部屋が急に暗くなり、スクリーンにある映像が映し出された。
それは夜の街の空き地で、
大勢がそれぞれの凶器で争っている様子であった。
よく見れば、警察とドッゲノク、グラントリングが多くいる。
プルレス「これは・・・戦争!!?」
クリグミ「こ、怖い・・・・。」
エルメェス「これは去年の夏、私たちの部隊が、
グランティと警察で三つ巴の争いを行っている時の映像よ。」
ボトルズ「この街にもグランティがいたなんて・・・!」
タルト「その頃のこの街にはジグソーが多く存在してね。
そのジグソーを争奪するためによく戦争をしていたよ。
しかし、ジグソーだけがこの街の全てではない。」
カズーイ「どう言う事?」
エルメェス「この街は法律に支配された街とも呼ばれる。
本当の事を言うと、
政府に悪政されている街と私たちは呼んでいるの。」
ボトルズ「悪政って・・・。まさか!?」
エルメェス「・・・あなたたち。政府の者たちが、
罪のない者や弱き者を本気で守っていると思う?」
バンジョー「・・・・まあ。国の事を考えているし、
正義のために戦うって聞いたから、
そのような人たちを守っているハズだと思うけど・・・。
まあ、僕とカズーイをデスブラザーと、
勘違いして襲ってくる事もあるけど。」
エルメェス「そう。・・・けど、残念まがら、政府は、
あなたの思っている程、甘くなくてよ?まあ、
あなたたちをデスブラザーとして攻撃してくるのは正しいけれど。
見せてあげるわ。政府の真の姿を。」
そして、スクリーンの映像が変化する。その映像には、
複数の警察が二人の幼い男の子を囲んでいる場面であった。
クリグミ「な、何?これ・・・。」
アシナガ「あの子供たち。犯罪者か?」
エルメェス「いえ。違うわ。今にわかる。」
警察A『勝手に人様の食べ物と金を盗みやがって・・・。
お前ら、親いねェのか?』
男の子A『だ、だって・・・。
パパもママもグランティと言う悪い人たちに殺されし・・・。』
男の子B『ぼ、僕たちの家・・・。貧乏だったし・・・っ。
僕たちだけじゃ、どうすれば良いかわからなくて・・・・。
身寄りのない僕らを入れてくれる家がなくて・・・。』
警察C『ほう・・・。じゃ、お前ら。逮捕するわ。』
男の子A『ええぇぇ!?何で!?』
警察A『いや、何でじゃねーし。お前らさ。わからないの?
この街には真っ当な生活ができない人が、
全く住まない街を目指しているの。』
警察B『お前らのような将来、クズになる奴らはいちゃいけないの。』
そして、警察は涙目の子供たちに手錠をかける。
アシナガ「ま、マジかよ・・・!?』
カズーイ「親を失った子供を逮捕ですって・・・・っ!?
どうして、子供たちを助け、悪党を倒そうとしないのよ!!?」
テナン「この街を完璧な街にしようと思ってね。今の子供たちのような、
勝ち組ではないと見た者は逮捕するらしい。
どんな理由があってもね。」
そして、スクリーンの映像が再び変わる。
それは、二人の警察が不良の少女と歩いている時だ。
警察A『お前の噂、聞いたぞ?学校でいじめられて、
不良になったんだろ?』
不良の少女『ああ、そうだよ!私はな、いじめが怖くて、
学校に行きたくないんだよ!!」
警察B『そのいじめの鬱憤で、
ゲーセンやネットカフェで遊んだりしたのか?』
不良の少女『うるせーなァ・・・!
いちいち話しかけてんじゃねーよ!!
それに、てめェ!知ってるんぞ!
てめェが私をいじめた奴の親だって事を・・・!』
警察A『俺?ああ、確かに俺はあいつの父親だけど。』
不良の少女『じゃあ、逮捕してよ。自分の息子を!
奴はいじめと言う犯罪を犯したんだから!!』
警察B『いや、悪いけど。お前の方を逮捕するし。お前、
不良だろ?不良は悪い事をするし。ほら、署に来いよ。』
不良の少女『何だよ!?それ!!放せよ!!放して!!!』
警察A『ちなみに、俺の息子は真面目に授業を受けてるから。
お前と違ってな。』
プルレス「いじめられっ子に不良だなんて・・・可哀想。」
ボトルズ「そんな人をどうして、逮捕する必要があるんだ!?」
ツース「この街の警察はとても容赦ない連中でね。
この街の治安を乱す者は誰だろうと犯罪者扱いするんだ。
特に社会に虐げられた者たちを中心にな・・・。』
タヤマ「虐げられた者は心が荒み、悪に走る可能性は高い。
いじめられた者は痛みがわかる優しい人になると聞くが、
あれは偽りの情報。
本当は痛みをさらに恐れ、他人を恐れる歪んだクズとなるのだ。」
エルメェス「次の映像よ。」
スクリーンの映像が変わる。今度は、ある牢獄の中で、
ある親子らしい女性と子供が、
複数の警察に痛めつけられている様子であった。
バンジョー「今度は何だ・・・!?」
エルメェス「グランティのメンバーである男の家族よ。」
つづく
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