榊「お。そうか・・・・・。じゃ、行くか。」
そして、榊とかぐやは一家のキッチンへと進んだ。
一階のキッチンのテーブルの前に座った榊家の皆さん。
かぐやは榊の隣に座っていた。今日はパンとウィンナー、おにぎりもある。
榊「おお・・・・・っ!今日はおにぎりか。でも、美味そうだなァ・・・・・。」
母「ええ・・・。かぐやさんが私の料理に手伝ってくれたの。私は遠慮したのに・・・・・。
このおにぎりはかぐやさんが作ってくれたの。」
榊「へぇ・・・・。かぐやって料理も得意だったのか。」
かぐや「はい。和風の料理ならなんでも作れますわ^^」
榊「そうか。では、いただきます・・・・・。」
榊は合掌して、さっそくかぐやが作ったおにぎりの一個を食べてみる。
榊「う・・・・美味い!!」 榊はかぐやの作ったおにぎりを食べて、物凄い美味しさを感じる。
かぐや「美味しいですか?」
榊「うん!!いいよ!最高だよ!ママの作ったおにぎりより二倍美味いさ!!」
かぐや「気に入ってくださって、ありがとうございました。」
榊の母「・・・・・・っ!悟郎。ママの作った料理もちゃんと食べるのよ。」
榊「わかってますよwわかってます・・・・。」
かぐや「そうですよ。母の作った料理もちゃんと食べるべしだと思います。」
榊「うん。わかってるさ。では、ママの料理もいただきます。」
そして、榊は母が作ったパンを食べる。
榊「うん!美味い!!母さんのパンも立派なもんだわさw」
かぐや「ええ。母は愛を込めて料理を作っているんです。」
榊の母「まあ。かぐやさんったら・・・・・w」 榊の父「今日はなんだか賑やかであるな。」
一同「あははははははははははははははは!!!!」
家族は笑い出していた。ただし、かぐやだけは静かに微笑んでいた。
しかも、かぐやは何故か何も食べていないのだ。
榊の父「ほら、かぐやさんもお食事はいかがかね?腹減っちゃ元気がでんからな。」
かぐや「いえ。私は食事などとらなくても、平気ですから・・・・・。」
榊「そうか・・・・・・。でも、かぐやの料理はマジで気に入ったよ。これからもよろしくな!」
かぐや「・・・・・はい^^」
朝食が終わり、榊は二階でパソコンをしていた。かぐやがそれを見ている。
かぐや「これが・・・・ご主人様のよくやっているネットですね。」
榊「ああ・・・・。ちなみにこれはラテールと言うネットのオンラインゲームさ。
敵キャラが可愛いのが多くて、セルキーって奴が俺のよ・・お気に入りさw」
そう。今、榊はラテールのゲームをやっていたのだ。榊のプレイヤーキャラは、
【ゴロー】と言うレンジャーの弓使いで、豆の木のステージで戦っているらしい。
かぐや「・・・・・面白そうですね。」 かぐやはラテールの画面を見て、面白そうに微笑む。
榊「当たり前さ。・・・・そうだ!お前もゲームするか?」
かぐや「え・・・・・?」 かぐやはそう聞かれてきょとんとする。
榊「このゲーム。女子に人気なんだ。ま、俺は男だがwどうだ?やってみるか?」
かぐや「は、はあ・・・・・。(この男・・・・何を・・・・!?私は人間のゲームなどには・・・・・。)」
榊はゲームを終了し、ゲームのログインの画面に戻した。榊はパソコンのある机から離れる。
榊「俺がアドバイスするよ。結構、かぐやも楽しめると思うぞ?それに、かぐやは、
竹に入れられて酷い目にあっただろ?その分、楽しい思い出も作らない事はないだろ?」
かぐや「・・・・・は、はい。やってみます。(この際だ・・・・。やる気はないのだが・・・・・。)」
こうして、かぐやは榊のアドバイスを受けながら、ラテールをやる事になった。
作られたばかりのかぐやのキャラは、【かぐや姫】と言う名でエンジニアである。
かぐやは渋々な表情でゲームをやっていると、榊のアドバイスを受けて、
どんどん勧めているうちにかぐやの表情が次第に楽しげな笑顔に溢れていく。
かぐやは榊と一緒に、ネットゲームを楽しんでいるのであった・・・・。
夜となった。榊は二階でパソコンをしていた。どうやらアニソンを聞いているようだ。
コーラも飲んでいるらしく、しかもクーラーもついている。やはり夏は暑いようだ。
その時、ドアからコンコンと叩いたような音が。誰かが来たようだ。それはかぐやであった。
かぐやの声「あの・・・・。入ってもいいでしょうか?」
榊「・・・・・ん?ああ。お前か。入ってもいいぜ。」
そして、ドアが開かれ、かぐやが入ってきた。その時のかぐやは背中に何か隠し持っているようだ。
榊「・・・・・何の用だ?」 そう聞いたかぐやは背中から何かを持ち出す。これは、花火セットだ。
かぐや「・・・・一緒に、花火をやりませんか?」 榊「・・・・・花火?」
榊はかぐやの持つ花火を見てみる。それを見た榊は微笑んでこう言った。
榊「その花火か・・・・・。なんか懐かしいよな。よし!やるか!!」 そう言って榊は机から出て立った。
そして、榊とかぐやは家の庭で花火をしていた。二人の持つ花火から放つ火花は、
とても美しかった。二人は微笑み合っていた。榊は静かな声でこう呟いた。
榊「・・・・・こんな楽しいの久しぶりだよ。こーいうのは子供だけの遊びだと、
両親に言われているから、中学以降はよくやらなくなっちまってよ・・・・。
でも、今はその両親は帰りが遅いし、かぐやとこんな楽しい事をするのは初めてだよ。」
かぐや「そうですか・・・・・。じゃあ、両親方が帰ってくるまでゆっくり楽しみましょう。」
榊「ああ・・・・・・。」
かぐや「綺麗ですね・・・・・・・。」
榊「ああ・・・・・。とても綺麗さ・・・・・。君の美貌と同じくらいだよ・・・・・。」
かぐや「・・・・・・・っ。ありがとうございました。(この男・・・・!私を花火と一緒だと・・・・!?)」
かぐやはそう聞いて微笑んだ。
同じ頃、高町邸の庭でも光次郎とあかりも花火をしていた。
あかり「綺麗ですね。この花火・・・・・・。」
光次郎「うん・・・・・。小学生以来だよ。それ以来は全くやってなかった・・・・・。」
あかり「・・・・・では、全部なくなるまで思いっきり楽しみましょう。楽しめなかった分までも・・・・・。」
光次郎「・・・・・・うん!(ありがとう・・・・・。あかりさん。やはり、君がいてよかったよ・・・・。)」
次の日。今日も榊とかぐやは二人っきりであった。この時は、一緒に散歩をしていた。
そして、また次の日。その時は榊が弓矢の練習をしているところをかぐやは見届けていた。
そして、ある日は一緒にお風呂に入り、ある日は家族でプールにも行っていた。
その時のかぐやの水着姿はまるでまるでキラキラ星のような絵柄をしている水着であった。
またある日は、ゲームセンターに行き、ある日はカラオケなどにも行った。
そして、ある日の今日・・・・・。榊は家の庭で、弓矢の練習をしていた。
榊は弓を引いて、矢を放つ。矢は木に張り付いている的の真ん中に近いところに命中した。
そこに、かぐやが和室からここに出てきて、榊が練習しているところを見る。
かぐや「あら?今日も弓矢の練習ですか?」
榊「ん?ああ。そうさ。俺、小さい頃からよく虐められていたんだ・・・・・・。
それで、弓道部に入って強くなろうとしていたんだ。でも、強くなるだけだなんて、
間違っていると最近思っていたんだ。俺のいた部活には強さだけ求める奴らが多くいる。
俺はそんな奴らにはなりたくない・・・・。俺は、本当は最も平凡な奴になりたかったんだ。一応な。」
かぐや「・・・・・そうですか。」
榊「ま。こんな練習をしたって、実際将来に役立つような事はねェけど・・・・。」
かぐや「・・・・・立つと思いますよ。きっと・・・・・。」
榊「・・・・・そうか。ありがとうな。(光次郎・・・・。お前はどうだぃ?この弓道・・・。
この弓道に将来はあるのかどうかは知らないけど、きっと役に立てる事を祈っているよ・・・・。)」
かぐや「・・・・・・では、もし疲れたときのために、ジュースとか買ってきますね。」
榊「おう。俺、バブルジュースな。」
かぐや「はい・・・・・^^」 こうして、かぐやはジュースを買いに、この家から出た。
一方、光次郎は町で散歩をしていた。
光次郎「・・・・・・今日はゲーセンで大怪獣バトルをやろうかしら?・・・・・む?」
その時、光次郎は何か会話が聞こえたので、ピタリと止まり、その声をよく聞いてみる。
謎の声「・・・・・作戦はうまくいっているようであるな?」
光次郎は空き地の方から話が聞こえ、その空き地に近づくように歩く。
そして、その空き地の近くから壁に隠れて、その空き地にいる者たちの姿をこっそり見てみる。
その姿は、二人のブラック・アタッカーの姿であった。
光次郎「・・・・・・っ!!?(ブラックアタッカー・・・・!デスナイトめ!また何か企んでいるのか!)」
そして、ブラックアタッカーの他に別の人物がいたそうだ。その人物は・・・・・。
光次郎「・・・・・・っ!!!??(か・・・・かぐやさん・・・・・!!?かぐやさんが、何故・・・・・!??)」
光次郎が驚くのも無理はない。その別の人物とは、なんと、榊のメイドたるかぐやであった。
何故か、かぐやがブラックアタッカーと余裕な気分で、会話しているのだ。
かぐや「はい・・・・・。既に、マリオネットライター・・・・・別名・あかりと接触に成功しました。」
ブラック・アタッカーA「うむ・・・・・。いよいよ今夜は満月の月となろう。」
ブラック・アタッカーB「その時こそお前の剣の力は発揮され、ライターなど一振りで、
倒れるだろう。お前の月の光の力で、マリオネットライターを倒すのだ!
ジャンボロイド一の剣士、カラミティ・ムーン!!!」
かぐや「は・・・・・っ。必ず、ライターの首を取ってご覧に入れましょう・・・・・・!!」
光次郎「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!」 光次郎はあまりの衝撃の事実に驚愕した。
あの榊のメイドとなった女性がジャンボロイドだったとは・・・・・。
そして、かぐやの本当の名前がカラミティ・ムーンだったとは。
しかも、本当は月から来た王女ではなく、デスナイトに造られたジャンボリロイドだったとは。
そう。このかぐや・・・・いや、カラミティ・ムーンこそが、偽りのかぐや姫であったのだ。
光次郎「・・・・・・・・っ。くっ!!!」 光次郎は何も言えず、逃げ出してしまった。
ブラック・アタッカー「それと。やはり、竹型カプセルに入って待ち伏せをするのが正解だったな。」
カラミティ・ムーン「はっ。そのおかげでライターに近づけたのですから・・・・・・。」
そう。あの榊が取った光の竹も、ただの高性能特殊カプセルに過ぎなかったのだ・・・・・。
そして、夕方。光次郎が大慌てで家に帰ってきて、あかりのいる和室に来た。
光次郎「大変だ!!あかりさん!!!!」
つづく
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