光次郎「あかりさん!!あかりさあああぁぁぁぁぁん!!!!」
光次郎は悲しげな声であかりを探していた。
しかし、彼女の姿はどこにもいない。
光次郎「あかりさん!!どこにいるんだよおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!?」
いくら叫んでも、あかりの姿が見えない。
光次郎「あかりさん!!!あかりさん!!!・・・・っ!?」
その時、光次郎の前に女性の姿があった。ただし、影に包まれているため、
まだその姿が見えないが、光次郎はその姿を見て喜ぶ。
光次郎「あ・・・あかりさん!!!」
光次郎は彼女をあかりだと思って、走る。果たして、彼女はあかりだろうか・・・。
光次郎「あか・・・・。え?」 そして、光次郎は彼女の姿を見て、
足を止める。彼女はあかりではなく、ミスティーデビルスであった。
ミスティー・デビルス「ふふふふふふ・・・・・。」
光次郎「あ・・・・悪魔!!!!??」 光次郎は驚き、尻餅を地面につく。
ミスティー・デビルス「あなたには、もう友達がいないでしょォ?
今度はねぇ・・・・私がなってあげるんだから♪」
光次郎「う、嘘だ!!僕には友達がいる!!絶対にいる!!!」
ミスティー・デビルス「そうかしらぁん?もし、その友達が、
前にあなたから離れたとしたら?どうなるかな?」
光次郎「え・・・・・?あっ!」 その時、光次郎は左の方向に桜たちSSPの、
メンバーたちが街でディバインカッターと戦っている映像を見る。
地上から一斉射撃で攻撃するが、ディバインカッターが、
ブレスカッターで桜たちを攻撃。その爆発に桜が巻き込まれて消えていった。
光次郎「さ・・・・・っ!桜ちゃん!!!!!!!」
ディバイン・カッター「どおぉぉ~う?これであなたは、
彼女と本当の信頼関係を築けずに、永遠に会えなくなかったわ。」
光次郎「そ・・・・そんな・・・・。嘘でしょ・・・・・??っ!?」
桜が死んで涙を流す光次郎は、右の方にあかりがいる事に気づく。
しかし、あかりは悲しい表情で、何故か身体中が崩れ落ちていく・・・。
光次郎「あ・・・・あかり・・・・・さん・・・・・・・・。」
あかり「あなた・・・・・誰・・・・・・。」
光次郎「え・・・・?」 光次郎がきょとんとした瞬間、
あかりの身体がバラバラに崩れ落ちてしまい、その存在が消えてしまった。
光次郎「な・・・・・なんで・・・・・。」
ミスティー・デビルス「あれは・・・・あなたの出会う以前のあかりちゃん・・・・。
いえ、ライターちゃんね。どう?これであなたは今でも独りぼっちと言う事になるわね。」
光次郎「う・・・・嘘だ・・・・・。嘘だ・・・・・!!」
光次郎はかなりのショックを受けて、放心状態になった。
ミスティー・デビルス「嘘じゃないわ。あなたは誰かとも出会えず、
成長一つもしていない独りぼっちで人間のクズに等しい存在となったのよ。」
光次郎「あ・・・ああ・・・。記憶が・・・・・。忌まわしい記憶が、
ワンサカ増えて来る・・・・。良い事が一つもない・・・・・・・・・・。」
ミスティー・デビルス「でも、大丈夫w今度は私があなたの味方になって、あ・げ・る。」
ミスティーは光次郎に近づき、彼の顔に触れた。
ミスティー・デビルス「これであなたもデスナイトの仲間入り。」
あかり「光次郎さん!!!光次郎さん!!!」
あかりが悪夢に魘されている光次郎を必死で起こそうと、身体を擦った。
光次郎「光次郎さん!!!!!」 光次郎「はっ!!!」
あかりの必死に叫びに、光次郎が目覚めて、あかりの方を見る・・・。
光次郎「あ・・・・あかりさん・・・・。生きていたのか・・・・。」
あかり「光次郎さん・・・・。悪夢から目覚めたのですね・・・・。
良かった・・・・・!本当に良かった・・・・・・!!」
あかりは涙を流して、光次郎に抱きついた。
光次郎(あかりさん・・・・。悪夢を見て苦しんでいる僕を心配してくれたのか・・・。
たかが、夢で苦しんでいる僕をそこまでに・・・・・。
暖かい・・・・。あかりさんはやっぱり、優しい人なんだ・・・・・。)
光次郎はあかりの優しさを改めて知り、あかりを抱きしめた。
光次郎は学生服を着て、家の玄関から出た。あかりがそこで見送りをする。
あかり「では、いってらっしゃいませ。光次郎さん・・・。」
光次郎「ああ・・・・。その前に、あかりさん。」
あかり「は、はい・・・・?」
光次郎「・・・・・・ありがとう。」
あかり「え・・・・?」
光次郎「もし、君がいなかったら・・・・。僕はずっと独りで、
切ない日々を過ごして、間違った道に走っていたのかも知れない。
でも、君のおかげでこうして正しい道を安心して歩ける。」
光次郎はあかりに向かって、さらにこう言う。
だから・・・・・・これからも僕の側にいて欲しい・・・・。」
あかり「・・・・・・はい。これからも、あなたの側にいます・・・・。
だから・・・・・死なないでください・・・・・。
それから、悲しい事があったら、いつでも私に相談してください。」
あかりが神に祈るように手を組んでそう言った。
光次郎「うん・・・。じゃあ、行って来る!!」
あかり「はい。行ってらっしゃいませ・・・・。
気をつけてくださいね・・・・・。」
あかりが切なさを見せながらも優しい微笑みで、
学校へ走る光次郎に向かって手を振った。
かくして、光次郎は秋田学園の校舎前へと着いた。そこに青井が来る。
青井「大変よ!!高町隊員!!」 青井は何かと慌てている。
光次郎「ん?何だい?奈々ちゃん。」
青井「た、体育館で大勢の死体が・・・・っ!!」
光次郎「な、何だって!!?」
光次郎は死体と聞いて驚き、青井と一緒に体育館へ行く。
体育館内では、大勢の高校生に死体があった。桜や小牧たち、
生きている高校生がそれを見て、それぞれ動揺している。
小牧「う・・・うう・・・・!」 小牧は怯えて泣きそうである。
桜「・・・・・っ。・・・!?」 その小牧をそっと優しく抱きながら、
切なそうな顔で多くの死体を見ていた桜は、光次郎と青井が来る事に気づく。
光次郎「桜ちゃん!!一体、何があったの・・・・!?」
桜「あっ!光次郎君!実は・・・・。」
桜が死体の方を向くと、光次郎もその死体を見る。
光次郎「っ!?こ・・・・こいつらは・・・・!!」
光次郎はその死体から見覚えを感じていた。そう。
この大勢の死体の正体は、かつて光次郎たち弱者にいじめを仕掛けた、
梶たちである。梶たちは何故、こうして死んでしまったのだろうか・・・・?
光次郎「梶と・・・・その仲間たち・・・!一体、どうして・・・・。
・・・・・まあ。いいけど。」
桜「っ!?光次郎君・・・!?」
光次郎「こいつらはかつて僕に酷い仕打ちをしたんだ!僕だけじゃない・・・!
中嶋もこいつらにいじめをされらなかった、悪に生きる事はなかったんだ!!
だから・・・・この愚か者たちは死んで当然なんだ・・・・!」
青井「そうだわ・・・・。こいつらのようなエゴイストどもは、
弱者を悪の道へ歩ませる元凶よ。人間のクズを増やす、廃棄物よ!!
でも・・・・。気になるのは、こいつらが何故殺されたと言う事ね・・・・。」
小牧「上級生さんからの話によれば・・・・・っ。」
光次郎たちが話しかける小牧に向いた。小牧は恐る恐るゆっくりこう言った。
小牧「梶先輩たちは何者かに殺されたと・・・・。その人たちはたぶん、
先輩たちに恨みを持つ人たちであると・・・・。」
光次郎「な・・・・何だって・・・・!?」
青井「どう言う事なの!?」
小牧「っ!?ご・・・ごめんなさい・・・・。そこまではわかりません・・・。
でも・・・・。上級生さんの・・・・・聡子さんに聞けば・・・・。」
光次郎「聡子さん・・・・!?」
光次郎は小牧が聡子に情報を教えられたと聞き、3階の廊下で聡子に会いに来た。
聡子「知ってるわ。梶たちは確かに殺されたわ。」
光次郎「一体、誰に殺されたのですか・・・!?」
聡子「母さんと父さんから聞いたんだけど、どうやら梶たちを殺ったのは、
これまで彼らに恨みを持った下級生たちよ。」
光次郎「ええっ!?あの気弱な彼らがついに、
復讐心が爆発して殺そうと動き出したのですか!?」
聡子「本来ならそんな事は起こらないハズだわ。梶たちを殺した人たちは、
多分、デスナイトのジャンボロイドと思われる悪魔にそそのかされたんでしょうね。」
光次郎「ええっ!?まさか・・・・あの悪魔が・・・・!?」
聡子「悪魔は弱者の心に漬け込むと聞いたわよね?梶たちにいじめられた人たちも、
弱者。彼らは悪魔に心を支配されて、梶たちを葬ったのでしょうね・・・。」
そう・・・・。梶たちは、悪魔・ミスティーに心を漬け込まれて、
復讐心を丸出しにした人たちに殺されてしまったのだ。
これは、梶たちは夜の体育館の中で大勢の下級生たちに襲われる時の場面である。
梶「な・・・なんだよ!?これは一体どう言う事なんだよ!?桐原さん!!!」
梶たちの目の前になんと。桐原もいた。
桐原「クククク・・・!こいつらは俺に復讐の手伝いをさせたいそうでね。」
梶「ふ、復讐って、あんた!!約束したじゃねェか!!
これ以上、光次郎に妙な真似をすれば命がないが、ほっとけば助けてやるって!!」
桐原「ああ。確かに約束したな。けどな、その約束より、
こいつらの復讐の方が強くてしょうがねーんだよ。なあ。悪魔さんよォ・・・。」
そして、桐原の後ろにいる人たちの上にミスティーが浮かんでいた。
ミスティー・デビルス「クスクス。ごめんねェ。だって、
この子たち、あなたたちをどうしても殺したいんだもおぉ~ん。」
桐原「・・・・っつーワケだ。じゃ、後は頼んだぜ。」
桐原はそう言うと、体育館から去るように歩いていった。
梶「あっ!お、おい!!待てよ!!まだ話が・・・・っ!!」
ミスティー・デビルス「さーて。坊やたち。この怖いお兄さんたちを、
今すぐやっつけちゃって。そうしたら褒美をあげるから・・・・ね♪」
ミスティーが甘い声でそう言うと、下級生たちが復讐心を爆発させ、
包丁や鉄棒などの凶器で、一斉に梶たちに襲い掛かった。
下級生たち「がああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
梶「ぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
体育館から梶の断末魔が響いていた・・・・・。
そして、現在。
聡子「・・・・可哀想に・・・・。きっと神様の天罰でしょうね・・・。」
光次郎「ですが・・・・。デスナイトは神様ではありません・・・・。
悪魔を誕生させる、さらなる悪魔です。」
聡子「そうね・・・。けど、デスナイト以上の悪魔は、
全ての人の心にあると思うわよ。・・・それを打ち破らない限り、
この世界に永遠に悪は消えないわ・・・・。」
光次郎「聡子さん・・・・・。」
そして、学園の放課後で光次郎と榊が廊下を歩いていた。
榊「しかし、あのおっかない梶たちが死んじまうとは、夢に思わなかったぜ。」
光次郎「僕は思ったけどね。だって、あいつ・・・。ムカツクし・・・・。」
榊「俺もちったぁムカツクが、一番ムカツクのはそいつらを殺した奴等だよな。
だってよ。命は一人に一つだけなんだぜ?
そいつを無駄に扱う事は決していけねェ事だ。」
光次郎「確かに、無駄に殺す事はいけない事だよね。でもね、榊君。
梶たちを殺ったのは、悪魔に操られた下級生たちなんだよ・・・・。」
榊「そっかぁ・・・。じゃあ、仕方がねーよなァ。あいつら、
梶たちに恨みを持ってるし。それに、悪魔ってあのセクシーな悪魔の事か?」
光次郎「ああ。あの悪魔は人の弱い心に漬け込んで、その人に悪事を働かせるんだ・・・。」
榊「へぇ・・・。じゃあ、その悪魔が一番いけねーみたいだな。」
光次郎「これ以上、人を犯罪に走らせないように、あの悪魔を倒さなきゃ・・・・っ!!」
榊「おうっ!頑張れよ!SSPの仕事をなっ!!」
光次郎「うん・・・・っ!必ずデスナイトを倒す!!!」
そして、SSP第6分隊基地の司令室にて、春日が皆の前に立つ。
つづく
[0回]
PR