頭が赤く大きい角で、胸には獣のような顔があった。
両腕には大砲のような物があり、下半身では足がなく、
太く長い尻尾だけであった。この不気味な怪物こそ、
冥界怪獣の一匹、ジリンダスであった。
ジリンダス「キャオオオォォォォォン」
サキ「か、怪獣だわ!!!」
ウルトラマンクリスタル「やはり、そうだったのか・・・・!」
ジリンダスは海を移動して、船に迫っていく。
それを船内から人々は恐怖に怯え、逃げようと騒ぎを起こす。
人々「うわあああぁぁぁぁ!!!!」 「こっちに来るぞおぉ~っ!!
そして、モモたちも個室の窓から、怪獣が来るのを見た。
モモ「怪獣が出たわね!!・・・モモより本部へ!モモより本部へ!」
モモがシーバーで本部に連絡している間に、
二人の夫婦は迫るジリンダスに恐怖を感じる。
クリフ「か、怪獣だ!!!」 チェリー「私達も逃げなきゃ!!」
アレルヤ「大丈夫だよ!!」
クリフ&チェリー「え・・・・?」
アレルヤ「だって、ウルトラマンクリスタルが守ってくれるもん!!」
マリー「・・・・そうよ!きっと、私達を守ってくれるわ!!」
クリフ「アレルヤ・・・。」 チェリー「マリー・・・。」
クリフとチェリーは二人の子供の信じる心に感動し、おとなしくなる。
ウルトラマンクリスタル「・・・・・っ!ショワッチ!!」
そして、クリスタルは巨大なジリンダスを倒すために、巨大化した。
船の上に立つクリスタルを見たジリンダスは、怒るように吼える。
ジリンダス「キャオオオオオォォォォォォン」
ウルトラマンクリスタル「む・・・っ!でやああぁぁぁ!!!」
クリスタルは船からジャンプして、ジリンダスに空中キックをお見舞いする。
怪獣はこれを受け、後ろの海面に沈み込む。
クリスタルがそんな敵に馬乗りになる。
ウルトラマンクリスタル「ぬうぅぅ・・・!でや!!とう!!」
クリスタルはジリンダスの顔を何度か殴るが、怪獣は負けずに、
両目を光らせて、その光でクリスタルを弾き飛ばした。
ウルトラマンクリスタル「うわっ!!!」 クリスタルは少し離れた海に落ちる。
ジリンダス「キャオオオオオォォォォォォン」
ジリンダスは海に潜ると、クリスタルも海へ潜る。海中での戦いが始まる。
ウルトラマンクリスタル「シュワアアァァァァ!!!」
クリスタルはジリンダスに素早いパンチを打つ。ジリンダスはこれを受けてさがる。
ウルトラマンクリスタル「クリスタルレーザー!!!」
クリスタルはクリスタルレーザーで攻撃する。だが、
ジリンダスは海中を素早く移動して、それを避けた。
ウルトラマンクリスタル「・・・・っ!?うわっ!!」
そして、ジリンダスは長い尻尾を振って、クリスタルに大打撃を与えた。
ジリンダス「キャオオオオォォォォォォン」 さらに怪獣は頭の角で突進してきた。
怪獣ジリンダスは海中では素早く移動する事ができるのだ。
クリスタルに突進してくるジリンダス。そんな怪獣に右の方向2発の魚雷が命中。
ジリンダス「キャオオオオオオオォォォォン」
ジリンダスは怒って、その方向を見る。
そこに、マリーンラッシュが来ていた。ジリンダスを攻撃したのは、
操縦するテブリッシュ、シュドー、イチゴの3人であった。
テブリッシュ「敵は奇怪な生物だ!!クリスタルと一緒に戦うんだ!!」
シュドー「よっしゃ!寸止めまで撃ちまくってやるぜ!!」
イチゴ「運転は任せて!!」 マリーンラッシュは複数の魚雷で敵を攻撃。
ジリンダス「キャオオオオオォォォォォォン」 ジリンダスはマリーンラッシュを、
破壊しようと泳ぐ。
後ろからクリスタルがそうはさせまいと怪獣を羽交い絞めする。
ウルトラマンクリスタル「シュワッ!!」 ところが、ジリンダスは突然、
上へと移動を始めた。クリスタルを振り放すつもりだ。
ウルトラマンクリスタル「う・・・っ!えぃ!」 クリスタルは怪獣から離れる。
ジリンダスは素早くクリスタルを殴ろうとするが、
クリスタルが手刀で受け止める。
ジリンダス「キャオオオオオォォォォォォォン」 ジリンダスはもう片方の、
手?でクリスタルを殴る。クリスタルは激痛でジリンダスからさがる。
ウルトラマンクリスタル「ぐはああぁぁっ!!」 マリーンラッシュが魚雷連発で、
ジリンダスを攻撃した。ひるんだ怪獣にクリスタルは海中キックを打ち込む。
ウルトラマンクリスタル「ショワアアァァァァッ!!」
キックが見事、怪獣にヒット。
そして、クリスタルとジリンダスは海上へあがりながら、殴り合いをしていた。
ジリンダスのアッパーがクリスタルを襲い、クリスタルはさがった。
ウルトラマンクリスタル「・・・・っ!エクセリック光線!!!」
クリスタルは必殺のエクセリック光線を発射した。これで怪獣を倒す・・・。
ハズだった。ジリンダスはクリスタルのエクセリック光線を、
右手の大砲で吸い寄せた。クリスタルや隊員たちはこれを見て、驚く。
ウルトラマンクリスタル「っ!!!エ・・・エクセリック光線が・・・・・!!!」
シュドー「きゅ・・・吸収されちまった・・・!!」
だが、それだけに驚いては困る。
ジリンダスは左手の大砲がクリスタルを向ける。すると、
そこからエクセリック光線が発射してきた。その光線をまともに受けるクリスタル。
ウルトラマンクリスタル「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
テブリッシュ「怪獣は・・・ウルトラマンの必殺技をコピーしたと言うのか!?」
シャドー「ふふふふ・・・・。そう。ジリンダスの最大のマジックは、
敵の攻撃を跳ね返す事。
相手の力を自分の力に変えるマジックはすっごくレアよ。」
シャドーはどこかの個室で戦いを見ながら、そう呟いていた。
自身の光線を浴びたクリスタルは強烈なダメージに耐えていた。
ジリンダス「キャオオオォォォォォン」 ジリンダスは頭の角を光らせる。
その時、クリスタルが急に頭を抱えて苦しみ出す。
ウルトラマンクリスタル「うあ・・・っ!うぅぅ・・・・!!」
クリスタルの目線にはジリンダスが無数に見えてきた。
怪獣は幻覚魔法を使ったのだ。
ジリンダス「キャオオオオオォォォォォォォォン」
さらにジリンダスは口から複数のナイフを発射して、クリスタルを攻撃する。
多くのナイフがクリスタルの身体に刺さり、爆発する。これは大ダメージだ。
ウルトラマンクリスタル「ぐわああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
クリスタルのカラータイマーが赤に変わった。もう3分に近くなっているのだ。
ジリンダスは両手の大砲からバルカンを無数連射して、クリスタルを苦しめた。
モモ「まずいわ・・・っ!この怪獣・・・ヤケに強いわね・・・・。」
アレルヤ「でも、どんな怪獣だってクリスタルは負けないよ!!
頑張れ!!クリスタル!!怪獣をやっつけてええええぇぇぇぇぇ!!!!!」
チェリー「そうよ!!クリスタル!!あなたは私達の天使!!
私達の・・・私達の生んだ子供たちの未来を守るために、負けないで!!!」
クリフ「そうだ!!僕らの夢と希望を守れるのはあなたしかいないんだ!!!」
マリー「あなたは私達の希望!!だから・・・頑張って!!!!」
サキ「クリスタル・・・・!勝って!!!!」
ウルトラマンクリスタル「・・・・っ!!おおおぉぉぉぉ・・・・!!」
皆の応援を受けたクリスタルは気合で立ち上がり、怪獣のバルカン連射に耐える。
ジリンダス「キャオオオオォォォォォォン」 怪獣はクリスタルの根性に驚き、
バルカン連射をやめ、今度は再びナイフを無数に発射した。
ウルトラマンクリスタル「はっ!!ショワ!!てやあぁぁっ!!」
クリスタルは手刀で次々とナイフを叩き落す。
今のクリスタルには闘志が溢れている。
ジリンダスはこれに怒り、クリスタルにかかろうと泳ぎ、彼と組み合いに入る。
ウルトラマンクリスタル「むっ!ぬうぅぅ・・・!!」
ジリンダス「キャオオオオオオォォォォン」 怪獣は尻尾でクリスタルを巻きつける。
ウルトラマンクリスタル「うっ!・・・・・っ!!シュア!!えい!!」
クリスタルはジリンダスの頭にチョップ、顔に手刀を打った。
ウルトラマンクリスタル「むん!!ウルトラ・ジェット・スイング!!!!!」
クリスタルはジリンダスの尻尾を掴み、それで怪獣を振り回して投げ飛ばした。
ジリンダスは遠くの海に落とされ、怒って右手の大砲からバルカンを連射。
ウルトラマンクリスタル「ショワッ!!」 クリスタルはジャンプして、回避した。
ジリンダス「キャオオオオオオオォォォォォォォォォォン」
怪獣は左手の大砲でバルカン連射する。
クリスタルはそれをウルトラバーリヤで防ぐ。
ウルトラマンクリスタル「ウルトラバーリヤ!!!」
サキ「・・・・・っ!」 サキは祈るように両手を組む。
ウルトラマンクリスタル「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
エクセリックドリームフラッシャー!!!!!!!」
そして、クリスタルはピンク色のエクセリック光線を発射した。
ジリンダスはそれを右手の大砲で吸収する。だが、突如に、
ジリンダスの頭が爆発し、身体もついに爆発して死んでしまった。
パワーアップしたエクセリック光線を吸収できなかったジリンダスの、
身体はその強大な力に耐えられずに爆発してしまった。かくして、
ウルトラマンクリスタルの強化版エクセリック光線、
エクセリックドリームフラッシャーが勝利を収めたのだ。
アレルヤ「やったあああぁぁぁぁ!!クリスタルが勝ったぞォ!!!」
アレルヤはクリスタルの勝利に喜び、はしゃいだ。
モモ(よくやったわ。我が弟・・・。)
そして、クリスタルは光となって消えていった。
サキは船内の廊下でコリスを探していた。モモたちも手伝っているそうだ。
サキ「コリス君!!コリスくううぅぅぅぅん!!!」
マリー「サキさああぁぁぁぁぁん!!!」 その時、マリーが走って来た。
サキ「マリーちゃん!!コリス君は見つかったの!?」
マリー「はい!!こっちです!!」 マリーはサキを連れて、コリスのところへ。
甲板でコリスが倒れていた。そんな彼をモモたちが心配するように見ていた。
そこに、サキやマリーが来た。サキはコリスを見て、彼に近づく。
サキ「っ!コリス君!!!」 クリフ「大丈夫!気を失っているだけだ。」
チェリー「この子、何故か海に落ちていたから・・・。」
アレルヤ「DGCの人たちが助けてくれたけど・・・。」
サキ「海に落ちて・・・・?・・・っ!」
サキは自身の顔に、コリスの顔を近づける。そして、互いの唇が重ねていく。
その時、コリスは目覚めた。
サキは彼の顔から離れて、彼が目覚めた事に感激する。
コリス「・・・・っ。サ・・・サキさん・・・。」 サキ「コリス君・・・・・!」
コリスはゆっくりと立った。サキは人工呼吸でコリスを救ったのだ。
コリス「ありがとうございます。サキさん・・・。」 サキ「・・・・うん。」
チェリー「・・・・二人とも。ああやって、私達は恋を芽生えたのよ。」
アレルヤ「これが・・・・。」 マリー「恋・・・。」
そして、一同は沈む夕日を見つめていました。船で見る夕日は、
平和と愛に満ちた輝きが満ちています。
サキはコリスを見て、何かを思いました。
サキ(・・・・もしかして、コリス君。あなたが・・・・。)
サキはコリスの秘密を知り始めましたのかも知れません。
コリスとサキ。二人の関係はどんな方向へ進むのでしょうか・・・?
次回につづく
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