灰間「何!?もしかして、お前・・・!知ってるのか!?
姫君の涙の伝説の事を・・・・!」
鈴木「ああ。知ってるさ。噂だけな。だが、ダークメイトペンダントの事は、
あの博物館から、情報を得たぜ。・・・ダークメイトペンダントは、
お前の所持していたウルティメイトペンダントとは、
違う意味で造られたのだ。」
鈴木はそう言うと、
右手にウルティメイトペンダントを持っているのを灰間に見せる。
灰間「っ!?お、俺のペンダント!!盗みやがったな!?」
鈴木「ウルティメイトペンダントは、太古の時代で、
ある御姫様の涙で光の巨人に変身する能力を得ただろう。
宝石が涙で魔法のアイテムになろうとは、とても凄いよ。
このダークメイトペンダントも、涙によって造られたのだ。それは、
ティアーズが誕生した後の太古の時代。その時代に、
魔獣たちが地球から去ったが、今度は人間同士の戦争が起こった。
そして、醜い社会ができるようになった。家を失った子、
家族に捨てられた子、迫害される子、大切なものを奪われた子、
醜い人生を送った子。その多くの負を受けた者たちが集まり、
一斉に嘆き悲しんだ。そして、その多くの者たちの涙が、
全てある宝石に集まり、その宝石に不思議な力が宿った。」
灰間「その宝石は・・・・・!?」
鈴木「ウルティメイトペンダントの失敗作さ。詳しく言えば、
本来造られるハズだったペンダントが、
何かの事故で使い物にならなくなった物だな。
その物を、負の受けし者たちが奪い、世間に復讐せんと、
その負の怨念を注ぎ込み、ダークメイトペンダントが誕生しただろう。
まあ、全て俺の推測だがな。ようするに、
マイナスエネルギーが成したってワケだ。」
福崎「そして、そのペンダントで、闇の巨人に変身できるんだよ。
負の涙が、悪のエネルギーが、
ペンダントに選ばれた者を巨人にするんだよ!!」
福崎の胸にかけているダークメイトペンダントが黒い光を放つ。
鈴木「見せてやれ!!福崎!!負の涙の実体化を・・・!!」
福崎は黒く光るダークメイトペンダントを掲げる。
灰間「ま、まさか・・・・!!止めろ!!!」
福崎「うるせェ・・・・!!よく見ろや。そして、怯えれ!!」
大里「灰間翔。お前だけが特別だと思うな。・・・行け。福崎。」
福崎「ダークティアーズ!!!!!!!!」
そして、ペンダントから発する闇が福崎を包む。
その闇が巨大化すると、その闇が消える。
そこから、ウルトラマンティアーズが、
現れた。だが、このウルトラマンティアーズの容姿が少しだけ違った。
目が赤くなり、ラインの色が紫となっていた。顔の表情も醜くなり、
身体がティアーズよりさらに屈強していた。トサカがモヒカンに似ていた。
カラータイマーが変わってないらしい。この醜い巨人こそが、
負の涙が生んだ悪の巨人。ウルトラマンダークティアーズだ。
ウルトラマンダークティアーズ「グルルルルルルル・・・・!!」
灰間「福崎が・・・・ウルトラマンになっちまった・・・!!!」
鈴木「おお・・・!これが、負の涙の塊・・・!!俺らMADAの、
ウルトラマンが今ここに誕生した!!俺の予想は正しかった!!
この巨人さえいれば、俺たちが社会を支配する事ができる!!」
灰間「ふざけた事を言うな・・・っ!!ぐあ!!?」
その時、灰間を縛っている鎖に電流が流れ、その電流が灰間を苦しめる。
大里「お前を縛っている鎖に少し細工してね。死なない程度の電流を、
仕込んでおいた。あと1週間でお前を洗脳するための装置が完成する。」
灰間「ぐっ・・・!!洗脳・・・だァ・・・・!!?」
大里「そう。
私たちはティアーズであるお前の力も使いたくなってね。
だが、お前はきっと反対する。だから、
お前を洗脳して、我らの戦闘マシーンにするつもりだ。」
灰間「そ、それはやりすぎじゃ・・・!うあああぁぁぁぁ!!!」
灰間を縛った鎖にさらなる電流が流れ、灰間は強い感電を受ける。
大里「静かにすれば、電流を止める。」
大里は壁にあるスイッチを押す。
すると、鎖に流れた電流が消え、灰間は苦しまなくなる。
灰間「・・・・・・っ!!」
鈴木「そろそろ茶番はよそう。行け!!ウルトラマンダークティアーズ!!!
まずは、その偉大なる姿を人間共に見せつけてやるのだ!!!」
そして、天井にある機械のゲートが開き、空が見えるようになった。
ウルトラマンダークティアーズ「・・・・ユ”ッ!!」
ダークティアーズは空を飛び、地上へ出てしまった。
鈴木「さて。洗脳装置が完成するまで、お前はここで待機してもらう。
その前に、鎖を破らんように、体力を消耗させないとなァ。」
その時、例の3人組が現れた。少年、青年、少女のトリオだ。
中年「女じゃねーのが残念だが、まっ。ストレス発散になるから良いわ。」
少年「くくくく・・・!!覚悟せェ。
いっぱい痛めつけてやるからよ。残虐にね。」
少女「私たちの奴隷にならない限り、てめーはボコボコだ。」
灰間「こいつらもMADAのメンバーか・・・!!」
大里「ああ。こいつらも私と同じ世間を憎む者たちだ。かかれ。」
トリオ「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
少年は木の棒、中年は釘付きバット、
少女は鉄の棒で灰間に襲いかかる。
街の上空では、バルワンダーDXが飛んでいた。乗っているのは、
日下部、上川、叶野の3人であった。
行方不明となった灰間を探すためだ。
日下部「灰間がまたいなくなるなんて・・・!っ!?」
その時、バルワンダーDXの前に空に浮かんでいる者があった。それは、
ウルトラマンダークティアーズだった。
上川「ウルトラマンティアーズだ!!」
叶野「どうした!?魔獣でも現れたのか!?」
日下部たちはダークティアーズの事を、
ティアーズである事を勘違いする。
日下部「ティアーズ!!教えて!!灰間はどこにいるの!?」
ウルトラマンダークティアーズ「ギャアアァァッ!!」
その時、
ダークティアーズが右手から黒いアームシュートを発射する。
日下部たち「うわっ!!?」 バルワンダーDXは間一髪に避ける。
日下部「・・・っ!?よく見れば、ティアーズじゃないわ!!」
上川「本当だ!!ティアーズに似ているけど・・・。偽物だ!!!」
そして、ダークティアーズは空を飛び、どこかへ移動する。
叶野「追え!!何かを企んでいるぞ!!」
BAR基地の司令室で、大神と緒川が日下部の連絡を受けて驚く。
大神「ティアーズの偽物じゃと!!?」
つづく
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