ザラ「・・・はぁ。頭が痛くなって来たわ。全く、
辛い経験が多い人の言う事もやる事も全く理解できないよ。」
モモ「その人たちから見れば、
得する経験が多い人の言う事もやる事も理解できないわ。」
ザラ「・・・・最後に言っておくが、
この世は常に弱肉強食。弱い人たちは行き場がなくて、心を閉ざして、
自業自得で、差別を受けて、地獄に落ちて当然さ。
やはり、強者は良いなァ。羨ましい弱者も多くいるだろうに・・・。
それじゃ、また来よう。君達のもがきっぷりを見にね。」
そして、ザラは司令室から出た。
シュドーはそんなザラに怒るように銃器を投げ捨てる。
シュドー「二度と来んじゃねェぞ!!!!」
テブリッシュ「あいつ・・・!本当に防衛隊の人か!?
もしかして、宇宙人なワケじゃないだろうな・・・・!!?」
モモ「・・・・残念ながら人間よ。皆。人間ってどう言う生き物か知ってる?」
シュドー「え?そりゃぁ人間は人間っしょ。他の動物とは違いし・・・。」
テブリッシュ「我々人間はいかなる動物よりも知能が、
高く達していますが・・・・。もしかして、隊長!!」
モモ「ええ・・・。私が言いたいのは、人間とはこの世で最も愚かで、
汚れた存在との事よ。私達人間は簡単に争いを起こしやすい・・・。」
イチゴ「確かに人間はこの地球を支配しているつもりで聞きました。」
サキ「けど・・・・それは、間違っていますよね・・・。」
モモ「ええ。私達は・・・・間違いを起こしすぎているわ。
私達は己の欲望や争いで、どれだけの命が失った事か・・・・・。」
そう。我々人間こそが地球を支配しているつもりである、
汚れた存在である。だが・・・それを反対するコリスが声をあげる。
コリス「そんな事ありません!確かに僕ら人間は愚かです・・・。
でも、ちゃんと綺麗な人だっていますよね?」
モモ「コリス・・・・。」
コリス「僕らは決して間違った事ばかりしてません・・・。
地球の事を考えたり、他の生き物を愛したり、他人との共存を考えたり、
そんな優しい人だって多くはいるハズです!!
僕達だって、この地球が平和で夢と希望に満ちた素晴らしい星にするために、
戦っているんじゃないのですか!?夢一つ一つ持ってこそが、
人間なハズ!!それが・・・僕達人間なんでしょう!?」
サキ「コリス君・・・・。」 隊員たちはそれを聞いて、笑顔になる。
シュドー「・・・・へっ。よく言うよ。」
テブリッシュ「コリス。君は・・・とても純粋だな。」
イチゴ「確かに、汚い人間の中にも綺麗な人がいたしね。杏のように・・・。」
モモ「そうね・・・・。つい忘れてしまったわ・・・。
私たちは間違った事しているワケじゃない。世の中、
弱者とか強者とかの問題じゃない。問題なのは夢を持つか捨てるかよ。
持てば叶えるべし。捨てれば、また新しい夢を探せば良い。
人間は・・・まだ自分達の愚かさに気づく事ができるワケね。」
コリス「・・・・はい!」 モモが微笑み、コリスは笑顔になる。
モモ(・・・・ありがとう。コリス。昔の私を思い出したわ。
そうよ・・・!まだ人間は諦めたワケじゃないもんね・・・・。)
その夜。とある軍施設に腐生人間たちの魔の手が伸びようとしていた。
腐生人間「ウウゥゥゥゥ・・・・!」 「グルルルルル・・・・!」
中には顔が髑髏な奴、全身が穴だらけの奴もいる。
そんな彼らの前に亡霊少女がいた。
亡霊少女『やめて!!やめるのよ、
あなたたち!!こんな争いは無意味よ!!!』
腐生人間「五月蝿イ・・・。ドケ。」 「俺達ハコノ薄汚イ連中ノセイデ、
死ンダンダゾ。」 「我ラノ苦痛ヲ、奴等ニモ味ワワシテヤル!」
そして、複数の腐生人間たちが亡霊少女を無視するように進行する。
亡霊少女『っ!!行かないで!!
行っちゃやだ!!これ以上、争わないで!!!』
少女の切ない叫び声も、今や生ける屍たちの耳には届かない。
基地の近くを警備している二人の隊員のところに、奴等が接近してくる。
隊員A「・・・・ん?」 隊員B「な、なんだぁ・・・!!?」
二人の隊員は自分達に近づく腐生人間たちを見て、恐怖を感じる。
隊員A「ゾ、ゾンビだ!!」 二人の隊員は腐生人間たちを倒そうと、
マシンガンを乱射する。腐生人間は少数を犠牲に、二人の隊員を襲う。
腐生人間「ガアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」
モモ「米軍の第45基地が腐生人間に襲撃されたそうよ!!」
コリス「な、何ですって!?」
モモ「それだけじゃないわ!!奴等は他の軍施設を襲っている。」
サキ「もしかしたら、この基地にも・・・・っ!」
モモ「可能性が高いわ。私とイチゴとサキの3人はここで待機。
シュドーとテブリッシュはEDCの基地を防衛しなさい!!
コリスは・・・・ザラの部隊の基地へ行って!!
あいつ・・・私達に救援を送ったわ。腐生人間に怯えてね・・・。」
シュドー「ちっ!怖いからって、俺達に頼りに来たのか・・・・!」
テブリッシュ「俺達を信用してないのに、何故だ・・・・!」
モモ「そうね・・・。あれだけ言いたい事言ったクセに・・・!」
コリス「けど、彼も人間です!守りに行きます!!」
モモ「気は進まないけど、頼んだわよ!!」
コリス「はい!!」 コリスは司令室から出た。
腐生人間たちの復讐がついに始まった。それぞれ、軍の基地を襲い、
軍隊と戦っている。その被害はあまりに大きかった。
それだけではない。腐生人間たちの中に別の人に殺された人がいるため、
街で集団行動し、殺すべき人間たちを次々と殺して行った。
たとえ、そこが人ごみの中でも、路地の中でも、レストランの中でも。
腐生人間「グエエエェェェェ!!!」 殺される男「うわああぁぁぁぁ!!!」
女性「きゃあああぁぁぁぁぁ!!!誰かあああぁぁぁぁ!!!」
目撃した人たちは逃げたり警察を呼ぼうとしたが、
口封じのためほとんど殺された。
このままでは、地球が腐生人間たちに支配されてしまう。
だが、そんな彼らの猛威を見る一人の男がいた。
サキ「隊長。警視庁から警告がありました。謎の怪人が出現し、
腐生人間たちを倒しているそうです。」
モモ「その謎の怪人は?」
サキ「はい。その怪人は黒い鎧を着たような姿をしています。」
モモ「まさか・・・あいつね・・・・!」
モモは黒い鎧と聞いて、見覚えのある者を思い出した。
コリスはロードラッシュで夜の街を走っていた。その時・・・。
コリス「・・・・・・むっ!!これは!!」
コリスは恐ろしい物を見て、ブレーキを踏む。
移動を止めたロードの前には、一般人たちを殺している腐生人間たちがいた。
その一般人は・・・ほとんどヤクザらしい。
腐生人間「グルルルルル・・・・・!!」
男「や、やめろォ!!俺たちが悪かった・・・命だけ・・・・あぶぁ!!」
抵抗する男を容赦なく喰らう腐生人間。コリスは彼らのやり方を見て、震える。
コリス「く・・・・っ!!ここまでやるのか・・・復讐とは・・・・!!」
コリスはロードから降りて、腐生人間の皆さんに立ち向かう。
腐生人間「グルッ!?」 「ギエエエエェェェェ!!!」
コリス「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
コリスは一人の腐生人間を思い切り殴った。
その腐生人間は倒れるが消滅しない。
コリス「(できるだけ倒さず、眠らせるんだ・・・・!)はっ!!」
さらに、コリスはハイキックで次の敵を倒した。コリスは、
人間である腐生人間たちを殺さず、眠らせようとしたのだ。
彼らが自らあの世へ戻ってくれる方法を探すために・・・。
ここは、異人対策隊の基地である。刑務所みたいなところでもあるが、
軍施設みたいなところでもある。そこにも腐生人間の襲撃を受けていて、
複数の隊員たちが彼らと戦っていた。だが、戦力では敵の方が上だった。
そこの、司令室でザラが他の隊員たちに檄を飛ばしていた。
ザラ「ええーい!!何をしている!!さっさと撃ち殺せ!!
もし、奴等がここに来たらどうする!!!」
隊員A「ですが、ザラ隊長!!奴等の戦力は無限です!!
もはや援軍も来ない!!早く次の指示を!!!」
ザラ「じゃあ、全兵士でかかれ!!俺は脱出する!!!」
隊員B「隊長だけ逃げると言うのですか・・・・!?うわ!!」
隊員Bはザラにいきなり殴られる。
ザラ「俺は隊長なんだぞ!!
何か文句あるのかよ!!俺は生きて良いんだよ!!」
隊員A「収容した犯罪者たちは・・・・!?」
ザラ「知るか!!見殺しにしろ!!!あんなクズなどどうでも良いわ!!」
隊員A「そうやっていつも自分の都合だけ僕達を無理やり動かして、
あなたはそれでも隊長ですか!?
自分だけ気持ち良ければ良いんですか!?」
ザラはそう言う隊員Aの胸倉を掴む。
ザラ「おい・・・。俺を怒らすなよ?とにかく、俺は死にたくねーんだよ!!」
ザラは隊員Aを突き飛ばし、脱出の準備をしようとする。
ザラ「俺は死ぬワケにはいかん!!何せ、俺は最高の人間だからなァ!!
くそ・・・!DGCの馬鹿共が!!まだ援軍は来ないのか・・・!!
もし、生き残ったら即刻クビだ!!金も全部奪ってやる!!・・・ひっ!?」
その時、既に多くの腐生人間たちがこの司令室に入っていた。
腐生人間「見ツケタゾォ・・・・!」 「貴様ガ一番ノクズダアァァ・・・!!」
つづく
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