大神「あいつには、必ず理由があるハズだ。魔族は、
何かの方法で灰間を苦しめているかも知れん。」
日下部「・・・そうですよね。灰間に何があったのか確かめてみます!」
大神「ああ。頼む。灰間・・・!」
町を歩く灰間。そして、グランテラの声が聞こえる。
グランテラの声『作戦がBARに気づかれたみたいだなァ。
ティアーズよ。どうやら、失敗したな。』
灰間「・・・母親に手を出したら、ぶっ飛ばすぞ。」
グランテラの声『だが、発信機の設置には成功したハズだ。』
灰間「かもな・・・。BARがいつ気づくかわからないが。」
グランテラの声『もう遅い。BAR基地に関しては、
俺の脳内でしっかりと記憶した。本来なら、この時点で罰を与えるが、
発信機の設置に免じて許してやろう。ところで、休憩としないかしら?
第45番マンションの2階の3号室に来るが良い。そこで、
新しい作戦の説明を開始しよう。』
灰間「第45番マンションだな。ここで、新しい作戦とやらを聞き、
そいつを成功させれば、
マジで母さんを返してくれるだろうな?クソ魔族!」
グランテラの声『俺は魔族の中で心の広い男だ。
お前の母は大事に扱うさ。
諸君。ティアーズを案内しておけ。』
グランテラがそう言うと、灰間の前に二人の黒服の男が現れる。
その男たちは例外なく魔族である。
灰間「わかった。じゃあ、連れて行け。」
灰間は第45番マンションへ行こうと、
黒服の男たちと共に歩いた。だが、
それを日下部が電柱の陰に隠れて、しっかりと聞いていたのだ。
日下部「そう・・・。そう言う事だったのね・・・・!」
薄い青の空間で、美由紀は今でも不自由であった。そして、
目の前の映像で灰間の行動を見ていた。
美由紀「何とか、BARが翔を止めてくれたけど・・・。
次は、一体何をさせる気かしら・・・・?」
グランテラ「キギギギギギギン」
美由紀「っ!?」
その時、グランテラが近づき、美由紀は驚く。
グランテラ『灰間のお母さん。今はどんな気分かね?』
美由紀「・・・とても悪い感じですわ。それより、
今度は灰間に何をさせる気です!?もう作戦は失敗したから、
私を殺しても良いハズです!これ以上、灰間に、
悪さをさせるような事があれば許しませんわよ!?」
グランテラ『いーや。悪さはさせる。永遠にな。これからは、
あんたが見てはいけない雰囲気になるだろう。
しばらく、眠ってもらいますよ。』
グランテラは両目から白い閃光を発する。
そして、美由紀は急に眠り始めた。
グランテラ「キギギギギギン」
そして、夜となった。暗い夜の街にあるマンション。それが、
第45番マンションであった。そこのとある部屋で、
灰間と複数の黒服の男たちがいた。灰間はソファーに座っている。
灰間「・・・・で、新しい作戦はまだかよ?」
黒服の男A「もうすぐだ。俺らの代表がすぐに語ってくれる。」
黒服の男B「その時は、お前に何か細工しようと思ってな。ククク・・・!」
灰間(細工・・・?一体、どんな・・・。)
その時、灰間と黒服の男たちの前に、
薄い青の空間が現れ、グランテラが姿を見せる。
グランテラ「キギギギギギン」
灰間「・・・・・新しい作戦とは何だ?今度はマシな方を頼むわ。」
グランテラ『クククククク・・・・!!ああ。今度はとても楽しい方さ。
貴様がウルトラマンティアーズとなって、BARを攻撃するのだ。』
灰間「ウルトラマンになって、BARを攻撃するとは・・・!
ちっともマシじゃねェ・・・・!」
グランテラ『そうだな。
お前がティアーズに変身するのは、俺らの仲間である、
魔獣たちと戦う時だけだったな?そこで、俺は考えた。灰間翔。
お前から全ての感情を取り除けば、
お前は俺たちの操り人形になるかも知れん。』
灰間「何!?ま、まさか・・・・!ここに連れて来たのも・・・!!」
グランテラ『そう。お前から感情を抜き取るためだ。
その感情が消えれば、お前は何の動揺もせず、何の恐れもなく、
俺らの言う事を聞いてくれるハズだ。
そして、お前は俺たちの命令だけで動く、最強の奴隷となるのだ!!』
その時、黒服の男二人が灰間の両腕を掴み始める。
灰間「くっ!?放しやがれ!!」
灰間は右腕を振るい、一人の黒服の男を投げ飛ばす。
そして、左腕をも振るい、その腕を掴んだ男を投げる。
黒服の男「おらああぁぁぁ!!」
別の男が灰間に殴りかかる。だが、
灰間はそれを避けて、キックする。
灰間「でやあああぁぁぁ!!」 黒服の男「ぐあっ!?」
その男が灰間のキックを受けて、倒れる。
灰間「とおおおおぉぉぉぉ!!!」
そして、灰間は別の黒服の男をパンチで倒す。
黒服の男「ぎゃっ!?」
そして、後ろから迫る黒服の男が灰間を羽交い絞めにする。
黒服の男「どうだ!?」 灰間「むっ!?はあああぁぁぁぁ!!」
灰間はその黒服の男を怪力で投げ飛ばす。
黒服の男「うわああああぁぁぁぁぁ!!?」
灰間「おら!!」 灰間はテーブルを思い切り起こしては倒し、
そのテーブルで黒服の男を倒す。
黒服の男「ぐわあああぁぁぁぁぁっ!!?」
灰間(ここで感情を奪われたら、地球が魔族の手に落ちてしまう・・・!)
黒服の男「きええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
黒服の男は椅子を思い切り灰間に投げつける。
灰間「ふっ!!せえええええぇぇぇぇぇい!!!」
灰間はそれを避けて、椅子を投げた男をハイキックで倒す。
黒服の男「ぐえ・・・・っ!!」
グランテラ『ティアーズよ!!これ以上、暴れて見ろ!!
これ以上やると、母親は殺すぞ!!!』
灰間「く・・・・・っ!?」
灰間はそう聞いて、動きを止める。灰間が戦闘を続ければ、
グランテラが母親である美由紀を殺すからだ。
グランテラ『母親が死んで欲しくないなら、
このまま俺の命令に従う事だな。』
そして、黒服の男たちが灰間をまた捕えようと近づく。その時。
日下部「そこまでよ!!魔族!!!」
日下部がいきなり入って来て、
バルガトリングの銃弾で黒服の男たちを全て倒す。
黒服の男たち「うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??」
灰間「日下部・・・!お前!?」
日下部「話は密かに聞かせてもらったわ!!
さっさと母親を助けなさいよ!!」
グランテラ『おのれえええぇぇぇ・・・・!!』
灰間「うら!!」 灰間はバルガンの銃弾でグランテラを攻撃する。
グランテラ「キギギギギギギギン」
攻撃を受けたグランテラは痛がり、どこかへ逃げる。その時。
灰間「たああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
灰間はジャンプして、薄い青の空間へと入り込んだ。
その時、第45番マンションが崩れ始める。そこから、
巨大化したグランテラがマンションの中から突き破り、現れた。
そして、グランテラの姿が完全に見えるようになり、
身体の色は青が中心で、目が水色。サソリ型の魔獣であった。
グランテラ「キギギギギン」
グランテラは両腕のハサミで別の建物を突き刺し、
顔の部分をもぶつける。
その壊れつつある建物の中でグランテラの顔が見え始める。
グランテラ「キギギギギギギン」
建物を破壊したグランテラは、また別の建物を壊し始める。
作戦の失敗に怒ったグランテラは、巨大化して、
この街を破壊し、自分でBAR基地を破壊しに行こうとしたのだ。
マンションから脱出した日下部が、
バルガトリングでグランテラを攻撃する。
グランテラ「キギギギギギギギギン」
そして、夜空からバルワンダーDXが飛んで来た。
薄い青の空間で灰間は母親を求めて歩いていた。
灰間「母さん!!どこだ!!?・・・・っ!?」
そして、灰間はとうとう美由紀を見つける事ができた。
灰間「母さん・・・・!!」
灰間は走り、美由紀に近づく。そして、ペンダントが光る。
灰間「催眠光線で眠っているだけか・・・!魔獣め。
もう許さねェぜ・・・・・!!自分の母親を人質にして、
酷い扱いもしようとしやがって!!!ティアーズ!!!!!」
灰間はティアーズになって、美
由紀を縄から解放し、彼女を抱える。
ウルトラマンティアーズ「シュワッチ!!!」
ティアーズは美由紀を抱えたまま、飛び始めた。
ウルトラマンティアーズ『出口は・・・。あっちだ!!』
そして、ティアーズは大きな穴を見つけ、その穴へと入り込む。
この穴がこの空間から出るためのゲートであった。
そして、薄い青の空間から脱出したティアーズは、
美由紀をそっと地面に置く。
ウルトラマンティアーズ『しばらく眠ってくれよ・・・。シュワッ!!』
ティアーズは巨大化して、グランテラと戦う。
グランテラ「キギギギギギギギン」 グランテラはティアーズの方に向く。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・!」
そして、ティアーズとグランテラは組み合い、押し合う。
そして、ティアーズが膝蹴りやパンチで魔獣を打撃する。
グランテラ「キギギギギギギン」
ティアーズの打撃を受けたグランテラは右腕のハサミで反撃する。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・!?」
ティアーズはグランテラのハサミに打撃され、痛がる。
さらにグランテラは左腕のハサミでティアーズを打撃する。
ウルトラマンティアーズ「・・・・・・・・!!」
攻撃を受けたティアーズはグランテラから離れる。
グランテラ「キギギギギギギギギギン」
その時、グランテラの上部にあげている尻尾の先端から、
少し長い火の弾を発射した。
それを受けたティアーズは強烈な痛みに襲われる。
ウルトラマンティアーズ「ウワアアアアアァァァァァァ!!!!」
つづく
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