コリス「一人ずつ見る・・・・信じる・・・・使命・・・・・。」
そして、コリスは真剣な表情をした。今までより熱そうな感じだった。
隊員たちは司令室で、戦いの時を待っていた。
シュドー「畜生・・・!クロネ星人って野朗に、
地球を渡してたまるかってんだよ!!」
テブリッシュ「ああ・・・!あの星人は確か、
我々人類を大分なめているからな!負けてられないな!!」
イチゴ「あの星人は何としても僕ら人類が倒さなきゃ・・・っ!」
3人の男はクロネ星人に対して怒りの炎を燃やしていた。
だが、サキだけ悲しい表情をしていた。
サキ「・・・ねえ。3人とも・・・。」
シュドー「ん?」 テブリッシュ「何だぃ?」
サキ「人間って・・・そんなに闘争心丸出しなのかな・・・。」
シュドー「なーに言ってんの?闘争心さえあれば戦えるさ。」
サキ「そうじゃないんです!!私、思うんです・・・。
人間って一体何なのかって・・・・。」
テブリッシュ「サキ・・・。一体、どうしたんだ??」
サキ「・・・・あの星人は確か、人間はこの星で最も残酷で卑怯で、
自分勝手だって・・・。あいつらの言う事は本当だと思うの・・・。
大人たちは子供の意見を聞かずに、自分勝手をやっていて、
強者が弱者を虐げていたり、
己の欲望のために他人を犠牲にしたり・・・。」
イチゴ「サキちゃん・・・・。」
サキ「私がそれを知ったのは、全て父と母、
そして周りの大人たちから教わったからです。私の父は昔、
研究に執着しすぎて娘の私を無視して、
母を見殺しにしてしまいました・・・。
それで私は、大人を信じない事もありました・・・。」
シュドー「おいおい。いきなり過去話かぃ?どうしたんだ?さっきからよ。」
サキ「・・・・あなたたちの過去は何ですか?」
テブリッシュ「ん?何故、その事を・・・。」
サキ「あなたたちにとって人間とは何なのか知りたいからです・・・。」
シュドー「ふ~む。そうだな。俺はガキの頃、
テロ事件で母さんを殺されたよ。
それから父さん一人で育ててくれたよ。
・・・・まあ、俺が言うには何だが、人間っていろんな奴がいると思うぜ?
隣のおばちゃんが俺の母代わりをやってくれたしよ。」
テブリッシュ「俺は両親を持っているが、
雄一の嫌な事があったと言えば、学校でよく虐められた事かな。
俺の漫画がつまらんと罵る連中がいたな。
けど、そんな俺に優しくしてくれる奴等もいたよ。そいつらと一緒に、
虐める奴等を倒したさ。一度、他人を信用しなかったけど、
優しい心さえあれば全てを信じられるもんだな。人間も・・・。」
イチゴ「僕は両親がいない頃かな。母は海外出張だってさ。
でも、僕は信じたよ。
必ず帰って来るって・・・。大人は汚いとよく聞くけど、
そんな大人にだっていろいろ忙しい事があると思うかも知れない。
僕は人間を信じているよ。だって、全て悪いワケないじゃないか。」
サキ「皆・・・。」 サキは3人の笑顔を見て、心が染みそうになる・・・。
イチゴ「だからさ。サキちゃんも信じようよ。人間をね・・・。」
サキ「・・・・・はい。」 サキは涙ながら笑顔で返事した。
隊員たちは人間たちの愚かさを知ろうとも、
立派に生きていける素晴らしい奴等ばかりなのだ。
サキ「私、知りました・・・。
人間だって良心くらいは残っている事を・・・。」
シュドー「そうそう!俺達はいつでも良い心を持たにゃいかんのよ。
それに、汚さは美しい心を引き立てるためにあるって聞いたしな。」
テブリッシュ「うん。人間たちは過ちに気づける。
その時を信じて、俺達は戦ってるんだ。」
サキ「はい・・・。やはり、この地球は人間たちが守るべきですね。」
イチゴ「うん。一緒に倒そう・・・クロネ星人を・・・・!!」
隊員たちが会話している間にも、既に時は流れつつあったのだ。
午後8時50分。決断の時は後5時間となったのだ。
モモは世界各国から代表を集めて、
クロネ星人対策会議を始めていた。
モモは必死にクロネ星人やダークロンの事を語る事で、
代表たちはそれぞれ恐怖を感じたり、緊張を走らせたりしていた。
コリスはロードラッシュで、とある暗い森を走っていた。
コリスは一体、何を探しているのだろう・・・。
コリス(感じる・・・。この辺りだ・・・!)
そして、ロードラッシュは紫の霧がかかっているところへ停まった。
コリスはそこでロードから降りて、そこを歩く。
コリス「・・・・ここにいるんだろう!?亡霊少女!!」
どうやら、コリスは気配で亡霊少女を探していたのだ。
そして、コリスの前に亡霊少女が出てきた。
亡霊少女『私を必死に探したと言うのは、
とうとう結論が出たと言う事ね・・・。』
コリス「・・・・そうだ!」
亡霊少女『私と一緒に協力する気・・・出た?』
コリス「・・・人間を殺すんでしょ?悪いけど・・・。」
DGC基地司令室に、モモが戻って来た。
モモ「会議で決定が出たわ・・・!」
イチゴ「それで、どうだったのですか・・・!?」
モモ「言うまでもないわ・・・。クロネ星人に降伏する事を・・・・。」
コリス&モモ「受け入れない!!!!」
亡霊少女『・・・・それ、二度も聞いたけど・・・?』
コリス「僕は知ったんだ。全ての人間が悪いワケじゃないって・・・!
君は人間が悪い事したくらいで、
全ての人間が悪いと思っているんだろ?」
亡霊少女『・・・・っ?』
コリス「人間にはいろんな人がいる。
良いのと悪いのと分かれて当然だって。
そう。優しい人だって多くはいるハズだ!だから、
もう一度信じてよ!!人間を・・・・!」
亡霊少女『・・・・それはできないわ。私はちゃんと知ってるよ。人間を。』
コリス「違う!!君は人間を完全に知っていない!!僕は、
人間を信じる!人間は・・・今までの過ちに気づいて、
君達に詫びてくれる!!僕はそれを信じる!!」
サキ「ついにクロネ星人と戦争ですね・・・・っ!!」
モモ「ええ・・・。これから、クロネ星人に勝つ作戦を開始するわ。」
シュドー「さっすが隊長!!今すぐ戦うワケですねっ!!」
モモ「ええ。敵は確か、グアム島を占領したわね?
我々が先攻して、そこを一気に叩くわ。」
テブリッシュ「なるほど。敵拠点を先に制圧して、
全滅させるワケですね!」
モモ「そう。その担当は。スカイラッシュ1がシュドー。
スカイラッシュ2がテブリッシュ。そして・・・・。
私がスカイラッシュZEROで行くわ。」
サキ「世界各国からも優秀な部隊を送ろうとする予定です。」
イチゴ「では、僕とサキちゃんは怪獣の対策を・・・。」
モモ「よろしく頼むわ。」
サキ「・・・・そう言えば、コリス君がいないのですが・・・。」
モモ「ああ。彼なら大丈夫。彼も彼なりに、
宇宙人と戦っているつもりよ・・・。」
イチゴ「そ、そうなんですか・・・。」
モモ(本当にそうよね?コリス。信じているわよ・・・。)
モモはコリスがクロネ星人のところへ、
向かっているのではないかと思っていた。だが・・・。
亡霊少女『・・・・そう。じゃ、見て。これを・・・。』
コリス「・・・・っ!?」
コリスは亡霊少女が指さしたところを見る。すると、
そこに多くの墓が立ててあった。一体、この墓地は何だろう・・・?
コリス「こ・・・これは・・・・・!?」
亡霊少女『・・・・汚い人間たちに殺された弱い人間たちの末路よ。
見た目が古いのはわかる?それは、弱い人間が、
死んだ弱い人間が天国へ行けるように造ったのよ。
自身だけの手でね・・・。』
コリス「・・・・そうだったんだ・・・・。」
亡霊少女『弱い人間を助けてくれる人間なんて一人もいない・・・!
だから、私はその人間を許さない!!滅ぼしてやるのよ!!
クロネ星人と一緒にね!!!!」
つづく
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