福崎「全く。灰間の馬鹿が。俺がしばらく自由つったら、
いきなり飛び出しやがって・・・。まあ、良いや。今度から、
もっとすげェ命令を出しちまおうか・・・。そう言や、
ジュースが飲みたいな。でも、外じゃ、
俺を狙う奴がうじゃうじゃいるからなァ。」
福崎はそう言って、窓辺から外の方を覗いてみる。
すると、外では一瞬だけ紫色の怪人3人が走っていた。
福崎はこれに驚く。
福崎「っ!?ま、魔獣・・・!?まさか、この町を狙うのか?
いや、そうでもないか。ま、俺以外の奴らはどうでも良いや。
俺が魔獣に襲われさえすれば、良い。早く戻って来いよ。灰間・・・!」
秋田町では、灰間が日下部と一緒に歩いていた。
灰間「しかし、この町に魔族が潜んでるなんてね。
隊長から聞いたけど、こりゃ大変だな。」
日下部「軽く言うもんじゃないわよ。あんたの家だってあるんでしょ?
それにしても、何故。魔族はこの町を狙っているのかしら?」
灰間「そうだな・・・。(確かにそうだ。もしかして、
俺を狙うために、この町にいるのか?それとも・・・。)」
その時、灰間と日下部の前に、複数の紫色の怪人たちが現れる。
紫色の怪人「シュオオオオオオォォォォォォ」
日下部「っ!?魔族・・・・!!」
灰間「今度は何を企んでやがる!!?」
紫色の怪人「シュオオオオオオオオォォォォォォォォ」
怪人たちは一斉に灰間と日下部に襲いかかる。灰間はバルガンの銃弾、
日下部はバルガトリングの銃弾を連射し、迎撃する。
攻撃を受ける怪人たち。倒れているのは、3人だけである。
紫色の怪人「シュオオオオオォォォォォ」 灰間「ぐあ!!!」
残った紫色の怪人の一人が灰間を殴る。
日下部「灰間!!このォ!!」
日下部はバルガトリングで残った怪人たちをほとんど倒す。
灰間「こんにゃろ!!」 灰間がバルガンの銃口にバルチャージャーを付ける。
バルチャージャーの光線で最後に残った紫色の怪人を倒した。
紫色の怪人「シュオオオオオォォォォォォォォ」
日下部「私たちを見て、いきなり襲いかかるなんて・・・・!」
灰間(いや。今の魔族は、俺だけを狙いやがった。まさか、
俺を抹殺するためか?なら何故、BARの関連施設をも狙う・・・?)
夜になった。とある軍施設から炎が溢れていた。これは火事か。否、
これは魔族の仕業だ。燃えている部屋で、紫色の怪人たちが、
自衛隊の兵士たちを次々と打ち倒している。
紫色の怪人「シュオオオオオオォォォォォォォ」
そこに、叶野と上川が駆け付け、バルガンの銃弾による一斉連射で攻撃する。
これを受けた怪人たちは多く倒れる。
叶野「お前たちは何者だ!?」 上川「目的は何だ!?」
紫色の怪人『我々はギアクーダ。我々は地球防衛軍と、
ウルトラマンティアーズを滅ぼすために、送り込まれた。
あの方の命令により、貴様たちBARも抹殺してやる!!』
紫色の怪人たちは赤い目から赤い電撃を発して、叶野と上川を襲う。
叶野「くっ!!」 上川「うわっ!?」
上川と叶野は素早く避けて、バルガン連射で紫色の怪人たちを攻撃。
紫色の怪人「シュオオオオオオォォォォォォ」
少数が倒れ、残った怪人たちは逃げていった。
叶野「我々防衛軍やティアーズを倒す事で、
地球を簡単に侵略できると言うワケか。」
上川「それにしても、あの方って誰なんだろう・・・?」
任務を終えた灰間はさっそく自宅へ帰った。そして、自分の部屋に入る。
福崎「灰間・・・。この町に魔獣がいたぞ。」
灰間「ああ。知ってるよ。ペンダントが光っている通り、
この町にはまだ、あの怪人たちが残ってやがる・・・!」
灰間のペンダントが光り、この町に、
あの怪人ギアクーダがいる事を教えている。
福崎「そこで、命令。絶対なる命令だ。これから、必ず俺の近くにずっといろ。
1秒たりとも離れるな。つまり、
友達のところやBARの仕事にも行くなって事だ。
俺はアンチミラクルマン。そして、不運の持ち主さ。もしかしたら、
あの魔族共。俺を狙ってくるかも知れない。だから、
他の事を捨てて、俺だけを守れ。良いな?」
灰間「ああ。わかった。(別にお前を狙うワケじゃねェ。だが・・・。
確かに、今は福崎だけを守らなきゃ、俺の正体がバレるしな。」
BAR基地では、叶野や上川が大神に報告していた。
叶野「我々が守っていた防衛施設以外にも、
他の防衛軍施設五ヶ所が同じギアクーダと名乗る魔族の部隊によって、
壊滅されてしまいました。」
上川「奴らは防衛軍とティアーズを抹殺する事を目的としています。」
大神「そうか・・・。しかし、問題なのは大鳥町を狙うかじゃの。
もしかして、大鳥町にティアーズが潜んでいると言うのか?まさか・・・。」
灰間は暗くなった自分の部屋で一人立っていた。
福崎はベッドで眠っている。
灰間(福崎は絶対に狙われる事はねーだろう。
奴らの狙いは俺だけ。その証拠に・・・。)
灰間は窓辺から外の方を覗く。そこには、複数のギアクーダがいた。
まるで、灰間翔、ウルトラマンティアーズを襲う機会を待つように。
灰間はペンダントに手を取る。その時、外にいたギアクーダたちが、
いきなりどこかへと走り去っていった。
灰間「あの魔族共を何とかして全滅しねェと。まあ、
俺がいなくても、BARの皆が何とかしてくれっから良いけどよ・・・。」
次の日。秋田学園の廊下で、灰間が日下部に話しかける。
灰間「よう。日下部。」
日下部「ん?灰間か。自分から話しかけて、どうかしたの?」
灰間「・・・・悪いけどよ。ちょっとBARの任務を休むわ。」
日下部「え・・・・っ!?ちょっと、どう言う事よ!?それ!」
灰間「理由は、ただBARに行く気はねーからさ。
今日は、ずっと家に籠るわ。」
日下部は灰間の発言に怒り、灰間の胸ぐらを掴む。
日下部「あんた・・・!自分が何を言ってるか、知ってるの!?
この町は魔族に狙われているのよ!?
この町はあんたの居場所でしょ!?
この町をあんたがBAR隊員として防衛しないで、どうするのよ!!?」
灰間「この町の防衛なら、お前たちでやってくれ・・・。」
灰間は切なそうな表情をする。そして、
近くに福崎が歩いてくる事に気づく。
つづく
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