ミドリ「凄い・・・!バンジョー。もう、50匹も食べてる!
でも、ミスターバイルは既に59匹も食べている・・・!」
マンボ「だが、バンジョー。確実にバイルを追いつけつつある。」
バンジョー(ワニ)「だあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
バンジョーは一気喰いでまたも数匹食べている。だが、
ミスターバイルは一気喰いせずに、1匹1匹を、
数秒で素早く食べている。数はバイルの方が増やしている。
ミスターバイル「ワニ!!ワニ!!ワニ!!ワニ!!けっ!!
一気喰いで追いつくつもりだが、それでも、
俺様に追いつく事は不可能ワニ!!それにお前は、
不味いグラムブリーを食べ過ぎて、吐きそうなハズワニ!!」
バンジョー(ワニ)「がっ!!ぐ・・・ううぅぅ・・・・!!」
グラムブリーを1匹食べたバンジョーは、
物凄く吐きそうな感じで苦しそうであった。それにより、
動きが乱れそうになり、走るスピードが遅くなりそうになる。
カズーイ(リュック)「バンジョー!耐えるのよっ!!」
バンジョー(ワニ)「う、うん・・・・!!」
アシナガ「なぁなぁ!!バイルの野郎もグラムブリーを、
いっぱい喰ってんだけどよォ!全然不味いって感じ見せねーぞ!!
もしかして、あのワニ!!何かイカサマしてるのか!?
グラムブリーを食べても不味くなくなる薬とかで!!」
ミドリ「いや。ミスターバイルはイカサマなどしていない。バイルも、
最初はグラムブリーを食べて、不味さで吐いた事があるんだ。でも、
彼は諦めずにグラムブリーを食べ続けて、時間が立つにつれ、
多く食べても不味さを感じずに平気でいられるようになったんだ。」
テル「つまり、奴も修羅場を超えて強くなったってワケか。」
ミドリ「そうなんだ。バイルはその修羅場を多く乗り越えて、
僕らワニ族において最強の戦士になったんだ・・・!」
ミル「でも、あのバンジョーって子。バイルに勝てると思うわ。
何故なら、あの子も多くの修羅場を超えたみたいだから。」
カズーイ(リュック)「バンジョー!!頑張れ!!!」
バンジョー(ワニ)「がああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
バンジョーはさらに、
多くのヤムブリーとグラムブリーを一気喰いで食べる。
マンボ「バイル、78匹。バンジョー、75匹。追いつける・・・!」
ミスターバイル「ふっ。どうやら、諦めが悪いみたいワニね。」
バンジョー(ワニ)「・・・・・・・・っ!」
ミスターバイル「流石に喋るヒマもないワニか。だが、
容赦できんワニよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
バイルも多くを食べ続ける。勝負は一体どうなる。
グランティ第7特命隊の基地の部屋では、
女幹部のエスメラルダと黄色いフリビッツのイエローボスが、
怪人ラミジャの報告を聞いていた。
エスメラルダ「そんなっ!?ウィゾルとビーラゴスが・・・・!!?」
エスメラルダが部下を二人も失った事で悲しそうになる。
ラミジャ「申し訳ございません・・・。ウィゾルはワニ族のエースに、
ビーラゴスはカメ族のエースに倒されました・・・っ!」
エスメラルダ「そう・・・。やはり、侮ってはいけないわね。
ご報告。感謝するわ・・・。引き続き、頑張ってね。」
エスメラルダは微笑んで、ラミジャの顔に触れる。
ラミジャ「はは・・・っ。エスメラルダ様のためならば。」
そして、ラミジャは部屋から出た。
イエローボス「ゲコゲコ!カメ族とワニ族。やはり、
それぞれのエースは強すぎる。
お前の部隊のエースでも倒されるとは。」
エスメラルダ「けど、安心して。ズーギルが必死に、
他の種族の本拠地を偵察して、攻略ポイントを探し続けている。
この沼の全てのジグソーは必ず手に入るわ・・・っ!」
イエローボス「そうだな。では、そろそろ。我が直属の戦士である、
イエローフリビッツ部隊を本格的に動かすとしよう。」
バンジョーとバイルは、
多くのヤムブリーとグラムブリーを喰っていた。
マンボ「バイル、99匹。そして・・・・。」
バンジョー(ワニ)「どああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
バンジョーはまたも一気喰いで、
ヤムブリーとグラムブリーを食べていた。
マンボ「バンジョーも99匹、食べた・・・!」
ミスターバイル「く・・・くくく!!ぅはははははははは!!!」
バイルは突然、笑い出した。それを見て動揺するミドリたち。
テル「何を笑っているんだ。」 ミル「何か起きたのかしら?」
ミドリ「楽しんでいるんだ・・・・。ミスターバイルは、
互角に渡り合えるライバルができたんだ。きっと。」
そう。バイルは嬉しいのだ。禁じられた遊戯で、
自分と互角に、熱いバトルができる相手ができた事を。
ミスターバイル「お前はやる奴ワニ。こんなに俺様を、
楽しませてくれるとは。俺とお前。それぞれ、
ヤムブリーは50匹。グラムブリーは残り49匹となったワニ。
どちらが最後のグラムブリーを食べられるか・・・・。むっ!?」
その時、ミスターバイルがバンジョーが倒れているところを見る。
バンジョー(ワニ)「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・。」
カズーイ(リュック)「バンジョー・・・!(多くのグラムブリーの味に、
耐えすぎて気力が大幅無くなってしまったのね・・・・。)」
ミスターバイル「・・・・お前はよくやったワニ。だが、これは、
禁じられた遊戯。俺様は勝つ。
ルールのために俺はお前を殺すワニ!!」
そして、バイルはグラムブリーを食べようと走る。その時。
ミドリ「え・・・・?」 アシナガ「何と・・・!?」
ミスターバイル「き、貴様・・・・!?どうして!?」
バンジョーはミスターバイルの前に立っていた。後ろにいる、
グラムブリーを守るために。そのグラムブリーは、
生きているように震えていた。まるで死を恐れるかのように。
バンジョー(ワニ)「このグラムブリーは生きているんだ・・・!
見てよ。このグラムブリーが怯えているところを。」
ミスタービル「ワニィ・・・・!?ワニッ!」
バイルは怯えるグラムブリーを見て、驚く。
グラムブリー「ひ・・・・っ!ひっ。ううぅ・・・・。」
バンジョー(ワニ)「生きているんだ。
生きたいんだ。このグラムブリーは、
生きたいと感じさせようとしているんだ・・・・!でしょ?」
バンジョーはグラムブリーにそう聞く。グラムブリーは頷く。
グラムブリー「僕・・・。怖い。死ぬのが・・・怖い。
食べないで・・・・!お願いだから、食べないで・・・っ!」
グラムブリーは涙を流していた。これに動揺するバイル。
テル「中には、本当に生きたいと望む者もいるんだな。」
ミル「優しいのね。バンジョーって・・・・。」
バンジョー(ワニ)「この勝負。僕の負けで良い。」
カズーイ(リュック)「えっ!?ちょ、ま、負けで良いって・・・!」
バンジョー(ワニ)「だから、このグラムブリーを食べないでくれ・・・。」
バンジョーは切なそうな表情でバイルにそう言う。
ミスターバイル「・・・・・わかったワニ。この勝負。お前の勝ちワニ!」
バンジョー(ワニ)とカズーイ(リュック)「え・・・・っ!?」
ミドリたち「嘘っ!!!?」
ミスターバイル「驚いたワニ。
お前の圧倒的な優しさには。今、
そのグラムブリーを食べてはいけないと感じたワニ。俺様は、
勝つ事だけを考えて殺生を続けたワニ。悲しき殺生を・・・・。
この禁じられた遊戯で、グラムブリーとヤムブリーを殺し続けた。
これはゲームだから。だが、お前はそのグラムブリーを、
ゲームのルールを無視してまで守ったワニ。
なのに、俺様は・・・。」
バンジョー「ミスターバイル・・・・。」
つづく
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