光次郎「えっ!?・・・・あ!そうでしたね・・・・。まだ聞いてませんし・・・・。」
野沢「・・・・・・そう。・・・・私、昔こう思った事あるの。もし、この傷跡ができなかったら・・・・。
隊長とは出会えなかったかも知れないって・・・・・・。」
光次郎「・・・・・っ?」
野沢「つまり、もしあの悲劇が起こらなかったら、一生隊長に会う事は、
なかったって事なの。だとしたら・・・・私は今でもこんな事はしてなかったかもね・・・・。」
光次郎「そうですか・・・・・。悲劇の後に・・・出会いがある・・・・・って事ですね。」
野沢「そうね・・・・・。でも・・・・私は後悔していない。私には、
あなたや・・・・桜ちゃんたちSSPの仲間たちがいるから!私にとって、
SSPは友達のような存在なんだから・・・・・。」
光次郎「そうですか・・・・。僕も、後悔していない気がするんです・・・・。
僕は昔、友達が少なかった。そして、あかりさんと出会い、
あなたたちSSPと出会ってたくさんの友達ができたんです!ただ、
大きな傷跡を残して・・・・・。」
野沢「大きな傷跡?でも、光次郎君には・・・・・。」
光次郎「いや!体の問題じゃないんです。・・・・友達の問題なんです・・・・。
・・・・真奈美ちゃんがジャンボロイドに殺された。それが、僕にとって大きな傷跡なんです。」
野沢「・・・・そっか。光次郎君にも悲劇があったんだね・・・。」
光次郎「真奈美ちゃんがもう帰らないのはもうわかっています・・・。」
光次郎はかつての愛人・真奈美をデスナイトに殺された。
光次郎を彼女を殺したデスナイトを許せなかった。
その憎しみが彼を戦う勇気をあたえ、さらにこれ以上、
彼女のような犠牲者を増やしたくないという想いが、彼を強くし、SSP入隊へと導いた。
野沢ももし、不良たちに大きな傷を負わされ、隊長と出会ってなかったら、
一生傷跡を背負ったまま愚かな姿で生きなければならなかっただろう。
だが、彼女を救った隊長から、野沢は本当の強さを学んでいったのだ。
今の二人は昔とは違い、強くなっているのだ。
光次郎「・・・・これ以上、真奈美ちゃんのような犠牲者を増やすワケにはいかない・・・・・!」
野沢「そうね・・・。これ以上、デスナイトのせいで寂しくなった人たちを、
増やさないためにも、間もなく現れるモンスロイドを・・・・・!」
光次郎「はい!やっつましょう!!ギャフンと言わせる程にね・・・・!」
野沢「うん!頑張ろうね!」 野沢が笑い、光次郎も笑った。
そこに、折原隊員や木之本隊員が二人のもとへ走ってきた。
木之本隊員「野沢さん!!」 野沢「どうしたの?都ちゃん!智ちゃん!」
折原隊員「フライドチェイサーが間もなく接近してきます!!」
光次郎「なんだって!?それは本当かい!?」
木之本隊員「本当だよ!!レーダーでも捉えているんだから!!」
折原隊員「とにかく、すぐに戦闘準備してくださいと隊長もそう言ってます!!
フライングファイターと戦闘機部隊が戦車部隊がスタンバイしています!」
野沢「戦闘ね・・・・!行くわよ、光次郎君!!」
光次郎「はいっ!デスナイトめ・・・・・!」 こうして、二人は戦闘準備を開始しようとした。
東京付近にフライドチェイサーが凄いスピードで走っていた。
フライドチュイサー「グウウウウゥゥゥゥゥゥゥワアアアアアアァァァァァァァァ」
フライドは走る。その怪ロボットの前にSSPの戦闘機部隊が飛んで来た。
戦闘機全機はミサイルを一斉連射し、フライドチェイサーを攻撃した。
しかし、フライドチェイサーはその攻撃をビクともせず、前進を止めなかった。
戦闘機部隊はもう一度ミサイル攻撃を試みるが、結果は同じである。
フライドチェイサーは口から炎を吐いて、戦闘機部隊を攻撃した。
多くの戦闘機が炎上し墜落してしまった。しかし、戦闘機部隊は全滅したワケではない。
ついに飛ぶ戦闘機部隊は走るフライドチェイサーを越えてしまった。
戦闘機部隊は後方へ飛び、フライドの背後にミサイル攻撃を連射する。
しかし、ほとんどのミサイルが命中せず、数少ない弾だけが命中したが効果が全くない。
そこに、フライングファイターが飛んで来た。フライドを足止めする気だ。
青井「デスナイトめ・・・・・!これ以上行かせないわよ!!」
清水「攻撃開始!!敵の行進を阻止するんだ!!」
桜「レーザーバルカン展開!!!」
フライングファイターはレーザーバルカンでフライドチェイサーを攻撃した。
フライド・チェイサー「グウウウゥゥゥゥゥゥワアアアアアアアアァァァァァァァ」
攻撃を受けたフライドは、フライングファイターを倒そうと火炎を吐く。
フライングはその火炎を間一髪避けながら、レーザーバルカンを連射した。
しかし、フライドチェイサーはまだ前進を止めない。フライングはモンスロイドに近づいた。
フライングファイターは走るフライドから離れようと、右方へ飛ぶ。
フライドチェイサー対戦闘機部隊の戦いは野沢たちの目にも届いていた。
まだ遠いので、少ししか見えないが・・・・。
光次郎「ついに始まったんですね・・・・!戦闘が・・・・!!」
野沢「ええ。でも、奴が止まる気配が全くなさそうね・・・・。
でも、桜ちゃんたちならなんとかできる・・・・・・っ!!」
謎の声「なんとかだとぉ?できるワケがないだろ!弱虫のお前に!!」
野沢&光次郎「っ!???」 二人は謎の声に驚き、後ろを向く。
そこに、多くのブラックアタッカーたちと謎の男がいた。
その男は、黒い髪とサングラスをしていた。その男は、何所かで見た事あるようだが・・・・?
野沢「っ!!?あ・・・・・あなたは・・・・・!!」 野沢はその男を見て驚愕する。
謎の男「なんだよ?久しぶりの再会なのに、随分ムカツク事してくれるではないか?」
光次郎「・・・・野沢さん。この男は・・・・!?」
野沢「ええ・・・・。石山君・・・・・!私に傷を負わせた男よ・・・・!!」
そう、この謎の男は、かつて野沢を虐待した石山であったのだ。
彼は今、デスナイトの対日本攻撃支部としてティーザルの支援を担当していたのである。
石山「ほう・・・・。わかっているじゃあねぇか。そうよ。俺様は今、
どういうワケか、デスナイトにスカウトされ、わけのわからんうちに、
こうなっちまったのよ。まあ、こういう仕事も悪くはなかろうがよぉ。」
野沢「石山君・・・・・!あなた、わかってるの!?この仕事が世界を滅ぼす事だって・・・・!」
石山「確かにこの世界は俺たちの手で滅びる。しかし!
俺たちがその滅んだ世界を造り替え、俺たちが支配する世界を創るのさ!!!」
光次郎「そうか・・・・!お前が野沢さんを・・・・・・!!」
光次郎は野沢を虐待したのが、この石山であると気づき、ボウガンを彼に構える。
石山「そう。くだらねぇガキを友にしたか、野沢よ。だが、もう遅い!
他の隊員たちは今頃、我が同士たちの攻撃を受けているハズだ!」
野沢&光次郎「なんでって!!?」
そう。他の隊員たちはブラックアタッカーの別働隊と戦っていたのだ。
銃の音や剣の音が多く響いていた。激しい戦闘である。
石山「野沢ぁ~!あの時の続き・・・・・してやるよぉぉぉ・・・・!!」
野沢「あの時・・・・・!?はっ!!?」
野沢はあの時と聞いて、急に脳裏に何か浮かべて驚愕する。
彼女の脳裏には、昔自分が石山たちに傷つけられている事が浮かんでいた。
野沢はその忌まわしい感覚に襲われ、体を震えていた。
石山「ククククククク・・・・・!相変わらず弱虫らしいなぁ・・・・!!」
光次郎「違う!!!!」 恐怖に震える野沢を笑う石山に光次郎は怒鳴った。
石山「は?」 石山は自分を怒鳴った光次郎を睨んだ。
光次郎「野沢さんはもう弱くないハズだ!!彼女はお前から受けた傷跡を背負い、
隊長の優しさに支えられて、強くなったんだぞ!!!」
野沢「・・・・・っ!そうだわ・・・・!石山君!!私はもうあなたの思い通りにはさせないっ!!
あなたを・・・・ここで倒す!!かつての傷跡とともに!!」
野沢は剣を構え、光次郎はボウガンを構えた。そして、石山も剣を構えて迎え撃つ。
石山「よかろう・・・・!!俺は白兵戦を得意としている!
貴様らなんぞでは、この俺に勝てると思うてか!?」
フライドチェイサーは段々と東京付近へ近づきつつある。
しかも、その前には光次郎たちSSPと石山率いるデスナイトの別働隊が、
戦闘していたのだ。このままフライドが進めば一体どうなるのだろうか?
フライングファイターはダブルミサイルでフライドを攻撃していた。
フライド・チェイサー「グウウウゥゥゥゥワアアアアアアァァァァァァァァ」
ミサイルは命中して、フライドはひるみ、少しだけ足を止める。
しかし、すぐに走り出し、気を取り戻しスピードをあげていた。
清水「ひるませるだけでは駄目だ!!確実に倒すんだ!!」
桜「くっ!このまま行けば、光次郎君や野沢さんたちがなんとかしてくれるけど・・・・!!」
その時、空からマリオネットライターが飛んで来た。
青井「あっ!マリオネットライターです!!」
マリオネット・ライター「えぃ!!」 ライターはさっそくフライドの前で着地する。
フライド・チェイサー「グウウウウァァァァワアアアアァァァァァァァァ」
フライドチェイサーは目の前のライターに驚き、急に足を止めた。
スピードが高すぎたため、その足は滑るが、ライターの前でピタリと止めた。
マリオネット・ライター「・・・・ふん!!」
マリオネット・ライターはチョップでフライドチェイサーを叩く。
フライドは右の方に扱けるが、すぐに立ち上がった。
ティーザル「おのれえぇぇぇぇ・・・・!ライターめええぇぇぇぇっ!!」
基地から出たティーザルは草むらから出てきて、両者の戦闘を見守った。
つづく
[0回]
PR