光次郎「ライター!!できるだけ、カラミティの動きを止めるんだ!!!」
マリオネット・ライター「はいっ!っ・・・・!えええぇぇぇい!!!」
ライターは手に力を加えて、カラミティムーンを押し返した。カラミティはライターからさがる。
カラミティ・ムーン「・・・・・!?・・・・・・・!」
マリオネット・ライター「たああぁぁぁっ!!」 そして、ライターはいち早く走り出し、
敵に接近して、素早いミドルキックを繰り出してカラミティを蹴り飛ばす。
カラミティ・ムーン「・・・・・・!・・・・・・・・!!」 カラミティはライターに蹴られて扱けるが、
素早く立ち上がり、再び剣を構えた。今度はカラミティが走り出した。
カラミティ・ムーン「・・・・・・・・・・・!!!」 そして、カラミティは剣を振るいライターに斬りかかる。
マリオネット・ライター「きゃ・・・・・っ!」
ライターは間一髪、敵の攻撃を避けきれた。・・・・ハズだが・・・・・。
マリオネット・ライター「・・・・・・あぅ!!?」 ライターの右肩から切られた跡から出るように、
火花が散った。そう。カラミティの攻撃はかすっていたのだ。敵の剣による攻撃は速すぎるのだ。
カラミティ・ムーン「・・・・・・我が剣技の切れ味は強大なり。避けるのに精一杯であろう?」
マリオネット・ライター「く・・・・っ!あの剣をなんとかしないと・・・・・!!」
カラミティ・ムーン「・・・・・・!・・・・・・!」 そして、カラミティは再びライターに切りかかる。
マリオネット・ライター「っ!?くっ!えぃ!やっ!・・・・っ!」
ライターが一度避けると、カラミティが何度も斬りかかってくる。ライターはこれを必死に避け続ける。
マリオネット・ライター「せえええぇぇぇぇい!!!」
ライターはカラミティがまた斬りかかろうとした瞬間を狙って、敵の腹に左手の手刀を打つ。
マリオネット・ライター「たあぁ!!」 そして、ライターは次に右ストレートを決める。
カラミティ・ムーン「・・・・・・・・・・!!?」 カラミティはコンボ打撃を受けてひるんでさがる。
マリオネット・ライター「・・・・・・っ!」 そして、ライターは続けて打撃しようと走るが・・・・・。
カラミティ・ムーン「・・・・・・・!?・・・・・・・・・・!!!」
その時、カラミティが接近してきたライターに剣を思いっきり横に振ってきた。
マリオネット・ライター「わっ!!」 ライターは間一髪、素早いバック転で避けて敵から離れる。
カラミティ・ムーン「それで完璧に避けたつもりか?私はお前の胴体に傷跡をつけてやったぞ。」
マリオネット・ライター「・・・・・・っ!ううぅ・・・・・!!」 そして、ライターは何故か腹を痛がるように、
そこに触れながら右足の膝を地面につく。彼女の腹に切られたような傷跡があった。
マリオネット・ライター「彼女の剣技を打ち破るには・・・・・っ!そうだわ!!
目には目を!歯には歯を!剣には剣を!!マリオネット・サーベル!!」
マリオネットライターは立ち上がり、突然光から発して出現した剣を掴み、それを構えた。
マリオネット・ライター「ふん!!」 カラミティ・ムーン「貴様も剣を使えるとは・・・・!上等なり!!」
光次郎「おお・・・・・!剣VS剣の対決・・・・・っ!これは凄い戦いになるぞ!!」
榊「かぐや・・・・!止めてくれ・・・・・・!!」 しかし、そんな榊の言葉もカラミティの耳には届かず。
マリオネット・ライター「行きます!えぃやああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ライターはさっそく剣でカラミティに斬りかかる。ジャンボロイドも剣を構えて防御を試みる。
ガキイイィィィン ライターの剣とカラミティの剣がぶつかり合い、あがて押し合っている。
カラミティ・ムーン「ふ・・・・っ。マリオネットサーベルか・・・・!剣の鋭さは我が剣と互角か・・・・。
下手すれば、体を裂かれる恐れもあるだろう。だがあァァァ!!!」
カラミティムーンはその言葉の語尾とともにライターを押していく。
マリオネット・ライター「う・・・・・っ!?(な・・・・なんて圧倒的な重さなの・・・・・!?)」
カラミティ・ムーン「剣の戦に必要なのは常に剣技と力を合わせる戦意!!
その2つの極意を合わせぬ剣にはさらなる強さを求める刺客なし!!!」
そう言ったカラミティはそのまま剣を横に振るい、ライターを剣ごと弾いた。
マリオネット・ライター「きゃああぁぁぁ!!?」 ライターは敵の圧倒的な攻撃にひるみ、さがる。
光次郎「あか・・・・ライター!!!」 榊「かぐや・・・・!そんなに強かったのか・・・・!」
マリオネット・ライター「くっ!でやァ!!」 ライターはもう一度、敵に斬りかかる。
カラミティ・ムーン「・・・・!!・・・・・・・・・・!!!」 カラミティはその攻撃を避けて、
すぐに剣を振り上げ、ライターに斬りかかる。ライターはこれに気づき、すぐに避ける。
カラミティがまた剣を振るうとライターはまた避ける。すると、カラミティの剣が、
他の民家に斬りつけてしまった。その民家が斬られて、やがて崩れてしまった。
カラミティ・ムーン「・・・・・・・・・!」 マリオネット・ライター「く・・・・・っ!!」
カラミティが斬りかかると、ライターは剣でカラミティの剣からガードする。
やがて弾き合うと、両者は再び剣と剣をぶつけていき、また弾き合ってしまう。
ガキン ガキン ガキン ガキン ガキン そして、剣同士のぶつけ合いが続けられていた。
たまに両者の内の一人が避ける事も多少あり、その時に民家が斬られて破壊されるのも、
多少はあった。この激しい戦いを光次郎と榊はただ、見守るだけである。
光次郎「この勝負ではカラミティが勝ったらこの国はデスナイトに支配される。
でも、その代わりにライターが勝ったら、かぐやさんは・・・・・・!」
榊「かぐや・・・・・!もうやめてくれ・・・・・。お前は・・・・こんな奴であって欲しくねェんだ。俺は・・・。」
マリオネット・ライター「きゃっ!!!」 カラミティの突きがライターの剣を弾き飛んでしまった。
カラミティ・ムーン「ついに剣を放してしまったか!今こそ、我が奥義を見せてやろうぞ!!!」
マリオネット・ライター、光次郎、榊「奥義!!!??」 3人はカラミティの奥義と言う言葉に驚く。
そして、カラミティは両手に剣を持ち、それをまるでまるい円形を描くように回した。
カラミティ・ムーン「奥義・・・・・三日月斬り。」 そして、カラミティはライターの体を素早く斬りつけた。
その彼女につけた斬れ跡はまるで三日月であった。その三日月がまるで、
本物の三日月のように光り、その光りが消えた後・・・・ライターの体から、
三日月のような跡から物凄い火花が散った。そう。カラミティムーンの奥義、
三日月斬りは相手の体を三日月のように斬り、大ダメージを与える恐怖の大剣技であった。
マリオネット・ライター「あ・・・・・ああ・・・・・・・・。」 その強烈な技をくらったライターは、
吐きそうな程の衝撃を感じるほどにとてつもないダメージを受けて、倒れそうになる。
右の胸あても斬られたので、今でも粉々になりそうな亀裂ができてしまう。
マリオネット・ライター「く・・・・ううぅぅ・・・・・!!い・・・・痛い・・・・・・!!」
そして、胸のクリスタルタイマーも赤く点滅し始めた。タイムリミットの4分が迫る。
光次郎「このままでは、ライターが危ない・・・・・っ!よーし!こうなったら・・・・・・!!」
光次郎はどこからともなく、ボウガンを持ち出した。隣にいる榊がそれに目をつける。
榊「っ!?光次郎・・・・・。それ・・・・なんなんだよ・・・・・?」
光次郎「・・・・・ボウガンさ。SSPの人から貰ったんだよ・・・・・。」
榊「なっ!?SSPからだって・・・・・!!?一体・・・・彼らとどんな関係が・・・・・!?」
光次郎「・・・・・ごめん。実は・・・・・・高校入学の前からSSPの隊員になっちまったんだ・・・・。
真奈美ちゃんを殺したジャンボロイドが憎いから・・・・・。それだけじゃない。
これ以上、デスナイトの犠牲者を増やさないために。そして、大切な人を守るために!!」
榊「・・・・・そうか。お前はその事を俺たちに隠していたのか・・・・・。」
光次郎「騙すつもりじゃなかったんだ・・・・。許してくれ・・・・・・。」
榊「・・・・・ふっ。いいさ。その代わり・・・・かぐやを止めてくれ!!俺の大切な人を!!!」
光次郎「言われなくても・・・・わかってるよ!!」 そして、光次郎はボウガンをカラミティに向けた。
マリオネット・ライター「く・・・・・・っ!!」 ライターは激痛に耐えながら必死に立とうとした。
そして、彼女の後ろにはライターの剣が落ちてある。ライターは右手で密かにそれを拾おうとする。
カラミティ・ムーン「もう一度奥義を繰り出そう・・・・。今度はお前の左胸に青い宝石を断つ。
その時が・・・・・・お前を死の地獄へと堕とす時であろう。最後に言い残す事はないか・・・・・?」
マリオネット・ライター「・・・・・私は信じる。いつも、私の味方となってくれる方が、
また・・・・助けてくれる事を・・・・・!!私は・・・・・彼を騙したあなたとは違う・・・・っ!」
カラミティ・ムーン「味方?そやつは・・・・・一体何奴?」
マリオネット・ライター「・・・・・私の、ご主人様・・・・・・っ!!」
カラミティ・ムーン「そうか・・・・・。では、死ぬがいい。奥義・・・・・・三日月・・・・・・!!」
満月の光をバックにカラミティムーンが再び奥義三日月斬りを繰り出そうとした。その時・・・・。
光次郎「やめろっ!!!」 光次郎がボウガンから矢を放った。
カラミティ・ムーン「うわっ!!?」 その矢はカラミティの剣を持つ両手に命中した。
その矢は爆発し、その衝撃でカラミティムーンは思わずひるみ、剣を放してしまった。
その日本刀は見事、遠くの地面に突き刺さった。ちなみに、そこに酔っ払いの男が一人いて、
近くに日本刀が落ちたところを見て、驚いて腰を抜いて尻餅をついていたようだ。
カラミティ・ムーン「く・・・・・っ!い・・・・今のは・・・・・・!!」
マリオネット・ライター「そう・・・・。今のは私のご主人様の放った矢です・・・・・。」
そして、ライターはついに落ちていた剣を手に取る。武器を取り戻したライターは、
思いっきり走り、両手に剣を持ってカラミティムーンの胴体を思い切りり斬りつけた。
カラミティ・ムーン「ぐは・・・・・・っ!ああ・・・・・・。」 カラミティは胴体を斬られて大ダメージだ。
それにより、カラミティは力を大幅に落としてしまう。だが・・・・まだ奴は負けたワケではないのだ。
カラミティ・ムーン「ライ・・・ター・・・・・・!ころ・・・・す・・・・・。」
光次郎「まだ諦めてないのか・・・・!」 榊「かぐや・・・・・。なんでだよ・・・・・。」
マリオネット・ライター「・・・・・っ!サーベル・スパイラル!!!!」
そして、ライターは剣を光らせ、それをカラミティに向かって投げつけた。ドスウゥッ
剣は見事、カラミティの胸に命中。その剣からフラッシュブレイカー並みの強烈な光が、
発していた。その光はカラミティムーンを苦しめているようだ。
カラミティ・ムーン「うわあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
榊「かぐやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
榊は苦しむカラミティを見て、悲しそうな表情と声で彼女にかぐやの名を叫んだ。
カラミティは苦しみながら、何故か脳裏に榊の笑顔が浮かび、目から一粒の涙が零れていく。
そして、光が消えカラミティに刺さった剣をライターが抜く。すると、カラミティが倒れ、
徐々に等身大のかぐやの姿へと変わった。榊と光次郎は倒れているかぐやの方にかけよる。
榊「かぐや・・・・・!かぐやっ!!」 榊はかぐやの体を擦って起こそうとする。
かぐや「・・・・さ・・・・榊・・・・悟郎・・・・・・。」
榊「しっかりしろ・・・・・っ!まだ・・・・生きている・・・・よな??」
かぐや「・・・・・いや。私の中の機械が完全ショートを起こしている。もう・・・・。
修理しても遅いだろう・・・・・。それに、ライターにはご主人様とやらがいる。私にはいない・・・・。」
榊「何言ってるんだよ!?お前には・・・・お前には俺がいるだろ!?俺と言うご主人様がよ!!!」
かぐや「お前が・・・・・・?あなたが・・・・・・・?」 そして、かぐやと榊は涙を流し始めた。
二人の脳裏には、二人の楽しい思い出がいっぱい浮かんできた。それは、
かけがいのない大切な思い出であった。二人はそれを思い出して泣いている。
榊「かぐや・・・・・。死んじゃ嫌だよ。死んじゃ・・・・・いやだよ・・・・・・。」
かぐや「・・・・・・もし、デスナイトがいなければ、私は・・・・どんな者になっていたのかしらね・・・・。」
榊「え・・・・・?」 かぐやは泣きながら笑顔になった。そして、両手を榊の頬に触れる。
かぐや「・・・・・・ありがとうございます・・・・・・・。ご主人様・・・・・・・・。」
そして、かぐやは榊とキスをした。かぐやは榊が好きだったのだ。彼の側にいる内に・・・・・。
かぐやは何故か彼の唇から、顔から離れて目を閉じて倒れてしまう。そう・・・・。
かぐやは死んでしまったのだ。榊のメイドとして死を遂げたのだ。
榊「う・・・・。う・・・・!ううう・・・・・・!うう・・・・ううう・・・・・・!!」
榊はかぐやの最後を見て、彼女の遺体を抱きしめて泣き崩れた。
それを見ていた、光次郎とあかりも悲しい表情であった。特にあかりは涙を流していた。
光次郎「・・・・・ごめん。榊君・・・・・。助けてやれなくて・・・・・・。」
それを聞いた榊は涙を拭いて、かぐやの遺体を置いて立ち上がった。
榊「・・・・・いいさ。お前やライターが悪いんじゃない。悪いのは、
かぐやのような悲しいアンドロイドを造り上げたデスナイトのクソ野郎どもだ・・・・・っ!」
そして、泣き止んで真剣な表情をする榊は光次郎に向かってはっきりとした言葉でこう言った。
榊「高町・・・・!デスナイトを倒してくれ!!これ以上。かぐやのような奴を造らせないように!!」
光次郎「ああ・・・・・!デスナイトの奴らは、必ず僕たちが潰す!!!」
光次郎は新たに決意をしたような表情で返事する。あかりも真剣な表情で頷く。
こうして、デスナイトによって造られし悲しきジャンボロイド・かぐやは死にしました。
かぐやは・・・・榊が好きだったのです。榊も彼女の事が好きだったのです。
もし、かぐやが今でも生きていれば人間とジャンボロイドの間に恋が芽生え続けたでしょう・・・・。
しかし、それも叶わぬ夢なのです。そんな悲しき恋を抱いたかぐやを造った、
デスナイトにさらなる怒りを燃やす光次郎とあかり。偽りのかぐや姫の、
悲しい物語は・・・・ここに幕を閉じ込めた。
次回につづく
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