コリス(姉さんを不安させる程の人か・・・。一体、どんな人何だろう?)
そして、モモが不安する人物がこの部屋に入った来た。
その人物はいかにも軍服を着ている男で、黒い短髪に、
冷静・・・と言うか、冷たい表情の顔をしていた。ヒゲもしている。
男「始めまして。ライク・ザラです。君たちの噂してる通り、
政府に所属してい特捜部隊で、異人対策隊の隊長をやってます。」
その男・ザラ班長はゆっくりとモモに近づき、隊員たちに目を向ける。
モモ「・・・・ザラさんはドイツ人で、彼は、
人間社会で最も危険な人を見つけては逮捕するそうよ。
特に障害者に対しては絶対的にね。たとえ、それが子供だろうと・・・。」
ザラ隊長「そんな事を言っては良くない気がするよ。
私は人を逮捕するだけではなく、異人とも戦っているのだから。」
サキ「異人・・・?」
ザラ隊長「簡単に言えば、人間ではない人間だ。
たとえば、改造人間、ゾンビ、超能力者、障害者など・・・。
だが、最も恐ろしい異人が現れたみたいだな?」
モモ「はい・・・。それは、ゾンビに近い存在で、
どうやら自らの意思で蘇ったそうです。身体が腐りながらも・・・。」
ザラ「ふむ・・・。もしかして、腐生人間ではないのかね?」
コリス「腐生人間(ふせいにんげん)・・・・!?それが、今回の事件の・・・。」
ザラ「うむ。その腐生人間は、5年前にも存在した事があった。
奴等は死んだハズの人間たちで、何かの怨念か傷ついたままの身体で、
生き返ったんだ。そいつらは自分を殺した人たちに復讐するために動いていた。」
モモ「それが・・・腐生人間。まるで、怨念で動く人たちですね・・・。」
ザラ「そうだ。そこで、君たちにやってもらいたい事がある。
・・・・腐生人間たちをオール抹殺したまえ。」
ザラが隊員たちにそう命令した。だが、サキが急にこう叫んだ。
サキ「ちょっと待ってください!!」
ザラ「何だ?」 モモ「サキ・・・っ!」
サキ「いくら異人でも、彼らも被害者なんですよ!?現実の・・・!
確かに、復讐と言う人殺しは許しておけない・・・。でも、
彼らも殺されたんです!これ以上、
彼らに悲惨な目に遭わせろと言うのですか!?」
サキは理解していたのだ。彼らにも暗い過去と忌まわしい出来事で死んだ事が。
そんな彼らにこれ以上、救われない事をしたくないのであった。
ザラ「あんな愚かしい人間のクズなど構う必要はない。
彼らはもう死んでいるのだ。このまま地獄に落ちれば良いものの・・・。
そう言えば、君はコリーム博士の娘だったそうだな?」
サキ「は、はい・・・。」
ザラ「本来なら君はコリーム博士と一緒にいるべきであったハズだ。
それが、彼と離れてこの部隊に所属するとは・・・。
君は親不孝だ。社会では君を弱い者と扱われただろうに。」
サキ「・・・・・・っ!」 サキはそれを聞いて悔しそうになる。
シュドー「おい!!言いすぎだぞ!!あんた!!!」
テブリッシュ「今の言葉を取り消してください!!!」
そんな彼女に対して冷たい発言をするザラに。
怒りをぶつけるシュドーとテブリッシュ。
ザラ「ふん・・・。幼い子供たちがよく言う・・・。」
シュドー「なんだとォ!?」 テブリッシュ「我々は大人だぞ!!」
モモ「よしなさい!!彼には何を言っても無駄よ・・・。」
モモの発言に、シュドーとテブリッシュは怒りを納めて、ザラからさがる。
ザラ「・・・・ありがとう。モモ隊長。危うくいじめられるところでしたよ。」
モモ「別にいじめるつもりではないわ。それに、私からも言っておきます。
あなたは私の部下に対して、失礼が過ぎると思います。」
ザラ「それがどうしたのですか?私は上手に言ったつもりですが・・・。
それから私からも言っておきますが、
もっと部下を上品に育ててくださいません?
今の彼らには、まるで我慢と言う物が足りません。もっと厳しくお願いしますよ?
夢とか希望とか、そう言うのくだらないのを教えない方が得です。」
モモ「・・・・・っ!!」 モモも彼の冷たい発言に怒り心頭であった。
ザラ「では、私はここで失敬します。腐生人間の殲滅。お願いしますよ・・・?」
そして、ザラはこの部屋から出た。二人の男は思いきり文句を飛ばす。
シュドー「んだよ!!あのクソ親父!!聞いてるだけでムカツクぜっ!!」
テブリッシュ「全くだ。人を何だと思っているんだ・・・・!?」
イチゴ「ドイツ人は皆、こうだと言うのか・・・!?」
クール?なイチゴさえも、あのザラの態度を許すワケにはいかなかった。
シュドー「・・・・サキ。あいつの言葉を気にすんなよ。
お前は最高の美少女だ。あの野郎はそんな事を知らねーだけよ。」
サキ「はい。わかっています・・・・。」
コリス(ザラさん・・・。なんて酷い人だったんだ・・・。)
テブリッシュ「・・・隊長。これから、どうします?」
モモ「・・・・腐生人間の殲滅を行うわ。確かに彼らも、
社会の被害者かも知れないけど、これ以上被害を増やすワケにはいかない。
だから、あえて戦いましょ・・・。」
隊員たち「了解・・・・・。」 隊員たちは切なそうに了解した。
コリス&サキ「・・・・・・・。」 特にコリスとサキは、とても悲しかった。
元々人間であった彼らを殺さなければならなかったのだから。
こうして、DGC隊員はそれぞれに分かれて腐生人間の探索に入った。
コリスとサキはS8地区の町で行動していた。時は夜となっている。
コリス「隊長からの話によれば、
腐生人間はこの夜しか活動できないそうです。」
サキ「そうだね・・・。ねえ、コリス君。」
コリス「何ですか?」
サキ「・・・・私が父さんを裏切って、この基地に入った事は知ってる?」
コリス「え・・・?は、はい。多分、あなたの父のやり方が嫌になって、
僕らのDGCに入ったと・・・。けど、今は・・・。」
サキ「うん。今は父さんと仲良くしているつもり。・・・こんな事、
聞いちゃ悪いと思うけど、コリス君にも何か過去とかあるかな?」
コリス「過去・・・・。残念ですが、まだ話せません。」
コリスの過去はマリンナーサでの記憶のみ。コリスはサキに、
その過去を語る事ができなかった。
つづく
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