桜と光次郎は二人で青いベンチに座っていながら、話していた。
桜「・・・・・私たちが中学卒業して一週間、なんかこうしてずっと一緒にいられるようになったよね・・・。」
光次郎「確かに、僕たち・・・・・一緒だね。」
桜「うん・・・・・。光次郎君はどう思う?」
光次郎「え・・・・・?」
桜「・・・・このままずっと・・・・私と一緒である事を・・・・・。」 桜はそう言うと、光次郎の手に触れる。
光次郎「・・・・・そうだよ・・・・僕は君の側に永遠にいたい。当たり前じゃないか。」
桜「私も・・・・・光次郎君と一緒にいたい。だって・・・・・私・・・・・。」
光次郎「?」 桜は切なそうに言っていた。そして、二匹の鳥が木の枝から飛び出すと、桜はこう言った。
桜「光次郎君に・・・・・・恋しているから・・・・・。」
光次郎「え・・・・・。」 桜が恥ずかしくも優しい笑顔と切ない声でそう言うと、
光次郎はその言葉を聞いて驚く。その時、鳥たちが空を舞い踊っていた。
光次郎「・・・・・・・僕に・・・・恋を・・・・・・。」
桜「うん・・・・・。」
光次郎「でも・・・・・僕・・・・・・弱いし・・・・・。」
桜「弱くてもいい。ただ、私は・・・・・光次郎君の事を、優しい人だと少し思ったから。」
光次郎「・・・・僕は優しくない・・・・・。」
桜「ううん。優しいよ。あなたは、今までジャンボロイドとの戦いから、
私を何度も救ってくれたんだもん。今の光次郎君は・・・強くて・・・・優しいわ・・・・・。
だからね、私は・・・・あなたを信じている。もし、私がピンチになった時に助けてくれるって・・・・。」
光次郎「・・・・・でも、もし、それができなかったら・・・・。」
桜「できなくてもいい。私とあなたは結ばれていれば、必ず奇跡は起きる・・・・・・。
そして、もし、あなたがまた独りになっても忘れないで。あなたの記憶に、心の中に、
私や・・・・・あなたが今まで出会ってきた優しい人たちがいて、応援しているという事を。」
光次郎「・・・・・・・うん・・・・・・。」 光次郎は悲しげに頷いた。
その時、野沢と清水が二人のところに来た。
清水「月野隊員・・・・・・。」
桜「・・・・・あ、清水さん、野沢さん。」
野沢「ん?あ、君は、あの時の・・・・・光次郎君だよね!?」
野沢は光次郎を見ると、彼に指を指す。久々の再会にはしゃいでいるそうだ。
光次郎「え?ああ!あなたたちは、SSPのお姉さんたち!!」
清水「光次郎。君もいたのか・・・・・。」
光次郎「はい・・・・・。桜ちゃんに呼ばれて・・・・・。」
清水「全く、月野隊員。一般人をここに呼んどいて・・・・・。」
桜「す・・・・すみません・・・・^^;」
野沢「まあまあ。たまにはこーいうのもいいじゃんwで、光次郎君、桜ちゃんとどんな話してた?」
光次郎「え?え、えーっと・・・・;」
桜「恥ずかしくて言えません・・・・・・/////」
野沢「恥ずかしいって事はまさか、恋話?」 野沢がそう言うと、光次郎と桜は一気に赤くなった。
光次郎「た、たぶん・・・・・・・・///////」 桜「そうかも知れません・・・・・・///////」
二人がそう言うと、野沢は嬉しそうに二人を抱きついた。
野沢「あははぁ!やっぱり、光次郎君と桜ちゃん、可愛いわwww」
野沢が嬉しそうに抱きしめると、二人は苦しそうに見えた。しかし、光次郎は・・・・。
光次郎「うわ。大きい////」 光次郎は野沢の胸を見て、赤くなった。
光次郎から見ると、野沢の胸はとても大きく、少しだけ揺れていた。
桜「あ・・・・あの・・・・・;苦しいです・・・・・;」
野沢「あ、ごめん。」 桜に言われた野沢は二人から離れた。
桜「ふぅ・・・・・・。って、光次郎君、大丈夫・・・・;」 桜は光次郎を見て、驚く。
光次郎はさっきの野沢の胸を見て、その魅力に酔ったせいか赤くなっていた。
桜「もう・・・・野沢さんが大きな胸で抱きしめるから、光次郎君のびちゃったじゃないですか・・・。」
野沢「えぇ~いやん。ごめんね、光次郎君・・・・・。」
清水「・・・・・光次郎君・・・・・・。ちょっといいかな・・・・・?」
光次郎「え?あ、はい・・・・・。」 清水に言われると、光次郎は正気になって、彼女の話を聞く。
清水「あなたは・・・・今まで何度もデスナイトと戦ってきたわね?
私たちとともに・・・・・・。別行動だけれども・・・・。」
光次郎「・・・・はい。確かに、僕はあなたたちと同じデスナイトと対立しています。
でも、僕はあまり戦うのは嫌いだし、本当は人殺しも・・・・・。」
清水「でも、あなたがそのままでは、私たちと一緒に戦い、
戦いを早く終わらせることが不可能だわ。隊長から聞いたわ。
ついに、日本支部のアジトが見つかったそうよ。」
光次郎「なんですって!!?奴らのアジトが・・・・・!?」
野沢「清水さんの言う事は本当よ。春日隊長は各支部の隊長たちと共に、
日本支部をどう攻めるか、会議を行っているの。」
桜「え!?デス・ナイトの日本支部が見つかったんですか!!?」
野沢「あ、桜ちゃんは聞いてなかったのね・・・・・^^;」
清水「全く・・・・。ちなみに、私が野沢と一緒に歩いている時に、隊長から携帯電話で、
私にその事を話してきたわ。でも、たとえ、日本支部を壊滅しようとも、
デスナイトは別の支部を日本に送り出すに違いないわ・・・・・。」
光次郎「・・・・・・まさか、その日本支部攻撃に、僕も参加しろと・・・・・!?」
清水「・・・・無理しなくてもいいわ。あなたは一般人。一般人をその過酷な戦いに、
参加させるのは私の気に入らないかも知れない・・・・・。」
桜「大丈夫よ。光次郎君、私たちは生き残るから・・・・・。」
光次郎「う・・・・うん・・・・・・・。」
清水「それと、もう一つ話したい事がある。」
光次郎「はい?」
清水「・・・・・・・もし、戦いが続くようであれば、私たちの元で戦わない?」
光次郎「え?」
清水「つまり・・・・・・SSPに入隊する事よ。」
光次郎「っ!!?ぼ・・・・僕が・・・・SSPに・・・・・・?」
清水「そうよ。あなたは今まで一人で戦っていたけど、SSPに入ればより有利に戦えるわ。」
光次郎「でも・・・・・僕は・・・・・・。」
桜「私は構わないわ。光次郎君がSSPの第6分隊に入ったら、私、光次郎君と一緒に戦えるわ。
そして、光次郎君さえいれば、私たち(第6分隊)、ちょっと楽しくなるかも。」
光次郎「そ・・・・・そうかなぁ・・・・・。僕、SSPと言う組織の事、あまり知らないし・・・・。」
野沢「大丈夫、第6分隊の人たちは皆、優しいお姉さんが多いわよ^^
ちなみに、清水さんも私と同じくらい胸が大きいわよ♪」
清水「ちょっと、野沢//////」 清水は胸を両手で隠しながら叫んだ。
光次郎「・・・・・うーん・・・・・。本来なら僕、高校に行くから、
そこで授業を受けなきゃならないし、他にも色々予定があるし・・・・・・。」
清水「それなら、私たちがなんとかしてあげるわ。」
桜「・・・・私・・・・光次郎君にSSPに入隊して欲しいと思った事あるの・・・・・。
だから、もし、私がお願いしたら・・・・・一緒に戦ってくれるよね?」
光次郎「で・・・・・でも・・・・・・。もし、作戦に失敗したら・・・・。」
野沢「その時は私が慰めてあげるわ。よしよしとね^^」
清水「・・・・・別に怖いなら入らなくてもいい。でも、私たちはあなたを待っているわ・・・・・。」
光次郎「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
清水「・・・・ちなみに、私たちの基地はこの街にあるわ。・・・・・では、野沢、月野隊員、帰るわよ。」
野沢「はい。また会おうね、光次郎君。」
桜「・・・・・・待ってるからね・・・・・。」 3人は光次郎から離れて基地へ戻ろうと歩いていった。
光次郎「・・・・・・いいのかな・・・・・。僕が・・・・・・。」
光次郎はそう呟くと、ベンチから立って、公園から出ようと歩いた。
彼は今、SSPに入ろうかどうか迷っているのだ。
桜、野沢、清水は基地に戻ろうと街を歩いていた。その時、桜が突然足を止めた。
野沢「どうしたの?」
桜「・・・・・なんか・・・光次郎君に他に言っておきたいことが残っていたから、
ちょっと光次郎君のところに行って来ます。すぐ、基地には戻りますから。」
清水「しょうがないわね。早く行きなさい。」
桜「ありがとうございます。」 桜は礼をすると、彼女たちから離れて、走っていった。
桜は公園についた。しかし、光次郎の姿がない。
桜「あれ?・・・・・光次郎君、もう帰っちゃったのかな?・・・・きっと、彼は家に帰ってるんだわ。
よし、光次郎君の家に行かなきゃ。」 桜がそう言うと、いきなりデンジャラス・アタッキーの声がした。
デンジャラス・アタッキー「見つけたぞ!!」
桜「っ!?」 桜は後ろの方を向く。そこに、デンジャラスアタッキーと浅倉の姿があった。
浅倉「ふーん。あんたが裏切り者の桜。可愛いわねぇ~。」
桜「あなたたちは・・・・デス・ナイト!!!!」 桜がポケットからピストルを出す。しかし・・・・。
浅倉「そんな物騒な武器を持って・・・・・・。」 パチン 浅倉が速くも桜に近づき、
平手で桜の両手を叩き、ピストルを落とした。次の瞬間、桜の後ろにまわり、彼女を捕まえてしまう。
桜「く!は・・・・速い・・・・・・・!!!」
浅倉「うふふふふふふ。その苦しそうな顔・・・・可愛いわね。
きっと、惨い攻撃を受けたらもっと可愛いでしょうねぇ・・・・・・w」
桜「な・・・・何をする気・・・・・!?」
浅倉「あたしは何もしないわ。まあ、デンジャラス・アタッキーがやるけどね・・・・。」
デンジャラス・アタッキーが両手をポキポキと鳴らしながら桜に近づいた。
デンジャラス・アタッキー「おい!この裏切り女。てめぇ~・・・・デスナイトを裏切った者はどうなるか、
知ってるよなぁ・・・・・!!!」
桜「・・・・・死刑・・・・・・・・・。」
デンジャラス・アタッキー「ああそうだよ!その死刑ならここでやるさ・・・・・・・。
てめぇの腹も胸も顔も全部、私の拳でぶっ潰してやる!覚悟はいいなぁ・・・・・・・・!!」
桜「っ・・・・・・・・・・・・!!」
一方、高町邸では、あかりが和室で横たわっていた。手で胸に触れて、息をしながら・・・・・。
あかり「はぁ・・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・・。(感じるわ・・・・・・。私の回路が、
私のこの胸から響くくらい悲鳴をあげているわ・・・・・。後・・・・・何時間持つのだろう・・・・・・。)」
そこに、光次郎が玄関で靴を脱いで、廊下にあがって、帰ってきた。
光次郎「ただいま。」 和室で光次郎の声を聞いたあかりは必死に立とうとした。
あかり「っ!(光次郎さんだわ・・・・・・!立たなきゃ・・・・・・!)」
あかりは胸を押さえ込みながら、和室から出て、光次郎の前に立った。
あかり「おかえりなさいませ。」
光次郎「うん。ただいま。」
あかり「昼食ならテーブルに置いてあります。夜食は・・・・・・・。」
あかりは言ってる途中で急に光次郎の前に倒れこむ。光次郎はそんな彼女を抱える。
光次郎「わっ!どうしたんだ!?」
あかり「・・・っ!い・・・・いえ・・・・・。ごめんなさい・・・・・。」
あかりは辛い表情で光次郎から少し距離を置く。
あかり「私は和室でお休みになります。」
光次郎「うん。・・・・いいよ。」
あかり「・・・・・ありがとうございます。」 あかりは笑顔を見せながら和室に戻った。
光次郎「・・・・・・・・・・・・。」 光次郎はあかりが和室に入るところを見た後にキッチンに行った。
つづく
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