コリス「よ、妖精族の正体がつかめそうなので、
また・・・・このノコッタインから出る事になりますかもです。はい・・・。」
モモとコリスは慌ててそう言った。
モモ「・・・・パパ。ママ。安心して。このノコッタインは、
必ず私たちが守ってみせる。だって、パパとママにはまだ夢があるもんね。
だから、その夢・・・・。モモが守ってあげるよ。」
パパ&ママ「モモ・・・・・。」
モモ「それじゃ、行くよ!コリス!!」
コリス「はいっ!!」 モモが走ると、コリスや3匹のお共も走る。
二人と3匹はこの部屋を出て、外へ出た。アリス族の縄張へ向かうつもりだ。
ママ「・・・・モモったら、見ないうちに大きくなって・・・・。」
パパ「モモは怪獣たちから人々を守っているから、大人になっていったんだよ。」
ママ「あんなか弱くて純粋な我が娘が今や、
人々を守ってくれる立派な人に成長したね。」
パパ「ああ。彼女は人々の夢を守りたいと言うから、DGCに入ったのだ。」
ママ「・・・・祈りましょう。我が娘が怪獣との戦いで、
幸せなになれるように・・・。と言うか、本当の平和が訪れる事を・・・。」
パパ「本当の平和が訪れれば、モモは真の幸せな夢を見つけるだろうな。」
パパとママは見守る。我が娘のモモが本当の平和を勝ち取り、
幸せな日々を送れるようにと。本当の平和・・・・。それは、
怪獣や宇宙人がいなくなるのは、もちろん。全ての夢がかなえられ、
この地に再び夢の国に満ちた世界を再建する事。
モモにとって、それが本当の平和なのだ。
モモたちはアリス族の遺跡へと向かおうと、走っていた。
コリス「姉さん!!本当に妖精族がいて、怪獣を操ったのですか!?」
モモ「一応、事実よ!!とにかく、遺跡へ行ってみればわかるわ!!」
コリス「サキさんたちは!?」
モモ「この町の警備を任せているわ!!妖精族はこの町に出没する可能性もあるから!
安心して!捕獲させるように命令したから!!!・・・っと!ここよ!!」
モモが足止まると、コリスや3匹のお共も足止まる。そう。
一同はアリス族のアジトの入り口へついたのだ。
モモ「・・・・この中にアリス族がいるわ。」
クックブック「ここが、妖精族・・・アリス族のアジト・・・!?」
ルピピ「・・・・なんかロマンがない住処ねェ。」
チャーモ「でも、入ってみなきゃわからないよ。」
モモ「ええ。皆。入るわよ。」 コリス「はい・・・!」
一同はアリス族の待つ地下遺跡の中へと入った。
モモたちは既に、大きな石版のところへ来ていた。
チャーモ「ここで妖精たちと会ったの?」
モモ「ええ・・・。」
ルピピ「ねえねえ!アリス族ってどんな姿をしているの!?
可愛い!?それとも、イケメン!?」
ルピピはアリス族がどんな姿をしているか期待していた。
モモ「う~ん。ちょっと可愛かったりイケメンだったり・・・・。」
ルピピ「ざっくりした答えね・・・・。」
コリス「それより、この大きな石版・・・。」 コリスは大きな石版の絵に注目する。
クックブック「ふむ。どうやら、この絵の怪物はさっき暴れた怪獣に似てるそうじゃの。」
モモ「似てるじゃなくて、同じよ。絵の怪獣と暴れた怪獣は・・・。」
コリス「では、あれが・・・・妖精怪獣・・・・。」
その時、大きな石版が光り始めた。モモ以外の一同はこれに驚く。
コリス「ああっ!!」 チャーモ「せ、石版が光った!?」
モモ「恐らく・・・・ゲートが開いたのよ。」
クックブック「ゲ、ゲートじゃとォ!?」
ルピピ「じゃあ、この光りの中へ入ればアリス族の世界へ行けるの!?」
モモ「・・・・恐らくね。アリス族はこのゲートに入って戻ったそうだから・・・・。」
コリス「では、早く石版の中へ・・・・っ!!」
モモ「ええ・・・!行くわよ、皆!!!」 一同「おう!!!」
そして、モモたちは一斉に石版へと走り、その光りの中へと飛び込み、入っていった・・・。
こうして、モモたちはアリス族の世界へと入ったのだ。
ここは、人間の世界とは違う、黄色い空と青い草原の世界である。
モモたちはそこで眠っていた。まるで気を失っているかのように・・・。
コリス「・・・・う!うう・・・・ん。」
コリスは目を覚まし、起き上がる。そして、モモたちも起きた。
ルピピ「う~ん。一瞬、眠っちゃったわ・・・。」
コリス「こ・・・ここは・・・・??」
モモ「恐らく、ここがアリス族の世界ね・・・・。」
チャーモ「じゃあ、例の妖精族がここに・・・!」
クックブック「しかし、油断ならんぞぃ。妖精族は人間を信じない事があるからのォ。」
モモ「そんな事ないよ。たぶん。・・・あっ!!」
会話をしている途中のモモたちの前にアリス族が少年少女が飛んで来た。
アリス族の少年「ようこそ!アリス族の国へ。」
アリス族の少女「待ちわびていました。マリンナーサの皆さん・・・・。」
コリス「あ・・・・あなたたちが、妖精族・・・・!?」
コリスは妖精であるアリス族の姿を見て、驚く。
アリス族の少年「はい・・・。いかにも、妖精族の一種です・・・。」
ルピピ「う・・・美しいわ・・・・!流石、妖精族ね・・・!!」
ルピピはアリス族の・・・特に少年に惚れたそうです。
チャーモ「これが地球に残った妖精・・・・。」
アリス族の少年「それでは、僕たちの村へ案内しましょう。」
モモ「よろしく頼むわ。」 アリス族の少女「では、ついていってください。」
アリス族の二人が向こうの方へ飛ぶと、モモたちは走って、二人を追う。
少しだけ時間が立ち、アリス族の二人は着地する。モモたちはそれを見て、立ち止まる。
アリス族の少年「あそこが、僕らの村です。」 モモ「おお・・・・!!」
モモたちの前に、多くのアリス族が平和に暮らしている静かな大きくも小さな村であった。
そこでは、子供たちが楽しく遊んでいるように飛んでいた。大人たちがほとんど会話している。
コリス「これがアリス族の村・・・。なんだか平和そうですね・・・。」
コリスはアリス族が平和なところを見て、微笑む。
ルピピ「平和だわぁ・・・。」
チャーモ「けど、こんな平和な妖精たちが何故、怪獣を持っているのだろう・・・?」
クックブック「怪獣・・・・。あいつの事かの?」
コリスたち「っ!!?」 コリスたちはクックブックの見る方向を見る。
そこに怪獣ペルーが妖精の子供たちと戯れているではないか。
子供たちは怪獣の周りを飛びまわって楽しんでいる。
ペルーはそれを見て、笑っているような表情をしている。
コリス「さっき暴れた怪獣だ・・・・!」
モモ「あれがアリス族の怪獣ペルーよ。」
コリス「・・・・けど、本当は優しい怪獣でしたね。僕にはそう見えます。」
アリス族の少女「はい。ペルーあアリス族と共に暮らす怪獣で、
私たちには優しい笑みを見せてくれるんです。」
モモ「怪獣と共存できるなんて、とても平和な世界なのね。ここは・・・・。」
アリス族の少女「・・・・ですが、そうもいかなくなってしまいます。」
アリス族の二人は突然、悲しげな表情をします。モモたちはそれを見て、悲しそうになる。
モモ「っ!?どう言う事・・・・!?」
アリス族の少年「・・・・もうじき、ガビラスが目覚めて、我々を襲いに来るからです。
・・・・詳しい事は、女王様に聞いてみれば良いと思います。」
モモ「アリス族の女王・・・?その女王はどこにいるの・・・・?」
アリス族の少女「・・・・・あそこです。」
少女が指さした方向に大きな城のようなところがあった。
モモ「・・・・・あそこに女王が・・・。」
こうして、モモたちはアリス族の女王とやらの人物に会うために、
大きな城の中の、大きな部屋へ来ていた。そこの玉座には、
いかにも女王らしい衣装をしていて、髪が長く、三つ編みっぽい女性だった。
ティアラも付けている。この女性こそが、アリス族の女王だった。
モモ「・・・・初めてお見えになりますが、私はモモ。
マリンナーサの王女です。こちらが弟のコリス。そして、3匹のお共です。」
アリス族の女王「私はこのアリス族の世界を治める女王です。」
モモ「・・・・・さっそくですが、あなた方に聞きたい事があります。」
アリス族の女王「わかりましわ。いかなる質問にもお答えいたしましょう。」
モモ「・・・・私たちが活動している地上では、
あなたたちの同胞が出没していると言う事件が起きています。
あなたが・・・・何かの命令で送り込んだのですか?」
アリス族の女王「・・・・いえ。それは私の命令ではなく、彼ら自身の意思です。
彼らは人間たちがいかに夢を持っているか、逆にマイナスエネルギーを持ってないかと、
確かめようとしているのです。ガビラスの復活を警戒するように・・・・。」
モモ「夢を持っているか確かめていると言うのは・・・・。
もしかして、あなたたちは夢の国の妖精たちですか・・・?」
アリス族の女王「・・・・いえ。私たちアリス族は古代から存在している、
地球の妖精です。夢の国の者ではなく、最初から地球に住める妖精なのです・・・。
私たちアリス族は夢の国がなくても、地上で平和に暮らしていたハズでした。
ですが、人間たちが増えすぎたどころか、同士の戦争が始まったので、
私たちは巻き込まれたくないために、地中へ隠れてこの世界を創りました。」
コリス「そうでしたか・・・・。夢の国がこの地球から離れても、
この地球で暮らせる妖精たちもいたのですね・・・・。」
アリス族の女王「はい・・・。ですが、もうすぐ私たちも存在できなくなるでしょう・・・。
間もなく、ガビラスが復活してしまいますから。ガビラスは自分を封印した、
私たちを人間たちと一緒に襲い、喰い続けるつもりでしょう。」
モモ「・・・・ですが、ペルーはガビラスを封印したと聞きますが・・・。」
アリス族の女王「・・・あれは、夢の国がこの地球に存在し、
莫大な夢のエネルギーがあったからこそ。ですが、
今やもうこの星に夢の国はない。もうガビラスを封印する事はできないでしょう・・・。」
コリス「そんな・・・!では、そうすれば・・・・!!」
アリス族の女王「・・・・一つだけあります。それは、コリス。あなたの力です。」
コリス「僕の力・・・・?」
アリス族の女王「あなたには無限と言って良い程の、
夢のエネルギーが秘めております。それだけではなく、
不思議な力をも持っているそうですね。」
コリス「・・・・・。」 コリスはウルトラウォッチの方を見る。
そう。コリスが無限大の力を持っているのは、ウルトラウォッチがあってこそである。
アリス族の女王「その力なら・・・・必ずやガビラスを封印できるでしょう・・・。」
コリス「そうですか・・・・。・・・・・あの、女王様。」
アリス族の女王「何でしょう?」
コリス「・・・・あなたたちアリス族にも、夢はありますか?」
アリス族の女王「夢・・・・?」
コリス「あなたたちにも、夢と言うものがあるハズですよね?」 モモ「コリス・・・。」
アリス族の女王「夢・・・・。そうですね。私たちアリス族も、
人間たちと一緒に地上で暮らしたいと、決めておきましょう・・・・。」
モモ「その夢・・・・。我々が強力します。地上の人間たちとあなたたちアリス族が、
共存できるように、その地上を夢に溢れた世界にしてみせます。」
アリス族の女王はそれを聞いて、微笑む。どうやら嬉しいのだ。
その頃、地上のこちらの町で、異常な程の地震が起こり始めた。
そして、このノコッタインにも地震が起こり始めた。
パパ「な、何が起こったんだ!?」 ママ「まさか・・・また怪獣が・・・・!?」
そう。また怪獣が現れようとしたのだ。それも、ペルーではなく別の邪悪な怪獣が。
そして、モモの手に持つ石版から暗黒のオーラが出た。
コリス「っ!?石版から闇のエネルギーが・・・!!」
つづく
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