ウルトラマンクリスタル 第26話・Eternal.Blaze
暗黒宇宙人・ワイリー星人登場
サキの父、コリーム博士率いる宇宙観測機関メキシコ支部が科学の粋を集めて造り上げた、
MA-22-1号、通称MA1号が宇宙へと発射された。しかし、そのMA1号によって、
宇宙にあるもっとも貧しく暗い星、ワイリーが大被害を受けてしまった。
怒りを爆発したワイリー星人はMA1号を発信機に改造して、犯人が地球人である事が判明し、
地球へと飛来した。あまりに激しい怒りで我を忘れて暴れまわるワイリー星人に、
DGCとウルトラマンクリスタルだが、星人の圧倒的な強さにクリスタルが大ピンチ。
そして、ワイリー星人の吐く黒いガス、ダークタブークレイジーガスによって、
クリスタルは大いに苦しみ、ついに倒れてしまった。クリスタルとの喧嘩に勝利したワイリー星人は、
まだ怒りが収まっていないか、ダークタブークレイジーガスをさらに吐き続け、
ついにその黒いガスが地球を完全に覆い、地球は暗黒の星となってしまった。
星人は一度去り、サキはガスを浴びていたため、倒れていた。
イチゴ「・・・・・そうだ!サキちゃんとコリス君が地上にいたままだから・・・・・・!!」
シュドー「早く二人を助けなければ・・・・・!テブリッシュ、降下だ!!」
テブリッシュ「よし!このガスは危険だ!念のため放射能防御服を使おう!!」
シュドー「おっ!第3話でヨースター島探索で使ったアレだな!?ありがてぇ!」
こうして、コプターラッシュは地上に降りて、そこから、
第3話のバルキー星人事件で使った放射能防御服を着ていたシュドーとテブリッシュが降りてきた。
テブリッシュ「これなら、このガスの効果を受け付けないだろう。」
シュドー「さっそくサキとコリスを探そう!!」 こうして、二人はコリスとサキの捜索を行った。
イチゴもスカイラッシュ2で空からコリスとサキの捜索を行っていた。
イチゴ「・・・・・サキちゃん・・・・コリス君・・・・・・。無事かな・・・・・?異常でないといいけど・・・・・。」
シュドーとテブリッシュは地上で捜索を続けていた。しばらく時間がたつと・・・・。
テブリッシュ「・・・・むっ!なんだ!?」 シュドー「こ・・・こいつらは・・・・・!!」
二人の前にこのガスを浴びたせいか、とてつもなく発狂している人々がいた。
それぞれ狂って笑ってり泣いたり、怒って暴れたりしていた。
テブリッシュ「逃げ遅れた人々が狂っている!?これも星人の吐いたこのガスの仕業なのか!?」
シュドー「く・・・っ!だとすれば・・・・早くサキを探さないと・・・・・。あっ!!」
テブリッシュ「どうして!?おお!!」 シュドーが見たところをテブリッシュが見て驚く。
そこにサキが倒れていた。彼女もこのガスを浴びていて、苦しんでいるように悶え苦しんでいる。
シュドーとテブリッシュ「サキ!!!!」 二人はサキに駆け寄った。テブリッシュがサキを抱える。
サキ「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・。」 サキは物凄い苦しみで次第に息が荒くなっていく。
シュドー「大丈夫か!?サキ!!」
テブリッシュ「・・・・ダークタブークレイジーガスとやらで何かに侵されるように苦しんでいるらしい。」
シュドー「だったら早くサキをコプターへ連れて行かないと!!あと、コリスも・・・・!」
その時、テブリッシュのDGCシーバーが鳴り出した。
テブリッシュ「っ!こちらテブリッシュ!!」
モモの声『こちらモモよ!早く本部に戻って!!』 どうやら通信の相手はモモである。
テブリッシュ「でも、サキは救出できても・・・・!」 シュドー「コリスがまだ・・・・・!!」
シュドーがテブリッシュのシーバーに向けて声をかける。モモは冷静に返事する。
モモの声『大丈夫。コリスならなんとかなるわ・・・・!今は彼を信じて本部へ!!』
テブリッシュ「・・・・・了解。急いでサキを連れて戻ろう!!」
シュドー「了解。コリス・・・・一体どこへ消えちまったんだ・・・・!?」
こうして、二人はコプターラッシュでサキを連れて、イチゴのスカイラッシュ2とともに、
本部へ帰還した。・・・・果たしてコリスは無事だろうか?モモの言うようにまだ大丈夫だろうか・・・?
今や暗闇に覆われし地球。果たして今の人類はこの暗闇によってどうなってしまうだろう。
もし、最悪な場合・・・・。このままでは、ワイリー星人の復讐は成功に終わるのだろうか?
星人とクリスタルの戦いによって大きな被害の出たロサンゼルスでは、
コリスがうつ伏せの状態で倒れていた。コリスは目覚めることができるのか?
サキ「・・・・・う・・・・・ん・・・・・・。」 サキはゆっくりと目を開けた。その目の前にイチゴがいた。
イチゴ「・・・っ!気が付いたんだね・・・・・。」 心配そうな顔をしていたイチゴだったが、
サキが目覚めたので、少し安心したような表情をする。
サキ「・・・・こ・・・・ここは・・・・?」
イチゴ「・・・・・DGCのメディカルセンターだよ。」 そう、今サキとイチゴがいるのは、
ここ、DGC本部のメディカルセンター、いわば医療室であった。
ダークタブークレイジーガスを浴びて倒れてしまったサキはテブリッシュとシュドーに運ばれ、
意識がない間にイチゴにこの部屋で看病されていたのだ。
イチゴ「・・・・・君は星人の吐いたガスで何か苦しんでいたそうだけど、
身体には異常がなかったそうだ。でも、心に被害があったそうだね・・・・。」
サキ「・・・・っ。あ!そうだ!コリス君は!!?それに、星人も!!」 サキは慌ててイチゴに問う。
イチゴ「落ち着いて。まず、星人はもういなくなったみたい。一旦退却したそうなんだ。」
サキ「・・・・そうですか・・・・・・。あの星人は・・・・また現れるのですか・・・・・。」
イチゴ「うん。また現れると思うね。あいつはまだ復讐を終えてないと僕は思っている。
そして、コリス君は・・・・未だに行方がわからない。」
サキ「・・・・・っ!コリス君が・・・・・!!」 サキはコリスが行方不明になったと知って哀しそうになる。
イチゴ「でも、大丈夫だと思う。モモ隊長がコリス君ならなんとかなるって。
だから、今は彼を信じよう・・・・。」 イチゴが優しくそう言うと、サキは少し落ち着いた。
サキ「・・・・・はい。」
イチゴ「とりあえず、僕は司令室に戻るけどサキちゃんはどうする?」
サキ「・・・・・私も、一緒に行きます。」
イチゴ「うん・・・・・・。」
こうして、イチゴとサキは司令室に来た。まず、二人はモモに挨拶する。
イチゴとサキ「ただいま戻ってまいりました。」
モモ「うん。あら?サキ、もう大丈夫なの?」
テブリッシュ「もう回復したみたいだな。」 シュドー「よかったなぁ。元気になれて。」
サキ「ええ・・・・。イチゴさんのおかげです。」
モモ「よかった。ありがとう、イチゴ。」 サキの復活に皆は笑顔になった。
イチゴ「いえ、僕はただ・・・・。それより、サキちゃん。スクリーンの方を見て!」
イチゴの言うとおりにサキはスクリーンの方を見る。
スクリーンでは、星人の出した暗闇に覆われた街の映像が映されていた。
サキ「こ・・・・これは・・・・・・!!」
テブリッシュ「先ほど、エヴィン博士が調査したんだ。この宇宙人の吐いた暗黒の煙には、
ワイリー星にあるダークタブークレイジー物質でできているんだ。」
サキ「ダークタブークレイジー物質・・・・?」
シュドー「そのおっかねぇ物質の入ったガスを浴びた者は、
ワイリー星たちのあらゆる怒りや悲しみの声を聞き、憎しみの切なさなどを感じてしまうのさ。
まるでワイリー星人がそれらを我々人類にぶつけているみたいだからとんでもない話さ。」
イチゴ「それを浴びた人間は誰かに恨まれるような恐怖を感じてしまうんだ。あるいは、
あまりの恐怖に精神崩壊した者たちも数少なくはないだろう。そんな恐ろしいガスを吐いたのは、
クリスタルと戦った宇宙怪獣人間・・・・・ワイリー星人そのもの。」
サキ「そ・・・・そんな・・・・・。まさか・・・・・。今のこの地球では・・・・・!」
モモ「そう。ワイリー星人はダークタブークレイジー物質の入ったガスを、
この地球全体を覆わせてしまったわ。よっぽろ彼らは私たちに恨みを持ってるそうね。
まあ、無理もないわ。私たちが彼らに喧嘩売ってしまったのだから・・・・・。」
サキ「く・・・・・・・っ!!罪のない星に喧嘩を売ってしまった・・・・・あの人は・・・・・!!」
サキは怒りと悲しみの交わった表情で突然、司令室から出た。シュドーとテブリッシュが声をかける。
テブリッシュとシュドー「サキ!!!!」 その時、テーブルの電話が鳴った。モモは受話器をとる。
モモ「もしもし、DGCです・・・・・。なんですって!!?星人が出現!!?」
つづく
[0回]
PR