奴を見かけたら、
呼んで来いって。」
バンジョー「髑髏の人?誰だぃ?その人・・・。」
ムラサキ「僕もあまりわからないけど・・・。確か、
マンボまうんてんから来たとか言って・・・。」
ムラサキの発言にバンジョーとカズーイは驚く。
バンジョー「マンボまうんてんから・・・・!?」
カズーイ「もしかして、あの魔術師じゃない!??」
ムラサキ「えっ!?知ってるの!?あの人の事を・・・!」
バンジョー「僕らも少しだけ会っていたから、
あまりわからないけど、名前なら知っている・・・。」
カズーイ「不死の魔術師・・・。マンボ・ジャンボ!!!」
つづく
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