福崎の父「貴様はとんだ失敗作だ。生きる資格なんてねーんだよ。」
福崎の母「お前のような良いところのない奴は死んだ方が世間のためよ。」
福崎「ふざけんなよ・・・!
だったら、お前らが俺を生まなきゃ良かっただろ!?
死ね!!こんな俺を生みやがって!!死ねよ!!!お前らだって、
良いところがねークセにさ!!!自分の事ばかり考えやがって!!
たまには、泣いている子供くらい助けろよ!!!
良いか!!てめーら!!必ず殺してやる!!!覚えてろよ!!!!」
福崎は癇癪を持って泣きながら、家から出て行った。
夜の町を走る福崎は泣いていた。
全てにおいて、後悔し憎しみを抱いて泣いていた。
福崎「うええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!」
その時、福崎の前に、あのペンダントを持つ男が現れた。
BAR基地の司令室では、日下部が大神隊長に話しかける。
日下部「隊長。灰間隊員の事ですが・・・。」
大神「うむ。まだ、行方不明らしいの。叶野隊員や上川隊員に、
灰間隊員の捜索をさせているが、未だに発見できんようだ。」
日下部「そうですか・・・・。」
大神「灰間は我々にとって、大切な仲間じゃけ!絶対に、
探して見つからなければならん!!
日下部!!灰間を見つけ出してくれ!!!」
日下部「了解!!必ず、あいつを探してみせます・・・っ!」
大神(本当に頼むぞ。新たな魔獣が現れる前に・・・。)
BARは魔獣との戦いになる前に、
灰間を何とかして探し、見つけ出そうとしていた。
夜の町では、ペンダントを歩く男の前に、福崎が笑いながら歩いていた。
福崎「けけ・・・!!けけけけけけけけ・・・・!!!」
ペンダントを持つ男「・・・・何がおかしいのだ?」
福崎「ねェ。知ってる?今、この地球を魔族から守っている、
ウルトラマンティアーズの正体はね。大鳥学園の・・・・!」
福崎は灰間が自分を守らず見捨てたと思った。これに怒りを爆発させ、
他人にティアーズの正体を教えようとした。だが。
ペンダントを持つ男「灰間翔・・・。だろ?」
福崎「何・・・・っ!?」
ペンダントを持つ男がティアーズの正体を知っていた。
何故、その男がティアーズの正体を知っているのか、福崎は驚いた。
そして、雨が降り始めた。何かを予感させる雨が。
ペンダントを持つ男「ウルトラマンティアーズの秘密を知っているのは、
君だけじゃない。俺も前からティアーズの正体を探り、知ったからな。」
福崎「お前は・・・・!誰だ!?まさか、魔族か!?」
ペンダントを持つ男「違う。俺は普通の人間だ。それより、
俺たちのチームに入らないか?世間に復讐するために・・・!」
福崎「チーム?中には、魔族が黒幕をやってねーだろうな?」
ペンダントを持つ男「安心しろ。魔族などいない。むしろ、
魔族との戦うつもりだ。このペンダントでね。」
男は紫色のペンダントを、福崎に見せる。
福崎「こ、これは・・・・!?灰間が持っているペンダント!!?
色が違うが・・・。」
ペンダントを持つ男「君はこのペンダントに選ばれたのだ。
このペンダントの力を持つのは、君だけだ・・・・!」
灰間は今、暗い空間に漂っていた。そして、心の中で呟く。
灰間(ここはどこだ?俺は何をやっているんだ?そうだ。
福崎のところへ行かねェと・・・。それに、
BARの皆や野口たち。母さんも心配だ。・・・って言うか、
時間、どれくらい経ってんだ?多分、数日くらいだろうな・・・。
早く・・・。早く目覚めねーと。でも、できねェ。どうすれば良い・・・・。)
灰間は今、生死の狭間の世界へ彷徨っていた。ギアクーダ戦で、
大いに傷つき、重傷を負ったのだ。このまま目覚めねば、死んでしまう。
頼む。灰間翔。早く目覚めてくれ。
お前が生きなければ、地球は魔族に物になってしまうのだ。
暗い森の中で、傷だらけの灰間が倒れていた。その近くには、
ピンクの髪の少女がいた。日下部や大岩を止めたあの少女である。
少女「・・・早く目覚めて。」
少女は灰間に手を向ける。その手が光り始める。
BAR基地では、灰間を除く全ての隊員たちが集まった。
叶野「申し訳ございません。灰間隊員は見つかりませんでした・・・。」
上川「どこを探しても、灰間君の姿は見当たりません・・・・。」
大神「そうか。・・・今日はここまでとしよう。後は、
他の防衛隊に捜索を要請する。今日はゆっくりと休め。」
日下部「はい。(灰間・・・。あんた。一体、どこでほっつき歩いているのよ。)」
大神「信じようやないの。灰間が必ずどこかにいる事を・・・・。」
その時、スクリーンから異形の怪物の正体が映る。
それは、前回の最後に出てきた魔獣だ。
魔獣『わははははははははは・・・・!!
灰間翔など、見つかりはせんよ。』
日下部「・・・・・・っ!?ま、魔獣!!」
つづく
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