叶野と上川「了解!!」
大神「日下部と灰間はバルターボで出動し、地上から支援せよ!!」
灰間と日下部「了解!!!」
緒川「異常な電磁波の対策は未だにありません・・・!
ですが、何とか分析を続けて、対策の元を探してみます。
それまでは、何としても、異常な電磁波を逃がさないでください!!」
こうして、バルワンダー1号と2号、バルターボは、
異常な電磁波を止めるために出動した。
日下部が運転している間、灰間はさっきの事を思いだす。
徳丸の声『本当にBAR隊員として戦うのかぃ?
灰間君はまだ、僕らと同じ中学生なんでしょ?』
灰間「・・・・日下部。」
日下部「何よ?」
灰間「俺たちさ、中学生だよな?その中学生が、
何で防衛隊として戦ってるんだろうね・・・。」
日下部「決まってるでしょ?魔獣から地球を守る為よ。
それに、あの時教えたでしょ?私は、
軍隊の子供だから、親の命令で、こうなったのよ・・・。」
灰間「そっか・・・。それじゃ、大神隊長は何故、
俺を選んだんだろうね。軍隊の子供でもねェ俺を、
簡単に防衛隊に入れるなんてよ・・・。今、思うと・・・。」
日下部「灰間・・・・。た、多分、大神隊長は、
あんたが魔族と戦う勇気が強いから、
それを評価したからじゃないかしら?
BARは魔族に恐れずに戦う者たちの集まりだからね・・・。」
灰間「そっか・・・。まあ、良いや。俺、このBARの事、
気に入ってるしよ。戦闘機に乗るとか、意外と楽しいしな・・・。」
日下部「・・・・それより、もうすぐ目的のポイントにつくわ!
武器の準備とかはできた?」
灰間「ああ。できた。」
野口たちは既に、遊園地に来ていた。嬉しそうにはしゃぐ森下。
森下「久しぶりの遊園地だあぁぁ~っ!!
まずは、どこから行こうかしら?」
徳丸「そうだねェ。でも、何か物足りない気分だよ・・・。」
野口「・・・・灰間君の事?」
徳丸「うん・・・。本来なら、灰間君を含めて、
ここに来るハズだと思ったのに・・・。」
野口「・・・心配しないで。灰間君は必ず来てくれるよ。きっと・・・。」
森下「そうだよ。
翔ちゃんがいつでも来れるように楽しく笑顔で過ごさなきゃ!」
徳丸「・・・・そうだね。例え、来れなくても、
灰間君の分まで楽しまなきゃ!じゃ、まずはどこで遊ぼうか!」
野口たちは灰間が必ず来る事を信じて、
遊園地のアトラクションを楽しむ。
ポイントJH-72は、少し発展度が大きくない市街地であった。
むしろ、山のふもと町のような場所であった。
その上空で、緑色の電気が物凄く乱れている。そう。
異常な電磁波が前と比べ物にならない程に強大化したのだ。
それを見て人々は動揺していた。そして、飛んでくるバルワンダー部隊。
上川「あの緑色の電気が異常な電磁波か・・・!」
叶野「物凄い物質反応だ。そして、
確かに生命反応も含まれている・・・!やはり、何かが起きそうだ。」
バルターボから降りた灰間と日下部は電磁波の様子を見ていた。
日下部「・・・とても凄い電磁波なのに、人々を襲って来ないわね。」
そして、灰間のペンダントが光る。
灰間「だが、いずれ俺たちを襲う災害となる可能性が高ェ。
念のため、市民を避難させるように準備しておこう。」
日下部「そうね・・・!二手に分かれましょ!
私はここの市長のところに行って、話し合うわ。」
灰間「では、俺は万一、逃げ遅れた奴を避難させる準備をする。」
こうして、灰間と日下部はそれぞれに分かれて、行動する。
町を一人で走っている灰間。その時。灰間のペンダントがまたも光る。
灰間「・・・・っ!?これは、魔族反応・・・!!?こんな時に・・・!!」
灰間は後ろの方を向く。そこに、
あの灰間を助けたピンク髪の少女がいた。
灰間「・・・・お前。魔族か?」
ピンク髪の少女「・・・・・はい。」
灰間「あの電磁波はてめェの仕業か?」
ピンク髪の少女「・・・違います。
私は地球人に手を出すつもりはございません。」
灰間「・・・・いわゆる、正義の魔族って奴か。」
ピンク髪の少女「・・・・私は、
この地球からの脅威を止めるために来ました。
その脅威は、我ら魔族だけではなく、
地球人をも滅ぼしてしまうからです。」
灰間「・・・・あの電磁波の事か?」
ピンク髪の少女「違います。それよりもさらに恐ろしい事です。
今はまだ教える事はできません。
ですが、あなたにはそれを阻止して欲しい。
そのために、
あの時のあなたの傷をできるだけ癒したのですから・・・。」
ピンク髪の少女はそう言うと、いきなり消えてしまう。
灰間「あっ!おい・・・!!しかし、あの時の俺の傷を癒したって・・・。」
灰間は知らないのだ。
ギアクーダに倒された自身をピンク髪の少女が救ってくれた事を。
灰間「・・・・むっ!?電磁波が・・・・!!」
その時、灰間は上空の電磁波にさらなる異変が起きる事を。
叶野「こ、これは・・・・!エネルギーがとてつもなく大きくなっている!!」
上川「み、緑色の雷が一つに集まっていく・・・!」
上川の言う通り、緑色の雷が一つになろうと集まって、合体していく。
そう。電磁波が一つとなろうとしているのだ。まるで、
巨大な怪獣の姿に変わっていく。これはもしや。
灰間「ま、まさか・・・・!変化する気か!?」
そして、怪獣の姿となった緑色の雷もとい異常な電磁波が、
恐ろしい巨大魔獣の姿に変わって、実体化した。
この魔獣の名はグラガス。
頭に、2本の角、両肩に4本の角。とにかく、悪魔か、
どこかの魔物に近い姿を持っている魔獣だ。
グラガス「キシャルルルルルルルルルルルルル」
上川「で、電磁波が魔獣になった!!」
隊員たちは電磁波が魔獣になった事に驚く。
人々は魔獣が出現する事がわかったのか、既に逃げている。
この状況なら、逃げ遅れた者など一人もいなくなる事だろう。
日下部「一足先に市長に伝えて、
避難命令を出させて良かったわ。」
グラガス「キシャルルルルルルルルルルルルルルルルルル」
グラガスは近くのビルを打撃し、壊し始める。
叶野「魔獣の体内・・・。いや、魔獣そのものが、
異常な電磁波そのものか・・・!攻撃開始!!!」
バルワンダー1号とバルワンダー2号はレーザーバルカンを連射。
グラガス「キシャルルルルルルルルルルルル」
攻撃を受けたグラガスは口から緑色の電撃光線を発射する。
だが、2機のバルワンダーはそれを避ける。
叶野「これは、電磁波光線だ・・・!!」
上川「魔獣の体内で、電磁波が次第に増幅していく・・・・!」
グラガス「キシャルルルルルルルルルルル」
グラガスは再び電磁波光線で遠くのビルを爆破する。
BAR基地の司令室でも、大神と緒川が、
スクリーンでグラガスが暴れているところを見ている。
緒川「まさか、電磁波が魔獣になるなんて・・・・!」
大神「あの電磁波の正体は、魔獣だったんか・・・!!
しかも、その魔獣のボディも体内も電磁波そのものとは!
恐ろしい!!
どんな恐ろしい能力があるか、わかったもんじゃないき!!」
緒川「魔獣の体内から電磁波が異常に増幅していきます!!
魔獣は他の電磁波を取り込むつもりです!!このままでは、
魔獣はさらに強力となり、
我らの手に負えない怪物となってしまいます!!!」
大神「何とかして、倒さねば・・・・!」
2機のバルワンダーはレーザーバルカンでグラガスを攻撃。
グラガス「キシャルルルルルルルルルルルルルルル」
グラガスはその攻撃を通用せず、暴れ続ける。
灰間や日下部もそれぞれ違う場所から、攻撃する。
灰間はバルガトリング、日下部はバルガンの銃弾で攻撃。
だが、これらの攻撃もグラガスには通じないらしい。
グラガス「キシャルルルルルルルルルルルルルルルルルル」
グラガスは口から電磁波光線を発射し、多くの民家を爆発させる。
日下部「普通の銃弾では効かない・・・・!灰間には悪いけど、
こうなれば、バルワンダーDXを使うしかないわね!!」
日下部はバルターボに乗って、BAR基地へ向かった。
灰間はバルガトリングで、グラガスを攻撃し続けている。
グラガス「キシャルルルルルルルルルルル」
だが、グラガスは灰間の方に気づき、灰間を襲う。そして、
口から電磁波光線を発射して、灰間を殺そうとする。
灰間「く・・・・っ!!」
灰間は素早く避ける。光線が地上にあたり、爆発する。
そして、灰間は素早く走って、魔獣から遠ざける。
灰間「や、野郎・・・・!っ!?」
その時、灰間は近くに、あの女性。
白を中心とした衣装を着ている女性がいた。
灰間「だ、誰だ・・・!?あんたは・・・・!」
女性「・・・・お前が灰間翔だな。」
つづく
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