サキ「そんな・・・!クリスタルはいつもならおとなしい怪獣には優しいのに・・・。」
ウルトラマンクリスタル?「ハアアァァァッ!!」 クリスタルはかかと落としで、
ガルモンを叩きつける。さらに、両手を合わせて怪獣の頭を攻撃する。
ガルモン「キィアアァァァ~ッ!キィアァァァ~ッ」
ガルモンは怯えながら、クリスタルから離れようとする。
ウルトラマンクリスタル?「フウウウゥゥゥゥゥ・・・・!!トアァァッ!!!」
しかし、クリスタルは怯える怪獣を蹴り上げた。クリスタルはそんなに容赦なかったのか?
コリス「・・・・違う・・・・・!!」
そう。違うのだ。元々クリスタルはコリスが変身した姿。
今、怪獣を攻撃しているクリスタルは何かが違う。
ウルトラマンクリスタル?「ショワ!!デヤアアァァァッ!!!」
クリスタルはガルモンにチョップを打ち込み、アッパーで殴り飛ばす。
ガルモン「キィアアアァァァ~ッ!キイイイイイイイィィィィィ~」
コリス(僕が・・・・僕がこんな事をするハズがない・・・・っ!!!)
ガルモンは必死に立ち上がり、口から火炎を吐き出した。
ウルトラマンクリスタル「シュワ!!」 クリスタルはその火炎を軽く避けた。
ガルモン「キィアァァァァ~ッ」 怪獣はクリスタルから必死に離れていく。
ウルトラマンクリスタル?「ショワッハッハッハッハッハッハッハッ・・・・!!!」
クリスタルはガルモンを追い詰めるように歩いていた。
そして、クリスタルはエクセリック光線の構えをとる。その時・・・・。
コリス「やめろおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
コリスはついに怒りが爆発し、ZEROのレーザーバルカンでクリスタルを攻撃した。
ウルトラマンクリスタル?「グワアアァァァァッ!!!!」 クリスタルは攻撃を受けてひるむ。
テブリッシュ「コ、コリス!!?」 シュドー「ウルトラマンに攻撃を・・・・!?」
ガルモン「キィアァァ~ッ!キィアァァ~ッ!キイイイイイイィィィィ~」
ガルモンは今がチャンスだと思い、空を飛び出してどこかへ去っていった。
サキ「怪獣がどこかへ行きました!!」 イチゴ「飛ぶ事もできるとは・・・。流石宇宙怪獣。」
ウルトラマンクリスタル?「フウウゥゥゥゥ・・・・!!ショワアァァッ!!!」
怒ったクリスタルはクリスタルレーザーで、ZEROを攻撃。ZEROはそれを避ける。
コリス「くっ!!ディバイン・レーザー!!!!」
ウルトラマンクリスタル?「グワアァァァッ!!!ウウゥゥ・・・!シュア!!!」
攻撃を受けたクリスタルは空を飛んで、
去っていった。コリスはそんな彼を見てこう思った。
コリス(あいつ・・・。一体、何者なんだ・・・・!?)
そして、DGCの基地に戻った隊員たち。しかし、シュドーとテブリッシュ、
そしてイチゴがコリスに近づいてきている。
シュドー「一体、どう言うこった?俺たちのヒーロー・クリスタルを攻撃するなんざ・・・!」
コリス「・・・っ!罪のない怪獣を攻撃するようなあいつはクリスタルではありません。」
テブリッシュ「確かに、今回登場した怪獣はまだ罪があるかはわからない。
しかし、あの怪獣に罪がないとは限らない事もある。
だからって、ウルトラマンへの攻撃は・・・。」
コリス「では、あの怪獣を見捨てろって事ですか!!?」
コリスは突然、怒鳴った。彼の怒声に3人の男は驚いた。
イチゴ「そ、そう言う事を言ってるんじゃないんだ。
確かに君の意見は正しいのかも知れない。
ただ、クリスタルが何がしたいか僕たちだってわかったもんじゃない。」
シュドー「それとも貴様・・・。どうして、クリスタルを攻撃する権利がある?
もしや・・・・。これから怪獣の味方になろうというワケか!?」
シュドーはコリスに拳を向ける。コリスは怯えを見せずに冷静に発言する。
コリス「・・・・あの怪獣はただ、故郷を失って寂しがっているだけです。
怪獣は本当は優しい奴なんです。そんな寂しがりやを殺そうとするウルトラマンなど、
ウルトラマンではない・・・・!ただ、それだけなんです・・・・・。
怪獣の気持ちを理解してから行動する。それが正義ではないのですか・・・・?」
シュドーはそう聞いて、コリスを放す。テブリッシュも冷静にこう言い返す。
テブリッシュ「確かに俺たちは正義のDGCだ。クリスタルも同じだ・・・・。
だが、一匹の怪獣のせいで俺たち正義の者同士が争っている場合ではない・・・!」
こうして、3人の男たちはコリスから離れた。モモはそれを冷静に見ていた。
コリスとサキは廊下を歩いていた。サキがコリスにこう囁く。
サキ「私はコリスの言い分が正しいと思うよ。」 コリス「え・・・!?」
落ち込むコリスは彼女の言葉に反応する。
サキ「だって、ウルトラマンクリスタルがあんな酷い事するワケないもん。
クリスタルは寂しい怪獣やおとなしい怪獣には優しいハズだもんね・・・。」
コリス「サキさん・・・・。」 コリスはそれを聞いて、微笑む。
そう。本来のクリスタルはこれまでにおとなしい怪獣や寂しい怪獣を救っていたのだ。
人間に乗ってもらう事が夢だった怪獣車・バン。事故で離れ離れになった、
テルテル坊主宇宙人・プサ星人親子。不幸な星から来た、孤独な宇宙怪獣・ワイリー星人。
魔人ブリガディアに無理やり醜い巨人に変えられた亜人間・シャムガソネなど・・・・。
クリスタルはそれらのような悲しい怪獣たちを救って来たのだ。
そうだ。今回のガルモンだってきっと、その連中の仲間なのだ。
クリスタルがそんな連中を平気で傷つけるワケがない。きっと何かがある。
コリス(そうだ・・・!あのクリスタルはきっと何者かの陰謀だ・・・!そうに違いない。)
コリスはそう思って真剣な表情になる。
サキ「・・・どうしたの?コリス君・・・・。」
サキが落ち込みそうで聞くと、コリスが笑顔に応える。
コリス「・・・・いえ。なんでもありません。ありがとうございます。」
サキ「そう・・・・。良かった。」 サキも笑顔になって安心する。
しかし、コリスはさらに安心している。サキだけが自分を信じてくれているのだ。
サキ「それとね。私、コリス君の笑顔が好きなの。
皆が笑顔になれる事を私は望んでいるわ。」
コリス「そうですか・・・。僕もサキさんの笑顔が好きです。」
サキ「そう・・・。ありがとう^^皆が笑顔になるためにこの仕事を頑張りましょ!」
コリス「はいっ!!」 コリスとサキは笑顔で一緒に歩いていた。
そこに、イチゴが走ってきた。コリスとサキはそれに気づく。
イチゴ「大変だ!!二人とも!!」
コリス「イチゴさん!?」 サキ「どうしたのですか!?」
イチゴ「隊長がお呼びだ。司令室に来てくれ!」
サキ「・・・・また怪獣が出てきたのですか!?」
イチゴ「いや。今度は違う事件が起こったんだ。」
コリス「違う事件・・・・!?」
こうして、3人は司令室に戻った。モモが隊員たちにこう伝えた。
モモ「・・・・防衛軍の調査隊からの報告によれば、
68地区の石油工場で爆破テロが発生したとの事よ。」
シュドー「なんですって!?」 テブリッシュ「石油は人類にとって大切な資源。
その資源が失ったとすれば、いつ紛争が起きるのも不思議ではない・・・・!」
サキ「酷い・・・!一体、誰があんな事を・・・・!!」
モモ「それはまだ不明だけど、
目撃者である黒ずくめの少年からの情報があったの。」
コリス「黒ずくめの少年・・・・!?」
つづく
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