ティアーズはそう言い残して、空を飛んだ。撤退したのだ。
光次郎「・・・・真奈美ちゃん・・・・・。はっ!それよりも・・・・!!」
光次郎は倒れたあかりの顔を見る。まるで眠っているように目を瞑っているようだ。
よく見れば、身体中が傷だらけで機械が露出している部分もある。
光次郎「・・・・・っ!おじいさんに修理を頼まなきゃ・・・・!!」
対日本攻撃支部基地のメインルームでは、ティアーズ・・・いや、真奈美が、
桐原とダークネスのところへ戻った。
桐原「何?とどめをささなかった。」
真奈美「はっ。申し訳ございません・・・・。」
ダークネス・セイバー「お前はマリオネットライターを完全破壊するために、
造られた最終兵器なのだ。そのお前が何故、
破壊しない!絶好のチャンスだと言うものの・・・!」
真奈美「・・・・・余裕だったからです。」
ダークネス・セイバー「余裕だと・・・・・??」
真奈美「ライターなどいつでも倒せます。ですから・・・・・。」
桐原「いや。違うな・・・・。」
ダークネス・セイバー「っ!?支部長・・・・。」 ダークネスは桐原の言葉に反応する。
桐原「・・・・・ティアーズ・ソウル・・・・いや。松村真奈美よ。
貴様、人間の心が残っているようだな?」
真奈美「・・・・・っ!!」 真奈美は桐原にそう言われて、表情を強張らせる。
ダークネス・セイバー「何っ!?貴様ァ・・・ジャンボロイドの分際で!!!」
ダークネスは怒って、真奈美を殴った。真奈美は倒れる。
真奈美「きゃぁ・・・・!!」 さらにダークネスは真奈美の胸倉を掴む。
ダークネス・セイバー「いいか!!お前はもう人間ではない!!
あの光次郎と言う男に心を動かされるな!!我々ジャンボロイドに愛などいらぬ!!
非道になれ!!修羅になれ!!命を玩具だと思えぃ!!!」
ダークネスはそう言って、真奈美を突き飛ばした。
桐原「もういい。ダークネス。真奈美よ。もういい。去るが良い。」
ダークネス・セイバー「・・・・・っ!」 真奈美「・・・・申し訳ございません・・・。」
真奈美はゆっくり立って、フラフラしながら歩いて、この部屋を去った。
桐原「・・・・・ダークネスよ。お前、命を玩具だと言ったな?」
ダークネス・セイバー「・・・・はい。それは、
我らに歯向かう愚かな愚民共の事を語りました・・・・。」
桐原「・・・・ふぅ。良かったよ。俺がお前のマスターで・・・。
お前は俺だけに優しくだけしてくれてるからな・・・・・。」
ダークネス・セイバー「・・・・零様・・・・・。」
桐原「・・・・あの時。何故、赤子の頃の俺をひろってくれた・・・・?」
ダークネス・セイバー「え・・・・・?」
桐原「あの頃、俺はお前に救われなかったら、今頃地獄で苦しんでいただろう。
けど、お前がそんな俺を救ってくれた。何故、そうしてくれた・・・・?」
ダークネス・セイバー「・・・・そ、それは・・・・。」
ダークネスは恥ずかしそうな表情で、言えないそうだ。
桐原「・・・・まさか、デスナイト総裁からの命令か・・・・?」
ダークネス・セイバー「・・・・・その・・・つもりでした・・・・。」
桐原が赤子時代の頃。夜の町をダークネスが一人歩いていた。
現在のダークネス・セイバー(あれは、私がデスナイト総裁の命令で、
この日本のとある政府関連の株式会社に対する破壊工作の後でした・・・・。)
夜の町を歩くダークネスの前に一人の赤子が泣いていた。
赤子「オギャアァァ!!オギャアァァ!!オギャアァァ!!オギャアァァ!!」
ダークネス・セイバー「あ・・・・赤子・・・?」
ダークネスは赤子に近づく。この赤子こそが桐原零であった。
現在のダークネス・セイバー(それが、私と零様の出会いでした・・・・。)
赤子の零は泣き続ける。ダークネスはこの赤子が捨て子である事を知った。
ダークネス・セイバー「・・・・こんな小さき者を愚かな人間は、
こうも簡単に捨てると言うのか・・・・っ!!?」
ダークネスは赤子を平気で捨てた人間に怒り、赤子を抱いた。
赤子「オギャアァ!オギャァ!オギャ・・・!?」
そして、赤子は見た。ダークネスの優しい笑顔を・・・。
ダークネス・セイバー「・・・・もう大丈夫だ。お前を助けてやろう。」
赤子はそれを聞いて、笑顔になって眠った。
現在のダークネス・セイバー(こうして、私はあなたをデスナイト基地へ連れて行きました。)
ダークネスは赤子を連れて、デスナイト基地のメインルームに来た。
デスナイト総裁の声『任務ご苦労。・・・・と、言いたいところだが・・・・。
一体、何なのだ!?この愚かしい赤子は・・・・!!』
ダークネス・セイバー「お待ちください!!総裁!!
この子は捨て子で、まだ無知無能の存在。うまく育てれば、
デスナイト最強の男になれるのかも知れません・・・・!!!」
デスナイト総裁の声『・・・・よろしい。それでは、この赤子の飼育はお前に任せよう。
デスナイトの戦士として、残酷的な教育を行うのだ。』
ダークネス・セイバー「は・・・・・っ!」
現在のダークネス・セイバー(だが、私にはできなかった。か弱く小さな者を、
傷つける事が・・・。私はあの頃のあなたを可愛らしく思ってしまいましたから・・・・。)
ダークネスは赤子を暗い表情で見ていた。本当にこんな小さな子を虐待してもいいのかと・・・・。
赤子「う・・・うう・・・。」 赤子は泣きそうになる。それを見たダークネスは微笑む。
ダークネス・セイバー「・・・っ!すまないな。怖そうな顔をしてしまって。
ところで、お前の苗字は桐原だったな?じゃあ、私が名をやろう。
お前は零。桐原零だ。私はダークネスセイバー。覚えておくが良い。」
赤子「・・・きゃっ。きゃっ。きゃっ。」 赤子は笑った。ダークネスはさらに微笑む。
ダークネス・セイバー「くすっ。可愛い笑顔だな。今日から私がお前を育ててやる。
お前が大きくなったら、メイドとして仕えてやろう・・・・。」
そして、現在。
ダークネス・セイバー「・・・・私は放っておけなかったのです。
小さな命を・・・・。本来なら、そんなもの切り捨てられたのに・・・・。」
桐原「・・・・だが、それができなかったのは、お前も人間の心を持っているかも知れねェ。」
ダークネス・セイバー「そ、そんな・・・!私は人間ジャンボロイドでありません!
私は元より機械です。本来なら人間など・・・・!」
桐原「そうか・・・・。だが、そんな機械にも心はあるって事は知ってるぜ。
・・・・・それより、ダークネスよ!!SSPの奴等がこのアジトを探しているそうだ!!
その前にこちらが先制攻撃を仕掛けるのだ!!ゆけ!!ダークネス・セイバー!!!」
ダークネス・セイバー「はっ!!零様・・・いえ、支部長。あなたの仰せのままに・・・!!」
光次郎が祖父・高町博士にあかりの修理を頼み、
あかりは台に横にされて、修理を開始されようとしていた。
光次郎たち第6分隊のレギュラー隊員は第2分隊基地の司令室にいる。
春日「恐ろしいジャンボロイドね。ティアーズ・ソウル・・・・!」
日向隊長「・・・・あいつに対抗できる方法を探さなければ・・・・・!」
桜「けど・・・・っ!!!」 桜が二人の隊長の間に割り込む。
春日「月野隊員・・・・!?」
桜「あのジャンボロイド・・・・いえ!あの娘は・・・・私と光次郎の、
友人・松村真奈美なんですよ!?そんな友人である人間を殺すなんて・・・!」
桜にはできなかった。元々人間である真奈美を倒す事など・・・・。それよか、
桜は真奈美をジャンボロイドと言う名の呪縛から救いたいと思っていた。光次郎も・・・。
光次郎「僕も・・・・桜ちゃんの言う通りです!!彼女は元人間です!!
なんとかして、真奈美をジャンボロイドから人間に戻す方法はないんですか!?」
春日「・・・・もし、できれば私もそうしたいわ・・・・!けど・・・・。」
春日は悲しげな表情で日向隊長の方を見る。だが、日向隊長も切ない表情をして、こう言う。
日向隊長「残念ですが・・・・それは不可能ですわ。」
光次郎&桜「そ・・・・そんな・・・・・!!!」
光次郎と桜はそれを聞いて、ショックする・・・・。
日向隊長「あかりさん・・・マリオネットライターを例に、
人間ジャンボロイドの身体は完全に機械。素となる人間の心臓も機械に変えてしまっている。
ジャンボロイドの全能力は全て、一つの回路でできているわ。その回路を破壊すれば、
ジャンボロイドは二度と再起できないわ。そして、あかりさんや真奈美さんもね・・・・。」
光次郎「じゃあ・・・・もう真奈美ちゃんは元の優しい人には戻れないのですか!?」
日向隊長「残念ですが・・・・これが現実なのです・・・・。」
桜「そ・・・・そんな・・・・!う・・・・ううぅぅぅ・・・・・!!」
桜はそれを聞いて、泣き崩れる。日向隊長の言う通り、
真奈美は一生ジャンボロイドとして戦い続け、もう人間には戻る事はできないのだ。
光次郎「で、では・・・・もう・・・!僕たちの知ってる真奈美ちゃんは、
死んでしまったと言うのですか・・・・・??」
光次郎は悲しみに震えながら、日向隊長に聞いた。
日向隊長「・・・・光次郎さんがそうおっしゃるのなら・・・・。」
日向隊長には悲しみでいっぱいなためか、これ以上言えなかった。
光次郎は真奈美は死んでいたと思い、涙を流していた。
光次郎「・・・・・・っ!!」 悲しむ二人を見た青井は怒りで拳を震える。
つづく
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