ダークロンはビームを発射するが、クリスタルはバック転で避ける。
ウルトラマンクリスタル「はっ!!・・・・っ!」
クリスタルは少し警戒を試みる。
すると、ダークロンは何か両手を広げる。
ダークロン「グオオオオオオオォォォォォウウウウゥゥゥゥ」
ウルトラマンクリスタル「・・・・シュワ!!」
クリスタルが攻撃しようと走り出すと、
突然ダークロンが両手をクリスタルに向ける。その時、
クリスタルの身体から火花が散っていくではないか。
ウルトラマンクリスタル「ぐああぁぁ・・・・っ!!」
クリスタルはこの特殊攻撃を受けて、ひるむ。
ダークロンはそんなクリスタルに容赦なく蹴り飛ばす。
ウルトラマンクリスタル「うぁ!!!」 蹴られたクリスタルは倒れ、
その同時に、後ろにあった工場がクリスタルの重さで潰され爆発する。
ダークロン「グオオオォォォォウウウウウゥゥゥゥゥゥ」
ダークロンは倒れるクリスタルに容赦なく迫らんと走る。
だが、そこにコプターラッシュがバルカン連射で妨害する。
怪獣は攻撃を受けて、動きを止める。
そして、クリスタルは立ち上がる。
ウルトラマンクリスタル「・・・・・・・っ!!!」
ダークロンはもう一度、クリスタルに両手を向ける。すると、
再びクリスタルの身体から火花が散る。だが、今度は耐えた。
ウルトラマンクリスタル「くぅ・・・・っ!ウルトラカウンター!!!」
さらに、クリスタルは両手をダークロンに向ける。
すると、
ダークロンの身体から火花が散っていく。怪獣は苦しんでいる。
ダークロン「グオオオオォォォォウウウウゥゥゥゥ」
ウルトラカウンターは相手の特殊技をそのまま返す技だった。
ウルトラマンクリスタル「うおおおおぉぉぉぉぉっ!!!!」
クリスタルはひるんだダークロンの顔面を思いきり殴る。
ダークロンは痛みでさがるが、そのまま両目からのビームで反撃する。
ウルトラマンクリスタル「むん!!」 クリスタルはこれを素早く避ける。
そして、ダークロンはまた消える。これに驚くクリスタル。
そんなクリスタルの後ろに現れる怪獣だが、
コプターはそれにいち早く気づき、バルカンで攻撃する。
ダークロン「グオオオオォォォォウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
ウルトラマンクリスタル「っ!!そこかああぁぁぁ!!!」
後ろに気づいたクリスタルは、
素早いキックでダークロンにダメージを与える。
クリスタルはさらに怪獣を攻撃しようと走る。だが、
怪獣は両目からの光線を発射する。
だが、その光線は何故か上の方向へ。
そこはクリスタルの頭上で光線がそこで爆発を起こした。
それにより、
火花がクリスタルに降りかかり、クリスタルはこれに苦しむ。
ウルトラマンクリスタル「うわっ!!うぅぅ・・・・!」
ダークロン「グオオオォォォォウウウウゥゥゥ」
怪獣は両手を突き出し、クリスタルに打撃。
ウルトラマンクリスタル「ぐあ!!でええぇぇぇい!!!」
クリスタルは攻撃を受けた後すぐに蹴り上げで応戦。
だが、ダークロンはそれに耐えて、両手を広げ、
それでクリスタルを捕らえた。
クリスタルは怪獣に絞められ動けない。
ウルトラマンクリスタル「うわ!!・・・・・っ!!」
ダークロン「グオオオオォォォォウウウウゥゥゥゥ」
ウルトラマンクリスタル「畜生・・・・!駄目だ・・・このままじゃ・・・・!!」
このままではクリスタルが危ない。
だが、クリスタルはこの状況で喋り出す。
ウルトラマンクリスタル「・・・・亡霊少女。君は人間の心まで、
失ったのか・・・・!?もう・・・・戻れないのか・・・・!??」
だが、ダークロンは応えない。彼女は完全に怪獣になっているのだ。
ウルトラマンクリスタル「僕は信じてたんだ・・・。君なら、
理解できるって・・・。友達になれるかも知れないって・・・・!」
その時、クリスタルの身体が金色に光り始めた。そして、
クリスタルの脳裏から亡霊少女の言葉が響く。
亡霊少女『・・・それは、私が復讐や殺戮を望んでいなかったからです。
復讐と恨みを持つ人のみが、腐生人間として蘇るのです。
私はどうしても、
彼らに殺戮を止めさせあの世に戻してあげたいの・・・!』
ウルトラマンクリスタル「あんなに優しかった君が・・・・。」
亡霊少女『夢・・・・。戦争時代以来、久しぶりに聞く言葉だわ。』
ウルトラマンクリスタル「こんな事になるなんて・・・・・。」
亡霊少女『・・・・この子は・・・コリスは純粋で綺麗な心を持っているわ。
歌を歌って皆を癒したかったの・・・・。戦争で傷ついた人たちを。』
ウルトラマンクリスタル「僕はこんな事を許せない・・・・・!」
亡霊少女『ありがとう・・・コリス・・・。』
ウルトラマンクリスタル「こんな悲劇を生んだ、
真の悪を許せない!!!」
そして、クリスタルの身体が次第に輝いていく。
彼の脳裏にモモの言葉が。
モモ『どんなハプニングがあろうとも、
人々の夢と希望を取り戻させる事を忘れない!
それがあなたの使命よ!!』
ウルトラマンクリスタル「・・・・ぅうおおおおおおぉぉぉぉ!!!!!!」
クリスタルの身体から次第に輝きが増していく。
そして、怪獣の目から涙が。
ウルトラマンクリスタル「おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ
ぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
フラッシュボディーボム!!!!!!!!!!!!!!!!」
クリスタルがそう叫ぶと、大いなる光が物凄く発し、
ダークロンの身体が粉々に吹き飛び、大爆発を起こした。
フラッシュボディーボムは身体から爆発性の光を発し、
近くの敵を倒す荒業なのだ。
これを受けたダークロンは死んだ。それと時に朝日が昇っていた。
クリスタルはカラータイマーの点滅と共にその朝日を見ていた。
まるで、死んだダークロン・・・いや、亡霊少女を見送るように。
そして、
とある海面で大勢のクロネ星人がいる巨大な黒い雲が進行していた。
それを倒そうと3機のスカイラッシュが飛び、戦っていた。
モモ「攻撃開始!!!」 シュドー&テブリッシュ「はい!!!」
スカイラッシュ1とスカイラッシュ2は強力ビーム砲を発射した。
だが、距離が問題なのか、黒い雲の先端を切り裂く程度であった。
そして、黒い雲は無数の紫色のレーザーバルカンを連射。
3機のスカイラッシュはそれを避けながら、
レーザーバルカン一斉連射で、黒い雲を攻撃する。
だが、あまり効果を表していない。
テブリッシュ「隊長!!いくら攻撃しても消滅できません!!」
モモ「もういいわ!!私に任せて!!!」
シュドー「え!?た、隊長一人でやるつもりですか!??」
モモ(できるわ・・・。いえ!できなきゃ意味がない!!)
そして、モモは操縦桿を握っている両手を光らせる。これは魔法だ。
モモ「魔法全開!!!!」 そして、ZEROの機体の先端から、
ピンク色の光が発する。モモは魔法でZEROを強化したのだ。
モモ「ディバインバースト!!!!!」 モモが叫ぶと、
ZEROの先端からピンクの光線が出てきた。これぞ、
ZEROの武装とモモの魔法が合体したディバインバーストである。
その光線が見事に黒い雲に命中。その雲にピンクの稲妻が走る。
シュドー「おお!!効いてるぞ!!!」
そう。ディバイバーストを受けた、
黒い雲はかなりのダメージを受けているのだ。
テブリッシュ「クロネ星人が逃げていきます!!」
そして、黒い雲はそのまま宇宙へとあがっていった。
だが、その雲は徐々に消えていく。これは消滅だ。
モモ「・・・・勝負あったわね。」
そして、ついに宇宙へあがったクロネ星人たちだが、
雲の消滅と共に、ピンクの光と共に消えていく。
クロネ星人『ギャアアアアアァァァァァァァァァァ・・・・・。』
地球へ脱出したばかりの星人たちは、
これで全て消えて全滅するだろう。
こうして、クロネ星人の地球侵略は潰えたのである。
午後0時。コリスとモモはとある海岸にある墓標を見ていた。
これは、亡霊少女の墓だった。墓にはこう書かれている。
文字は英語であるが、ここは日本語でいってみよう(
墓に書かれてある文字『人間の悪意を憎み、
宇宙の悪意を得た切なき少女の魂、ここに眠る。』
コリスとモモはそれを見て、切ない表情をした。
モモ「・・・・本当なら安心して、
あの世へ成仏できるハズだったのに・・・。
これに何もかもクロネ星人のせいだわ・・・・。星人だけじゃない。
私達人間もあの娘のような悲劇の亡霊を増やさないように、
努力する必要があるわね・・・・・・。」
コリス「・・・・けど、僕は信じます。人間全てが、
今までの悪意を反省し、やがて本当の平和を掴んでくれる事を。」
モモ「そうね。そのために、私達夢の国の姉弟が戦わないと。
でも、あの娘・・・・。」
コリス「・・・・ええ。ダークロンが死んだ時、
彼女の霊も消えてしまいました。完全な無となったんだ・・・っ!」
コリスはその語尾と共に拳を強く握る。余程、
亡霊少女を救えなかったのが悔しいだろう。だが・・・・。
コリスとモモの後ろに消えたハズの亡霊少女の姿が。
コリス&モモ「っ!!??」 二人は後ろに気づきそこへ向くが、
そこに、亡霊少女の姿がいなかった。
モモ「・・・・気のせい?」
コリス「・・・・いえ。僕には感じます。
あの娘はまだ存在しているんです。」
そう。亡霊少女は今でも存在している。
それを知ったコリスは笑顔になる。
少女の霊はこの後、成仏して天国へ旅立つ事でしょう。そして、
もし、新たな亡霊少女が来たら?それはきっと、
別の人間たちが汚い争いを、
始めようとしている合図と言って良いでしょう。
人間の悪意の犠牲者である亡霊少女。
彼女は一人だけではないかも知れません。
次回につづく
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