第6分隊支部の司令室に戻った光次郎たちは、それぞれ暗い感じであった。
桜「まさか・・・・。マリオネットライターが我々を襲ってしまうなんて・・・・。」
春日「これでわかったでしょ?マリオネットライターは街を・・・人類を攻撃しているのが・・・。」
清水「恐らく、暴走しているんじゃないでしょうか?」
青井「・・・・っ!確かに・・・それに近そうですね。あるいは、デスナイトに拉致されて、
あらゆる調教や改造を受けて、洗脳されているとか・・・・。」
野沢「そんな・・・・・。もし、そうだったとしたら・・・・・・っ。」
光次郎(・・・・あかりさん・・・・・。何故なんだ・・・・・!?)
春日「我々は今度の事に備えて、ライター対策を練る事にするわ。」
春日の突然の発言に隊員たちは驚きの表情を見せる。
野沢「っ・・・・!マリオネットライターを破壊すると言うのですか!?」
清水「野沢・・・・・・!?」
春日「・・・・もし、ライターがさらに強力になって暴れたら、我々でも手に負えなくなる・・・・。
もし、あらゆる手段でもライターを正気に戻せなかった場合は・・・・。」
清水「・・・・・と、言う訳だ。野沢。あなたの気持ちはわかるけど、
マリオネットライターが暴れている以上、我々は彼女と死闘しなければならないんだ・・・・!!」
野沢「だからって!ライターは私たちの仲間だったんですよ・・・・・!?
私は・・・・そんな仲間たるライターを・・・・・殺したくなんかありません!!!」
桜「私も、マリオネットライターを殺したくありません・・・・・。もし、ライターがいなかったら、
世界はどうなるんですか!?我々はこれまでライターと一緒に戦ってきたんですよ!!!」
春日「・・・・たとえ、ライターがいなくても、我々(SSP)自身でなんとかすればいいわ。」
青井「確かに・・・・・私たちSSPがデスナイトの連中を倒さなければなりませんね・・・・。」
光次郎「・・・・すみません。今日は・・・・いち早く帰らせていただきます・・・・・っ。」
春日「・・・・そうね。今のあなたには、その方が良さそうだわ。」
光次郎「・・・・・はい。それでは。」 光次郎は切なさともに司令室から出た。
ここは、高町邸の和室。ここであかりがテレビを見ていた。しかし、何故か浮かれない様子だ。
そこに、光次郎が襖を思いっきり開けて来た。あかりは彼が帰った事に気づく。
光次郎「あかりさん!!!!」 あかり「あ・・・・っ!お・・・お帰りなさい・・・・。」
光次郎は大変怒っていて、あかりに近づいた。そして、すぐにいきなり、怒鳴った。
光次郎「なんであんな事をしたんだ!!!??」
光次郎がいち早く家に帰る理由。それは、ライターことあかりに何故暴れたのかと、
聞くためだった。光次郎はマリオネットライターがあかりである事を知っているのだ。
あかり「あ・・・・あんな事・・・・!?」 あかりはいきなり光次郎が怒った事にビクついて立つ。
光次郎「しばらっくれないでくれっ!!!マリオネットライターが、街を破壊したんだぞ!!
ライターはあかりさんだ!!何故、あんなおぞましい事を・・・・・っ!!!」
あかり「えっ!?わ・・・・私はずっと、テレビを見ていただけですけど・・・・・。」
光次郎「僕たちは見たんだ!!ライターが街で暴れている事を・・・!
それに、このご主人である僕にも攻撃しようとしたじゃないか!?何故だ!??」
あかり「わ、私が光次郎さんに攻撃を・・・・!?そんな事するワケないじゃないですか!
それに、私もこの間、テレビで、私の姿をした何者かが暴れていると言うニュースを見ました。
なんで、私が街を破壊してるなんてありえませんよ・・・・。」
光次郎「なんだって・・・・!?じゃあ、本当にずっと、ここにいたのかい・・・・?」
あかり「あたり前です。第一、テレビで流れた私の姿・・・・ちょっと違うと思います。
体が緑色・・・アイシールドが黄色い・・・クリスタルタイマーも赤い・・・・・。
手足が黒い・・・・!どう見ても、私ではありません!!もし、光次郎さんも、
フライングファイターで戦っていたら、あの姿を見ていたハズです・・・!」
光次郎「っ!確かに・・・・さっき街で暴れていたライターは何故か、緑色だった。
・・・・まさか・・・・!あのライターは偽者では・・・・・っ!!!」
あかり「そうかも知れませんね・・・・!本物の私なら、体が青い・・・アイシールドが緑色・・・・。
クリスタルタイマーも青い・・・手足も銀色なんですよ。」
光次郎「た・・・・確かに、そうだったね。マリオネットライターが緑色なワケないもんね。」
あかり「そうですよ。私は街を破壊したり、光次郎さんを襲ったりと、悪い事するワケありません。」
光次郎「そうだね。・・・・ごめん、疑ったりして・・・・。」
光次郎は本当にあかり(ライター)が暴れていないと知って落ち着き、彼女に謝る。
あかり「いえ。光次郎さんが誤る事ありません。許しますよ。」
あかりは自分を疑った光次郎を微笑んで許した。本物はとても優しかった。
光次郎「ありがとう・・・。・・・・って事は、さっき街で暴れたライターは偽者・・・・・っ!!
まさか・・・・デスナイトの仕業じゃ!!?」
あかり「・・・・・私の偽者・・・・・・!デスナイトは一体、何を・・・・・!!」
二人はデスナイトがニセのライターを送り込んだのではないかと険しく考え込んでいた。
デスナイト対日本攻撃支部のメインルーム。ここで桐原支部長とダークネスが立っていた。
ダークネス・セイバー「来ますね・・・・。奴が・・・・・っ!」
桐原「・・・・・そろそろ出てくるがいい・・・・。マリオネット・ライターよ!!」
桐原の声に反応したか、緑色のマリオネット・ライターが現れた。
しかし、このライターは何故か等身大・・・人間サイズになっていた。
緑色のマリオネット・ライター「・・・・お呼びでしょうか?桐原支部長。」
ライターが桐原に敬語で話し掛けた。しかし、本物のライターはデスナイトを憎んでいるハズ。
そうだとしたら、桐原には敬語を使わないはずだ。そう。この緑色のライターは偽者だったのだ。
桐原「・・・・ククッ。マリオネットライターになりきって、暴れた感想はどうだね?
ニセ・マリオネット・ライター・・・・・。またの名を、メタモル・チェンジャーよ・・・・!」
そう。この緑色のライターの名前こそが、ニセ・マリオネット・ライターである。
しかし、またの名をメタモル・チェンジャーと呼ばれているが、
その名は一体なんなのだろう・・・・・?もしや、新たなモンスロイドが正体なのだろうか?
ニセ・マリオネット・ライター「はっ。後の人間どもは・・・・・今頃、
あれ程憧れていたアイドルマリオネット・ライターを、恐るべし悪魔へと思い、
あっという間に評価がさがった事でしょう・・・・っ!このまま行けば、
人間どもは、マリオネットライターを信じなくなるでしょう。」
ダークネス・セイバー「つまり、人間たちはもうマリオネットライターをいらなくなる。
ライターは人間たちに嫌われ、たちまち戦意を失うだろう・・・!モンスロイドを使わない、
別の手段とはこの事でしたね!桐原支部長!!」
桐原「そうさ。そろそろ真の姿に戻ってはどうだ?メタモル・チェンジャーよ。」
ニセ・マリオネット・ライター「はっ。では、さっそく・・・・・!」
この時、ニセライターは黒い闇に包まれ、徐々に姿が変わり始めようとしていた。
そして、闇がニセライターが全く外見が違う女性へと姿が変わっていた。
髪は黒くショートヘアをしていて、顔以外の、全身には黒いタイツをしていた。
この女性は何故か、シンプルな衣装をしていた。この女性は美しく恐ろしそうな笑みをしていた。
こいつこそが、ニセライターに化けた謎の女性・メタモル・チェンジャーである。
ダークネス・セイバー「・・・にしても、もしや我が対日本攻撃支部が使う、
人型のジャンボロイドがこのメタモル・チェンジャーでしたとは。
なかなか良き出し方ですね支部長・・・・。」
桐原「まあ、我が対日本攻撃支部が最初に造ったジャンボロイドでもあるからね・・・。」
そう。メタモル・チェンジャーは久しい人型・ジャンボロイドの一人であったのだ。
今回デスナイトはモンスロイドではなく、久しぶりのジャンボロイドを使っていたのだ。
メタモル・チェンジャー「・・・・そう言えば、マリオネットライターは、
日本での我が同胞を次々と地獄へ突き落とし続けたそうですね・・・・?」
桐原「その通りだ。彼女たちの仇たるライターを精神的に徐々に痛めつけ、
徹底的に嬲り殺し、先輩たちの無念を晴らすだ!!!!」
メタモル・チェンジャー「はっ!次はもっと大暴れして、人間どもから、
マリオネットライターへの信頼を全て奪い取って見せましょう!!!」
ダークネス・セイバー「頼んだぞ。お前は私と同じジャンボロイドだ。
その誇りをかけて、次の破壊活動の準備を整えるのだ!!」
メタモルチェンジャー「かしこまりましたっ!!」
つづく
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