カズサ「何かしら?」
クリグミ「・・・・・ごめんなさい。」
カズサ「何で謝るの?あなたは何も悪い事してないわよ。」
クリグミ「でも・・・。僕、お姉ちゃんに色々とやってもらってるし。
いつも僕の我侭を聞いてくれて、い
つも側にいてくれて、守ってくれた。
それなのに、僕はお姉ちゃんにうまく恩を返せない・・・。
ちょびっとだけしか手伝えない。それに、僕。戦いが怖いし、
悪い奴から、お姉ちゃんを守れそうにない・・・。だから・・・。」
カズサ「くすっ。良いのよ。それで。」
カズサはクリグミの頭を撫でる。
クリグミ「っ!?お、お姉ちゃん・・・。」
カズサ「無理しなくて恩返ししなくても良いわ。それに、
戦いが怖ければ戦わなくても良い。あなたは十分に、
私を愛している。それだけで十分よ。」
カズサの手はクリグミの頭から離れる。
クリグミ「お姉ちゃん・・・・・。」
カズサ「それから、あなたは何もできないワケじゃない。
さっき、あの熊と鳥を見つけて、助けてくれたじゃない?」
クリグミ「あっ!」
その時、クリグミは思い出す。自分がさっき何をしたのかと。
それは、数時間前の出来事。
外で倒れているバンジョーとカズーイの前に、
クリグミが立っていた。そして、
カズサを呼び、二人を助けてもらったのだ。
そう。バンジョーとカズーイを救ったのは、クリグミであったのだ。
カズサ「あなたには優しい心がある。その優しさが、
あの熊さんと鳥さんを救ったのよ。」
クリグミ「うん・・・。そうだね。」 クリグミは少しだけ微笑む。
カズサ「じゃ、シチューを食べようか。冷めちゃうわ。」
クリグミ「うん。」
こうして、カズサとクリグミはシチューを食べ始めた。
カズサ(そうよ。あなたは私がずっと一緒にいてあげる。だから、
あなたも私とずっと一緒にいて欲しい。私は・・・。)
その時、クリグミの脳裏に、何かが浮かび上がった。
それは異なる色の4匹のジンジョーであった。
クリグミ「・・・・・会いたいよ。」
その頃、ユミは焼いた魚を持っていき、ミクスや、
3匹の白熊の子供たちと一緒に、その魚で食事をしていた。
グロッギー「むぐむぐ・・・。美味しい!」
ソギー「相変わらず焼いた魚の味は素敵だわ。」
ミクス「・・・・ちょっと熱いけど、確かに美味しいわ。」
ユミ「そうね・・・。焼いただけで、美味しく食べられるなんてね。
あなたたち。いつも、これを食べているの。」
モギー「うん。パパがいつも焼いてくれてるんだ。それに、
その焼いた魚による料理が得意なんだぜ。」
ソギー「焼いた魚カレーとか焼いた魚のサラダとか、焼
いた魚のラーメンとか!」
グロッギー「どれも美味しかったなァ・・・。」
ミクスとユミはソギーが言った事を想像してみる。
そのままの料理らしい。ただし、焼いた魚カレーは、
ご飯の米ではなく、魚そのものにカレールーを付けた物らしい。
ミクス「美味しい・・・のかなァ・・・・。」
ユミ「まあ、白熊は魚を食事としているしね。基本的に・・・。」
モギー「もし、パパが帰ってきたら、お姉ちゃんたちにも、
食べさせるように何とかしてもらってみるわ。」
ユミ「あははははは・・・。あ、ありがとう・・・・。」
ユミは苦笑して、そう言う。その後、すぐに心でこう呟く。
ユミ(けど、あの時のヘリ部隊。一体、何だってのかしら?
グランティかな?それとも、別の勢力かしら・・・。わからないけど、
凄く嫌な予感がする・・・。もし、グ
ランティと同じ戦力を持つ勢力が、
あったとしたら・・・。まさか!?)
ボトルズたちはプレゼント工場へと歩き続ける。その時。
ボトルズ「・・・・・っ!!?」
その時、ボトルズは目の前に何かがあったかのように、立ち止まる。
アシナガ「おう。どうした?」
ボトルズ「ば、バンジョーとカズーイだ・・・・!」
そう。ボトルズが見たのは、バンジョーとカズーイに近い影であった。
その影をボトルズ以外の者たちも見えるようになる。
テル「何!?あの熊が・・・・!!?」
ミル「とうとう見つかったわね・・・。」
プルレス「カズーイさんも一緒だ!やっぱり、
あの二人は生きていたんだよ!わああぁぁぁぁい!!」
プルレスはバンジョーとカズーイらしき影に近づこうと走る。その時。
マンボ「・・・っ!待て!!この影、バンジョーとハネハネじゃない!!」
プルレス「え・・・!?」
マンボは焦ったような声でプルレスを呼び止める。
そう。実はその影は似ているが、バンジョーとカズーイではなかった。
その影の正体は、そう。デスブラザーとヘルシスターであった。
そして、ある高い場所から、
この山に聳える巨大な雪だるまを見ている者がいた。
それも二人。一人は頭の左右にネジが付いたような異形の少年。
一人は銃器に足と目が付いたような生物であった。それはまさに、
フラエとガンズであった。
あの二人がこの聖なる山に来てしまったのだ。
フラエ「・・・・感じるぜ。奴らにまた会えそうな気がする。」
ガンズ「ああ。俺もだ。その時が・・・決戦!」
瀕死のバンジョーとカズーイを、プルレスと同じ仲間である、
緑色のジンショー、クリグミが救いました。ですが、
ボトルズたちの前に、
あのデスブラザーとヘルシスターが現れました。
とっても強力なデスブラザーを相手に、マンボ、テル、ミルは、
どう立ち向かうのでしょうか。そして、久しぶりに登場した、
フラエとガンズ。彼らはここで何をしようと言うのでしょうか。
つづく
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