灰間「福崎!?まさか、あの福崎の奴・・・。お前と同じクラスだったのか!?」
日下部「ええ。中でも一番、ひねくれていて暗がりで、
少しうざい奴だったわ。いつもはとても暗かったのに、
今日は何故か、今までよりうざいくらいに元気いっぱいだったわ。」
灰間(福崎め・・・。俺を奴隷にして、本当に喜んでやがるな・・・。)
福崎は灰間を奴隷にしてこき使ってる事を今でも喜び、
それを表現しているのだ。
日下部「正直、あいつはいじめられっこだけど、
何故かどうでも良くなっちゃうわよね。・・・って言うか、灰間!
あんた。最近、BARにいる時間が少なくなっているんじゃない?
遅刻する事もあるし。何か理由でもあるの?」
灰間「うむ。・・・家族の都合の方が急に忙しくなってね。」
日下部「そう・・・。それなら、しょうがないけど。できるだけ、
BARの方にも優先した方がこちらが助かると思うわ。」
灰間「そうだな・・・。日下部。もし、目の前で、
虐げられている子供を見たら、助けるか?」
日下部「もちろん。助けるけど・・・?」
灰間「なら、あの福崎って奴にも気を使ってやるんだな。
あと、今日もBARに行くの、遅れちまうと思うから。」
灰間はそう言って、日下部から離れた。
日下部「あいつ・・・・。」
廊下では、福崎がまた同級生たちに絡まれていた。
同級生A「おめェ。さっきからムカツクんだよ。
さっきからニヤニヤと笑いやがって。」
同級生B「幸せを一度も勝ち取ってないお前が、
そんな風に笑みをすんなよ?」
福崎「ククク・・・・!人はさ、幸せを得たら誰だって笑うんじゃね?」
同級生C「はぁ?負け組の馬鹿が良い気になりやがって・・・!」
同級生D「またボコらきゃわからんようだなァ?」
4人が福崎に迫る。だが、福崎は笑みを浮かべていた。
何故なら、灰間が必ず来てくれると思ったからだ。そして。
灰間「待ちな。」 同級生たち「あぁ?・・・うっ!?」
同級生たちの近くに灰間が来た。それを見た同級生たちは驚く。
同級生A「ま、不味い!!灰間だ!!」
同級生B「ミラクルマンを怒らせちゃいけねェ!!逃げろ!!」
同級生たちは灰間の登場で、逃げた。
福崎「ははははっ!!助かったよ。灰間。やっぱり、
君がいれば、僕は安心して笑えるよ。このように、学園の連中は、
次々と俺様を狙ってくる。その時は頼んだよ。
奴隷君。あははははは!!」
灰間「・・・・・・・っ。」
灰間は福崎と共に歩いた。それを、壁の隅から見る者がいた。
それは、あの灰間と喧嘩をしまくった男、大岩であった。
大岩「あのガキ・・・・!」
そして、下校時間。灰間は福崎と共に家へと帰っていく。
福崎は灰間が自分を守ってくれているので、笑みを浮かべている。
いじめっこたちは灰間と福崎の方を、まるで警戒するように見ている。
いじめっこA「福崎の近くに、あの灰間がいるぞ・・・?」
いじめっこB「これじゃ、福崎をいじめる事ができんな。」
二人を遠くから見ているのはいじめっこだけじゃない。あの日下部もいた。
日下部「あの福崎が一緒にいては、灰間をBARに誘う事ができないわ。
って言うか、何で灰間が福崎と一緒にいるワケ・・・!?謎だわ。」
夕日となった。BARの基地では、灰間を除く全ての隊員が揃う。
日下部(灰間の奴。確かに、遅れたわね・・・!これで2週間よ!?)
大神「ええ。昨夜、各地で奇怪な怪人の集団を見たと言う情報が入っている。
一部の目撃者によると、怪人の集団は秋田町の周辺か、
防衛軍関連の施設の周辺を歩き回っているらしい。」
叶野「その怪人集団と言えば、やはり魔族・・・!!」
上川「今回の魔族は、防衛軍の施設を狙うのはわかりますが、
秋田町も狙っているのでしょうか?あの町に何かあると言うのか・・・。」
大神「恐らく、魔族は秋田町を密かに占領しようとしとるじゃろう。
上川と叶野は防衛軍の施設を防衛せよ!!
日下部は秋田町を警備じゃ。出動!!」
日下部、上川、叶野「了解!!!!」 3人は司令室から出た。
廊下を走る日下部たち。そこに、灰間が走って来た。
灰間「おう!!皆!!また出動か!?」
日下部「遅すぎよ!!もう私たちは出動するわ!!
事件については、隊長に聞きなさい!!」
灰間「ああ!わかった!!」
日下部たちはさらに走り、灰間は司令室の方へと向かった。
一方、秋田町。灰間の家では、福崎が暢気にパソコンをしていた。
つづく
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