それを語っては。
サキに自分がマリンナーサの王子である事がバレてしまうからだ。
サキ「・・・・そう。でも、きっと良い家族に育てられたよね?」
コリス「・・・・・はい。」 コリスは小さく返事する。
その時、一人の男が走って来た。どうやらマフィアの男らしいが・・・。
男「わああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
その男はまるで慌てて逃げているそうだ。
サキ「ど、どうしたんですか!?」
男「く・・・腐った奴が・・・・俺たちを・・・!わ、わああぁぁぁっ!!!」
男はサキの前でそう言いながら、後ろを向く。
すると男はさらに走って逃げた。サキとコリスは次に来る人に銃を向ける。
コリス「腐った奴・・・!?まさか!!」
そう。二人の前に腐った姿の人間・・・腐生人間が現れたのだ。
腐生人間「ウゥゥ・・・待テエェェ・・・・。」
この腐生人間はどうやら、前にヤクザに殺されたらしく、
そのヤクザに復讐しようと、こうなっただろう。
サキ「腐生人間!!」 腐生人間「邪魔者ハアァ・・・殺スゥ・・・。」
腐生人間はさっきの男をかくまった二人を襲うつもりだ。
コリス「僕らを殺すつもりだ!!サキさん!!」 サキ「え・・・ええ!!」
コリスとサキは一斉射撃で腐生人間を攻撃した。
腐生人間「グワアアァァァァ・・・・・!!!」
コリスとサキに撃たれた腐生人間は倒れた。そして、消えていった。
サキ「・・・・死んでる・・・・!!」 サキはそれを見て、震えた。
腐生人間はゾンビとは違い、攻撃を受けると普通に死ぬのだ。
男の声「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
そして、後ろから男の悲鳴が聞こえてきた。二人はそれに気づく。
コリス「あれは・・・さっきの男が・・・!!」
二人は男のところへ向かって走る。彼のところへついたが・・・。
サキ&コリス「あっ!!!」 なんと。その男は既に殺されたのだ。
それを囲んでいるのは、腐生人間であった。今度は二人いる・・・。
コリス「ここにも・・・・!!」 腐生人間「仇討チ・・・終了・・・。」
二人の腐生人間は次の獲物を求めて、どこかへ歩く。
サキとコリスはこれ以上、人殺しはさせまいと、
そんな二人の腐生人間を倒そうと、射撃を開始。
複数の弾が一人の腐生人間に命中。
腐生人間「ウォ!?」 「誰ダアァァァ・・・・・!!」
残った一人がコリスとサキの方へ向かう。サキが一瞬恐れるも、
コリスが一発撃って、敵の頭に命中する。頭を撃たれた腐生人間は倒れた。
二人の腐生人間を倒したコリスとサキだが、まだ敵は複数いた。
走るコリスとサキ。だが、二人は前方に何かがあると気づき、物陰に隠れる。
二人がこっそり隠れながら見る道路には、複数の腐生人間がいた。
腐生人間「ガルルルル・・・・!!」 「ウオオォォォォ・・・・!」
コリス「この町は既に腐生人間の支配下になりましたね・・・っ!!」
近くの民家の二階の窓から一人の男が落ちて来た。
どうやら投げ飛ばされたのだ。
男「うわああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」 次に、破った窓から女性の声が響く。
女性の声「あなた・・・・あなたァ!!あ・・・ぎゃああぁぁぁっ!!!」
どうやら、女性も殺されたそうだ。この民家の中にも腐生人間が暴れていたのだ。
そして、道路のところでも、少数の倒れている人間が。彼らも腐生人間に殺された。
サキ「このままでは、町が全滅してしまう恐れがある・・・。でも・・・!」
サキは怖かった。自分たちと同じ人間である腐生人間を殺すのが・・・。
腐生人間「ウガアアァァァァ!!!」 サキ&コリス「っ!!!」
そして、
後ろから一人の腐生人間がコリスとサキを見つけた。二人はそれに気づく。
その腐生人間は全身が銃弾に撃たれたような傷があるような姿をしていた。
サキ「もう見つかった!?」 二人が物陰から出ると、複数の敵も二人に気づく。
コリス「しまった・・・・!囲まれた・・・・!!」
腐生人間「軍隊・・・・軍隊ダ・・・!」
「ソウダ・・・・。一番悪イノハ、コイツノヨウナ鬼畜ドモダァ・・・!!」
腐生人間たちはまるで怒りをぶつけるかのように、二人に迫る。
コリス「待ってください!!僕たちはあなたたちに危害は加えてません!!」
サキ「いえ。無駄よ、コリス君・・・。どうやら彼らは、
昔の軍隊とか別の軍隊とかに何らかの理由で殺されたのかも知れない・・・。」
コリス「そんな・・・・っ!」 腐生人間「死ネエェェ・・・・!!」
腐生人間の一人がコリスとサキに襲い掛かる。コリスがそんな敵を射撃する。
コリス「く・・・っ!」 一人の腐生人間が倒れて消えた。
だが、まだ複数残っている。
腐生人間「グアアアアアァァァァァ・・・・・・!!!!!」
その複数の腐生人間たちが二人を倒そうとかかる。
サキ「・・・・っ!!」 サキも止むを得ず、腐生人間たちを撃ち続ける。
コリスも攻撃を続け、多くの腐生人間たちが倒れ、消えていく。
だが、その間にも次々と新たな腐生人間たちが来る。
サキ「増殖して来たわ・・・!一旦、退くわよ!!」 コリス「はい!!!」
そして、二人は撤退を開始した。安全なところを目指して走る二人。だが・・・。
謎の声『コリス・・・・コリス・・・・。』 コリス「っ!誰だ・・・!?」
その時、コリスの脳裏に美少女の声が響く。
謎の声『・・・・近くの空き家に来て・・・。私が案内するから・・・。』
コリス「近くの空き家・・・・?」
サキ「どうしたの?コリス君・・・。」
コリス「・・・すみません!!二手して行動しませんか!?」
サキ「え、ええ・・・。いいけど、無茶しないでね・・・?」
コリス「はいっ!!」 そして、コリスは右の道路に移動して、サキと分かれた。
コリスは謎の声に従って、空き家へと目指す。
謎の声『そのまま真っ直ぐです。』 コリス「わかった!む・・・!?」
その時、コリスの前に一人の腐生人間が襲って来た。
コリスはそんな腐生人間に射撃。敵は倒れた。
そして、コリスは空き家の前につく。
謎の声『ここです!!』 そして、コリスは空き家の中へと入る。
空き家に入ったコリス。この空き家の中はまるで殺風景であった。
しかも、ほとんどがボロボロらしい。コリスは二階の部屋へ来た。
コリス「・・・・ここで良い?」 謎の声『ええ・・・。今、出てくるわ。』
そして、コリスの前に一つの白い光が出た。その光から、
白く光る全裸の長い髪の美少女が現れた。しかも、浮いている。
コリス「き・・・君は・・・・!?宇宙人?」
少女『いいえ・・・。幽霊よ・・・。』 なんと。少女は亡霊だったのだ。亡霊少女。
コリス「亡霊少女・・・か。それでも、僕に何の用だぃ?」
亡霊少女『・・・・あなたに止めて欲しいんです。
人間たちのエゴによって怒り狂っている彼らを・・・。』
コリス「あの腐生人間になった人たちの事か・・・。」
亡霊少女『彼らは悪くありません。彼らのほとんどは、
かつての戦争時代で死んでいった者たちなのです。
私も例外ではありません・・・。』
コリス「え・・・!?でも、何故君だけ腐生人間にはならなかったんだ??」
亡霊少女『・・・それは、私が復讐や殺戮を望んでいなかったからです。
復讐と恨みを持つ人のみが、腐生人間として蘇るのです。
特に、自分たちと同じ人間の悪意に殺された場合は・・・。』
コリス「そうだったのか・・・。彼らを止める方法はないの!?」
亡霊少女『それは・・・私にもわからない。けど、
私はどうしても、彼らに殺戮を止めさせあの世に戻してあげたいの・・・!」
つづく
[0回]
PR