今日も夜がやって来た。だが、今回の夜は特別である。
何故なら、今日は大晦日。今年最後の日である。
午後11時59分。とある山で、一人の少年がいた。
その青く短い髪をした少年が持っているのは、
何と凧であった。その凧は子供が落書きしたように、
描かれた顔のようで、表情が笑顔であった。
少年「そろそろ良いかな・・・。えぃ!!」
少年は凧を上げた。凧が夜空へあがっていく。その時。
除夜の鐘が大きく鳴り始めた。それと同時に。
月が一瞬だけ大きな輝きを発した。だが、それは1回だけである。
そして、少年は笑顔でこう叫ぶ。何度も続く除夜の鐘と共に。
少年「あけましてえええぇぇぇぇ!!!
おめでとおおおおおぉぉぉぉぉぉぉう!!!!!」
その時、夜空にあがる凧に異変が起きる。
目と口の部分が一瞬だけ赤く輝く。少年は気づいていないが。
ウルトラマンティアーズ 第27話・凧揚げ魔獣VS新兵器
凧魔獣・ダゴロン登場
灰間邸の和室では、灰間と美由紀はもちろん、
野口、森下、徳丸がいた。全員、和服を着ている。
灰間たち「あけまして、おめでとうございます。」
全員はそう言いながら、礼儀正しい態度を見せる。
灰間「・・・・って、何で俺の家でやるんだよ?」
美由紀「良いじゃない。私が誘ったんだから。」
森下「そうよねェ。翔ちゃんのお母さんってすっごく優しいのね。
それより、今年もよろしくね。翔ちゃん。」
徳丸「こっちも、今年もよろしく!」
灰間「・・・・ああ。今年もよろしく。」
野口「今年もよろしくね。灰間君。
また一緒にいられると良いわね。」
灰間「ああ。できれば、一緒にな。」
美由紀「さっ。せっかく来たんですし。皆で御節を食べましょ。」
徳丸「おう!!御節!!食べたい食べたーい!!!」
徳丸は御節を食べられると聞いて、喜ぶ。
灰間「できれば、餅の方を食いたかったがな。」
森下「あっ。私もそう思う・・・。」
野口「まあ。せっかくだし、皆で仲良く食べよ。」
灰間「そうだな・・・・。じゃ、食べるか。」
そして、数分過ぎ、皆は御節を食べていた。その間に、
もぐもぐと食べながら、徳丸がこう言う。
徳丸「ああぁぁ。ほうほう。いんらでれェ・・・。」
灰間「食いながら喋るな。」
そう言われた徳丸は食べている物を全て呑み込んで、こう言う。
徳丸「・・・そうそう。皆でね、凧揚げをしない?」
野口「凧揚げ・・・。そうね。お正月だし、したいわね。」
森下「やりたい!やりたい!やりたーい!!」
灰間「凧揚げか・・・。でも、やる気が出ねーからなァ。」
美由紀「まあ。そう言わないで。はい。翔。」
美由紀はどこからともなく、凧を持ち出して灰間に見せた。
灰間「それ。去年まで使った凧か。まだ捨ててなかったのか・・・。」
美由紀「ええ。野口さんたちがまだ、
お前と一緒に遊びたがっているからね。さっ。皆と遊んでおいで?
BAR隊員として戦う事を考えないでさ。」
灰間「・・・・しょうがない。ちょっと遊んでやるか。」
灰間たちはとある河原に来た。そこでは、
複数の子供たちがそれぞれ正月らしい遊びをしていた。
徳丸「さァ!!皆で凧を揚げるよ!!それええぇぇぇ!!!」
森下「よーし!!私もおおおぉぉぉぉ!!!」
徳丸と森下ははしゃいで走り、凧を揚げた。
野口「私たちも行きましょ!」 灰間「うん!」
灰間や野口も走って、凧を揚げた。4人の凧が空に上がった。
つづく
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