シーリザー「グオオオオオオオォォォォォォォォウ」
その時、シーリザーは口からガスを吐いた。
そのガスを浴びたティアーズの身体が燃え始めた。
ウルトラマンティアーズ「ウワアアアアァァァァァ!!!!」
ティアーズは身体が燃えている事に苦しんでいる。
日下部「ティアーズの身体が燃え始めたわ!!」
野口「灰間君・・・・。」
大神「ティアーズを援護する!!」
バルワンダー1号は、
レーザーバルカンでシーリザーを攻撃。
そして、日下部もバルガトリングで攻撃する。
シーリザー「グオオオオオオォォォォォォウ」
これを受けたシーリザーはガスを止めた。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・・!!!」
ティアーズの身体がまだ燃えている部分が少数ある。
地面に膝をつくが、何とか立ち上がろうとする。
シーリザー「グオオオオオォォォォォォォウ」
シーリザーはティアーズを蹴り上げる。
ティアーズは倒れた。
そして、再びガスを吐き、ティアーズの身体を燃やした。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!!・・・・・・・!!」
バルワンダー1号がシーリザーに接近するが、
シーリザーはガスを、
バルワンダー1号の方に向ける。
大神「ぬお!!?」
バルワンダー1号はこれを素早く避けた。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・!」
ティアーズは身体がほとんど燃えながらも、
必死に立とうとした。そして。
ウルトラマンティアーズ「ハアアアアァァァァァァ!!!!!」
ティアーズはジャンプした。
シーリザーの後ろに着地する。
シーリザー「グオオオオオオォォォォォォウ」
シーリザーは後ろのティアーズの方に向き、
襲いかかる。
ウルトラマンティアーズ「プラズマレイガン!!!」
ティアーズはプラズマレイガンでシーリザーを攻撃した。
シーリザー「グオオオオオオオォォォォォォォウ」
プラズマレイガンを受けたシーリザーが倒れる。
その時、ティアーズのカラータイマーが赤く点滅した。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・!!」
ティアーズはゆっくりと倒れそうになる。
シーリザー「グオオオオォォォォォォウ」
シーリザーは口からガスを吐いた。
そこでティアーズは。
ウルトラマンティアーズ「ハイパーリフレクト!!!」
ティアーズはハイパーリフレクトでガス攻撃を防いだ。
ティアーズは逆転の時を狙おうとしている。その時。
子供の声「うええええええぇぇぇぇぇぇん!!!」
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・!!?」
野口「・・・・っ!?子供がいるわ!!」
野口の近くに女の子が泣きながら歩いていた。
恐らく、親とはぐれてしまっただろう。
女の子「えええええぇぇぇぇぇぇぇん!!」
シーリザー「グオオオオオオォォォォォォン」
シーリザーが女の子の方に気づく。
女の子「ええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」
女の子が泣いている姿を見た、
シーリザーの脳裏に、何かが浮かんだ。
それは、自身がまだ人間と同じサイズの、
すなわち赤子の頃である。
その頃より、人間たちにいじめられて、
涙を流して、泣いていたのだ。
シーリザー「グルルルルルルルルルル」
ウルトラマンティアーズ『お、襲って来ねェのか・・・?』
シーリザーは近くに女の子がいるのに、
襲って来ないのだ。
野口「もう大丈夫よ!一緒に親のところへ行きましょ?」
その時、野口が女の子を抱えて、どこかへ行った。
シーリザー「グオオオオオオオォォォォォォォウ」
それを見たシーリザーが急に怒り、
野口と女の子に向かって火炎を吐く。
ウルトラマンティアーズ『危ねェ!!!』
ティアーズは野口と女の子を庇うように、
背中を盾にした。
シーリザーはこれに驚くようにさがる。
野口と女の子は遠くへ走り去った。
これで女の子は親に会えるだろう。
シーリザー「グオオオオオオォォォォォォン」
ウルトラマンティアーズ「アームシュート!!!!!」
ティアーズはアームシュートでシーリザーを攻撃した。
これを受けたシーリザーは倒れそうになる。
シーリザー「グオオオオオオオォォォォォォォォン」
鉄郎の声「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉい!!!!!」
ウルトラマンティアーズ(その声は・・・親父!?)
ティアーズの近くに鉄郎が走って来た。
鉄郎「翔・・・!いや、ティアーズ!!!その怪獣は、
元々おとなしい怪獣だったのかも知れん!!
多分・・・!!
しかし、怪獣は人間たちの迫害のために、
恐ろしい悪鬼に変貌したんだ!!!誰からも、
助けられず、愛される事もなく・・・!怪獣はただ、
あの島で心地よく、
暮らしたかっただけかも知れないんだ!!
もし、できれば、あの怪獣を助けてくれないか!!?」
鉄郎の言葉を聞いたティアーズを、
シーリザーの方を見る。
シーリザー「グルルルルルルルルルルルル」
シーリザーの目から涙が出た。泣いているのだ。
シーリザーが野口と女の子に火を吐いたのは、
女の子を助けた野口が憎いからだ。
自分が泣いているのに、
誰も助けてくれなかった。女の子が泣いて、
野口が助けた。その差別を許せなかったのだ。
ウルトラマンティアーズ『どうやら、
マジみてェだな・・・。』
しかし、シーリザーは復讐心に捕らわれているため、
ティアーズに襲いかかろうと歩く。
ウルトラマンティアーズ「ウルトラパージ!!!」
ティアーズはウルトラパージで、
シーリザーの負のエネルギーを浄化した。
シーリザー「グルルルルルルルルルルルルルルル」
ウルトラマンティアーズ『あの島へ帰れ。そして、
そこで静かに平和な暮らしを送るが良い。
二度と人間を襲おうと言う真似をせずにな!!』
シーリザー「グルルルルルルルルル」
シーリザーは頷き、どこかへ歩いた。
そして、地面を掘り、
その地面の中へと消えた。
日下部「怪獣が逃げて行く・・・。」
大神「いや、故郷へ帰るつもりじゃろう。」
そう。シーリザーは人間へと憎しみを捨て、
リザー島へ帰ったのだ。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・シュワッチ!!!」
ティアーズは空を飛び去った。それを野口が見つめる。
野口「・・・・灰間君・・・・・。」
こうして、シーリザーはリザー島へ帰り、
そこで密かな暮らしをしていた。
鉄郎から全ての情報を得たBARは政府に、
リザー島、
シーリザーへの攻撃を行わないように頼み込む。
シーリザーの住むリザー島は政府の提案により、
観光禁止の島とし、
一部の機構が保護するようになった。
これで、シーリザーが、
人間に迫害される事は二度とないだろう。
次の日。灰間の家で、
灰間が鉄郎や美由紀と共に会話していた。
美由紀「そう・・・。
あの怪獣は島へ平和に暮らしているのね・・・。」
灰間「ああ・・・。親父があの情報を知らなきゃ、
危うくティアーズが怪獣を殺しちまうところだったぜ。」
鉄郎「うむ・・・。あの怪獣を悪の存在に変えたのは、
我々人間なのだ。
あのような怪獣を増やさないためにも、
努力をしておかなければならん。」
灰間「そうだな。
怪獣との見方も変えなきゃいけないようだ。
まあ、魔族や魔獣は、
そんなワケにゃいかないかも知れないけど・・・。
じゃ、そろそろ学校に行って来るわ!」
美由紀「行ってらっしゃい。
あなたはどうなさいます?」
鉄郎「うん・・・。またこの家で休む事にするよ。
気が向いたら、
またどこかの遺跡の探検にでも行こうかね?」
美由紀「まあ・・・。」
学校に来た灰間の前に、
徳丸と森下が元気に来た。
徳丸「おっはよう!!灰間君!!」
森下「おはよう!翔ちゃん!」
灰間「ああ。おはよう。ん?どうしたんだ?野口。」
灰間は野口の方を見る。
野口は少しだけ暗い顔をするが、
急に明るい表情になり、挨拶をする。
野口「お、おはよう。灰間君・・・。」
灰間「・・・・おはよう。野口。」
灰間たちは廊下でクラスへと向かうように歩いた。
野口(灰間君・・・。
あなたがウルトラマンティアーズなのは、
本当の事だったのね。でも、安心して。
あなたがティアーズである事は、
誰にも言わないから。
きっと・・・言わないから。だって、私は、
あなたの側にいたいもの。あなたが英雄になったら、
きっと私の元から離れる気がするの・・・・。
だから、私はティアーズでも、ずっと・・・・・。)
その時、魔星では今、
とても恐ろしい事が起きようとしていた。
その星の荒れ地に、ドス黒い闇が集まっていた。
その闇の中から、不気味な赤い目が光る。
負に捕らわれた怪獣は救われました。しかし、
灰間がウルトラマンティアーズである事を、
野口に見られてしまったのです。
野口に正体を見られた灰間は、
どうなるのでしょうか?そして、
魔星では、
かつてない強大な魔獣が現れようとしました。
今、ここに魔族が最後の喧嘩を、
地球に売りつけようとしました。
ウルトラマンと魔獣の戦いがいよいよ、
クライマックスに近づこうとしたのです。
次回につづく
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