吉田「ん?おお!!叶野じゃないか!!」
吉田も叶野の姿を見て、喜んで彼に近づく。
吉田「叶野。お前、やっぱりBARの隊員だったのか!」
叶野「ああ。魔獣共は凶悪な奴ばっかりだからな・・・。
お前は相変わらず自然を守る組織に所属しているんだな。」
吉田「ああ。俺は自然を誰よりも愛しているからな。
俺たち国際自然防衛機構は、
怪獣や宇宙人、そして怪現象や悪い人間たちから、
自然を守るのが仕事だからな。」
灰間「あのおっさん。叶野隊員の親友なのか・・・。」
日下部「あの堅物な叶野隊員が、あんなに喜ぶなんて。」
叶野「・・・・っ!?い、いかん。今は、
隊長の御前であった。今は隊長の話を聞こう・・・。」
吉田「うむ・・・。」
叶野は近くに大神がいる事に気づき、恥を知りながら、
テーブルに戻る。そして、吉田が大神に近づく。
吉田「改めて紹介します。吉田隊員です。
国際自然防衛機構より派遣されました!」
大神「吉田は自然の中に起きた、
怪奇現象を調査する事を担当しているんじゃ。
その調査のエキスパートとして、
BARの協力に選ばれたのだ。」
吉田「・・・・よろしくお願いします。」
緒川「さっそくですが、吉田さん。青山の森で、
大量殺人が起きた件についてですが・・・。」
吉田「うむ・・・。当時、私はその森を調査していた。」
上川「調査していた!?大丈夫でしたか!?」
灰間「それで・・・どうなったのですか?」
吉田「・・・あの工事を行っている人間共が全て殺害された。
殺害を行ったのは、まるで巨大な獣であった。」
叶野「巨大な獣だと・・・!?もしや、魔獣か!!?」
吉田「いや、そうとは限らない。むしろ、俺にはそう思えない。
あの獣は何故か俺を見逃したからな・・・。
あの獣はもしかすると、
大自然に作られた怒りの化身かも知れない。」
日下部「すると、今度の敵は、自然の化身だと言うのですか!?」
吉田「多分・・・。君たちが戦うなら、そうなるだろう・・・。」
大神「・・・・吉田君。殺人事件を起こしたのが、
巨大な獣である事は間違いないようじゃの?」
吉田「はい。ただ、
完全に姿形を把握したワケではありませんが・・・。」
大神「ふむ。これから、青山の森の調査を行う!!
灰間、叶野、吉田の3人はその調査へ向かわんかぃ!!
例の巨大な獣も発見して、調べておけ!!!」
灰間、叶野、吉田「了解!!!!!」
青山の森に来た灰間、叶野、吉田の3人。
3人は、獣に殺された人たちのところに来ていた。
だが、その被害者たちはこの森に存在せず、
既にどこかへ運ばれた。
叶野「・・・ところで、吉田。どうして、
あの獣を自然の化身だと言うのだ?」
吉田「ああ。自然を破壊している奴らを殺したから、
そう思うようになっただけさ。あの怪物は、
もしかしたら、自然を愛する良い奴かも知れない。」
叶野「しかし、自然のためだからと言って、
人を殺すなどと・・・。人殺しは悪なんだぞ!?」
吉田「お前たちBARだって、地球を守るために、
魔獣たちを殺して来ただろ!?
君たちはあの獣と同じじゃないのか!?」
叶野「確かに我々は魔獣を殺し続けた。地球のために・・・。」
吉田「なら、良いじゃないか。あとな。叶野。」
叶野「・・・・何だ?」
吉田「もし、できれば。
あの獣を殺す真似はやめてくれるか?」
叶野「・・・・それはできない。魔獣は殺すべき敵だが、
人間は殺してはいけない存在なんだ。むしろ、守るべきだ。
もし、あの巨大な獣が再び人間を殺すのであれば、
俺はその獣をも抹殺する!!」
吉田「・・・本気で言ってるのか?叶野。」
叶野「・・・・本気だ。」
叶野と吉田の様子を見た灰間は、こう思った。
灰間(うわぁ・・・。こりゃ、喧嘩になりそうだぜ・・・。)
叶野「・・・ん?どうしたのだ?灰間。
異常な反応の反応は見つかったか!?」
灰間「い、いえ・・・!まだ何も反応してません・・・。」
灰間は棒型異常反応探知機を使っているが、
まだ何の反応もしていない。
その時、叶野のシーバーが鳴り出した。
つづく
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