灰間「いない・・・?まだ買い物をしているのか?
ま、良いか。どうせ、必ず帰るだろうよ。」
灰間はそう言って、2階へと向かった。
そして、自分の部屋に来た灰間は。その時。ペンダントが光る。
灰間「・・・・何っ!?魔獣がすぐそこに!?」
謎の声『ふはははははははは・・・・!!』
そして、どこからか謎の笑い声が響いてくる。
灰間「だ、誰だ!?」
謎の声『俺の名前はグランテラ。もちろん、魔獣だよ。』
灰間の前に、薄い青の空間らしい風景が見える穴が現れる。
その空間からサソリをモチーフにしたような魔獣らしき影があった。
この魔獣がグランテラであるそうだ。
灰間「ここまで来て、何をしに来やがった!?」
グランテラ『クククク・・・!ティアーズの後継者・・・。そして、
ミラクルマンであるお前にちょっとやってもらいたい事があってな。』
灰間「てめーら魔族なんかと協力なんかしたくねーよ。」
グランテラの言葉に灰間は苛立ちを増す。
グランテラ『そう言うと思ったよ。しかし、お前は、
嫌でも俺たちに協力する事になっちまう。』
灰間「どう言うこった!?」
グランテラ『こいつを見るんだ。』
薄い青の空間で、一台の黒い車が浮かんでいた。
その車の中には、複数の笑っている男と、
一人倒れている美由紀の姿があった。
灰間「か、母さん!!?」
グランテラ『やはり、このおばさんがお前の母親と言うワケか。
わざわざ同士たちに捕えてもらって正解だったよ・・・。はははっ!』
灰間「貴様・・・・・!!」
灰間はグランテラが自分の母親に手を出した事を知り、怒る。
そして、ペンダントを掲げようとする。
グランテラ『まあ、待て。眠らせただけで何もしちゃいない。
少し人質として、役に立ってもらう。君が俺たちに協力するなら、
無事に返す事を約束しよう。文句はなかろう?』
そして、車に乗っていた男たちがグランテラと同じ姿となり、
美由紀を運びながら、車から出た。
グランテラ『人質は俺たちの秘密基地へと収納させる。』
灰間「・・・・どうすりゃ良い?」
灰間は少しだけ落ち着いて、グランテラに聞く。
グランテラ『うむ。では、まずはこれを受け取りたまえ。』
空間の穴から、
時限爆弾らしき物と発信機らしき物が出た。それも複数。
グランテラ『この爆弾で、BARの基地を設置しろ。そして、
爆弾が爆発する間に、BARが持っている、
対魔族用の科学やエネルギーなどのデータを全て奪え。』
灰間「そんな事をすれば、
地球人はお前らと戦えなくなっちまう・・・!!」
グランテラ『その通り。それを否定するなら、母親の命はない・・・!
BAR基地だけではない、全ての防衛軍の基地をも、
爆発させるのだ。防衛軍さえ全ていなくなりゃ、
我ら魔族は簡単に地球を手に入れる事ができる。さっそく、
取りかかれ!俺は他の連中に地球総攻撃の準備をさせておこう。
サボれば、母親がどうなるかわからんぞ。
あははははは・・・・!!』
そして、グランテラは薄い青の空間と共に消えていった。
部屋ではただ一人立っている灰間の前に、
時限爆弾と発信機が置いてあった。
灰間「くそが・・・・!人質でこの俺に要求しやがって・・・・!!
だが、魔獣の言う通りにしねェと、母さんが死んでしまう。
万が一、父さんが帰って来て、母さんがいなくなっちまったら、
どうなるかわかんねェ。母親が死ぬなんて、それだけは避けてェ。
何とかしなければ・・・・。何とか・・・・・!」
灰間は悔しそうな表情で呟いていた。灰間はこの事に、
悩み続けていた。その悩みと共に次の日を迎えた。
そして、灰間は大鳥学園へ通い、クラスで一人だけ悩んでいた。
灰間(時限爆弾の方は、ポケットの中にあり、
発信機は俺の服の中に付けている。他人からはバレる事はない。
だが、本当に良いのだろうか?BAR基地を滅ぼしても・・・!)
その時、野口が灰間に話しかける。
野口「どうしたの?灰間君。」 灰間「・・・っ!?の、野口。」
灰間は野口がいきなり話しかけた事に驚く。
つづく
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