よく見れば、この頃のツースには、
いくつかの縫い目があった。恐らく、ボロになりつつあるだろう。
そして、まだ性格は穏やかで、心は弱かったのである。
警察A「お前が親がいねェから、
誰もお前の事を育ててくれなかったよね?
そこで、俺らがお前の面倒を見てやってんだ。
すくすく育ちたかったら、俺らの命令を聞き続けるこった!」
ツース「・・・・ねェ。これ、
終わったら・・・。ご褒美くれる?」
警察B「・・・・さぁね。俺らさ。弱者を甘やかす程、
柔らかい存在じゃないんだけどねェ?」
ツース「・・・・・っ。」
ツースは掃除し続けた。終わりはしたが、
褒美は出さなかった。褒められもしなかった。むしろ、
ホコリが残ったと言われ、連続で殴られた。
この村の者たちは、そんなツースのように、
政府の者たちに虐げられていたのである。
次の日でもそうだった。ツースはある警察の男に聞く。
警察「は?フローズンズンやまへ行きたい?」
ツース「はい・・・・。その山に行って、
プレゼントを貰おうと思うんです。だって、
あの山には、クリスマスの聖地と聞いて・・・・。」
警察「この村から遠いよ?」
ツース「だから、パトカーで連れて行ってもらおうと・・・。」
警察「ざけんじゃねェ!!」
警察はいきなりキレて、ツースを蹴った。
ツース「ゆぴっ!!?」
警察「てめェのような馬鹿を、誰がフローズンズンやまへ、
連れて行くっつーんだよ!!てめェわプレゼントなど貰わず、
俺らの命令で動けば良いんだよ!!貴様たち貧しき者たちに、
自由などねェ!!一生、不自由のままで良いんだよ!!!」
ツース「う・・・うああああぁぁぁぁぁ!!!」
ツースは泣いた。自身の運命が不自由のままである事に気づいたから。
そして、現在。
ツース「・・・・その後、
その村の者たちはクラッシャーに救われ、
俺はそのクラッシャーのメンバーに入った。そしたら、
俺はキレイになった。
・・・今となっちゃボロって感じだけどよ。」
ボトルズ「政府によって自由を失ったのでしたね・・・。」
ツース「そうだ・・・。だから、俺は政府が・・・。
世間が憎い・・・!俺らに自由を与えない世間がよ・・・!!
だから!ぬおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ボトルズは走り、剣でドッゲノクの首を切断させた。
ツース「うらああぁぁぁぁ!!!」
ボトルズは警察とドッゲノクを斬り続けたが。
ブルーグラントリング「俺らを忘れんじゃあねェ!!」
ブルーグラントリングは釘付きバットでツースを叩く。
ボトルズとツース「ぐはっ!!?」
ボトルズとツースは何とか耐え抜いた。
ツース「グランティ・・・!たあああぁぁぁぁ!!!」
ボトルズは剣を振るうが、
ブルーグラントリングは釘付きバットでガードする。
ブルーグラントリング「ふん!おらあぁぁ!!」
ブルーグラントリングは釘付きバットでボトルズの頭を打撃する。
ボトルズ「ぐあっ!!?」
ツース「土竜!!・・・てめェ!!」
ボトルズは再び剣を振るい、ブルーグラントリングを斬った。
ブルーグラントリング「ぎゃあぁぁぁ・・・っ!?
く・・そがァ・・・!!」
斬られたブルーグラントリングは、ツースの一部を掴むが、
激痛に負けて倒れたので、その一部が剥がれてしまう。
ツース「ぐおおぉぉぉ・・・・っ!!?」
ボトルズ「ツースさん!!」
ツース「・・・・ふふっ。
お前だって傷ついてるだろ?一緒じゃん。」
ボトルズ「で、でも・・・。」
警察「野郎!!!」
後ろから警察が警棒でボトルズとツースの背中を刺す。
穴ができた部分以外に刺したので、そこにも穴ができる。
ボトルズ「がっ!!?」
ツース「ぐうぅぅ・・・・!!うおぁ!!」
ボトルズは剣でその警察を斬る。
ツース「はぁ・・・はぁ・・・。く・・・っ!」
ボトルズ「ツースさん・・・。(このまま攻撃され続けると、
完全に破れてしまう・・・!どうすれば・・・。)」
ドッゲノク「ワンワンワンワンワンワン!!!」
3匹のドッゲノクがボトルズとツースに襲いかかる。
ツース「3匹か・・・!はああぁぁぁ!!」
ボトルズは斬りかかるが、3匹共、避けてしまう。
ドッゲノクA「ワンワン!!!」
ドッゲノクAが前足でツースの一部を破る。
ツース「ぐあ!?ぬん!!」
ボトルズは反撃にドッゲノクAを斬った。
ドッゲノクB「おらあああぁぁぁぁ!!!」
ドッゲノクBがツースの右の袖を噛み千切る。
ツース「うあああぁぁぁぁ!!?」
ボトルズ「ツースさん!!」
ツース「貴様あああぁぁぁぁ!!!」
ボトルズがドッゲノクBに斬りかかろうとするが、
ドッゲノクCの足に左の袖を剥がされてしまう。
ツース「ぐお・・・・っ!!?」
ボトルズとツースは倒れてしまう。
そして、2匹のドッゲノクに囲まれる。
ドッゲノクB「ぐふふ・・・!もらった!!」
ドッゲノクBが噛み付こうとする。しかし、ボトルズは素早く、
そのドッゲノクBを切り裂いた。
ツース「ぐふふ・・・!ど、どうよ・・・!」
ボトルズ「ツースさん・・・!」
ツース「おっと!一旦、戻るなんて言うなよ?ここで退いたら、
タルトたちに申し訳がねェからよ!
ここで少しでも敵の戦力を減らすのだ・・・!
俺は自由が欲しい・・・。そのためなら、何でもしてやる!
この命を削ってでもなァ・・・・!!」
援軍を得たクラッシャーの戦士たちにより、
警察、ドッゲノク、グラントリングの数が大幅に減った。
ツース「へへ・・・っ。ようやく、
タルトたちの援護に行けそうだぜ・・・。っ!!?」
その時、多くのドッゲノクと警察に囲まれてしまう。
ボトルズ「し、しまった・・・!」
ドッゲノク「ぐふふふふ!!観念しなァ。ボロ服。そして、土竜。」
警察「もうお前らの命は御終いだ・・・!
今すぐぶっ殺してやるぜェ・・・!」
警察たちは拳銃を構え、
ドッゲノクたちはすぐに跳びかかろうとした。
ボトルズ「ど、どうすれば・・・・!」
その時、ツースが他人に聞こえない程の小さな声でボトルズに囁く。
ツース「・・・・一つだけ逃れる方法がある。」
ボトルズ「え・・・?」
ツース「俺がお前を脱がしてやる。その瞬間、
お前を別の場所へと飛べせるかも知れない・・・・。」
ボトルズ「・・・・けど、そんな事すれば、君は・・・!!」
ツース「多分・・・。お前の代わりに死ぬだろうな・・・・。
けど、もう良い・・・。良いんだよ。
俺も、人の自由を奪っていたんだなって。」
ボトルズ「自由を・・・?」
ツース「ああ・・・。今でも俺はお前の自由を奪っている。そして、
今まで何人もの人たちの自由を奪ってきた。そして、
捨てる時には・・・殺した。・・・まるで、
昔の俺と同じ運命を味わわせようとするようにな・・・・。
俺は・・・自由を得なかった悲しみを誰かにぶつけたかった。
ただ、それだけで多くの罪を犯した。だから、
お前だけは自由にしてやる。俺を脱いだら、素早く逃げろ。
俺の事を心配しなくても良い。むしろ、
せいせいしたと思ってくれ。
そうすれば、俺は楽できる・・・。」
ボトルズ「ツースさん・・・!あなたは・・・・!!」
ツース「・・・タルトたちやエルメェス様に伝えてくれ。
今までありがとうってな・・・。
欲しかった自由を与えてくれて、感謝するってな!
俺はあの世で永遠の不自由になるだろう・・・。だが、
お前は自由に生きろ!どんな奴にも縛られずに・・・・!」
警察「・・・死ねえええぇぇぇぇぇ!!!!」
ツース「来る!!さらばだ!!土竜!!!」
ツースはボトルズの身体を前に突出し、それと同時に、
ボトルズの身体から離れた。
ボトルズ「わあああぁぁぁぁ!!!?」
ツースを脱いだボトルズは前の方に倒れ、
警察やドッゲノクたちから離れる。
そして、ツースは。
ツース「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
ツースは無数の銃弾に撃たれ、多くのドッゲノクの牙により、
ほとんど破れてしまう。後は眼の付いた一部だけが残る。
ボトルズ「ツースさああぁぁぁぁぁん!!!」
ボトルズは涙を流し、
怒りと悲しみで警察とドッゲノクを多く斬り始めた。
つづく
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