夜の灰間家。ホールでは、灰間が夕食を持っている。
美由紀「ご飯を持って、どこへ行くの?」
灰間「自分の部屋で食べる。パソコンで面白い生放送があるから。」
灰間はそう言って、ご飯を持ち、2階に行った。
灰間の部屋では、福崎がパソコンをしていた。
ヘッドホンを付きながら、音楽を聴いていた。そこに、
灰間がご飯を持って来て、福崎の近くに置く。
ご飯の他に、ステーキやサラダがある。
福崎「おう。感謝する。ん?嫌いなサラダがあるな。
このサラダ。お前が食え。ステーキとご飯は好物だから俺が食う。」
灰間「そうかぃ。俺は野菜好きだからありがたくもらうよ。」
福崎「しかし、お前を奴隷にして、本当に助かるよ。
俺の宿題も全てお前がやってくれる。俺が欲しいと思った物は、
全てお前が買ってくれる。こんな楽しいのが、
2週間も続くなんて、まさに夢だぜ。まっ。
お前は楽しくねーが、これからも俺に尽くせよ。何せ、
俺はお前の弱みを握っているんだからな。歯向かえば、
その弱みを皆に語る事になろうぞ。あはははははははは!!」
福崎は灰間の正体を知り、それを世間にバラしたくなければ、
自身の奴隷になるように語り、灰間を奴隷にしたのだ。
ジャミラ事件から2週間の間、灰間は福崎の奴隷として過ごしていた。
自身の正体を世間に明かされないために。
灰間「だが、福崎。もし、母さんがお前がこの家に、
勝手に住み着いている事を知ったら、どうするんだ?」
福崎「その時はお前が説得しな。
俺がずっとこの家にいられるようにね。それにしても、
残念だなァ。俺とお前。違うクラスだもんな。
まっ。これはしょうがないけど良いか。全部、
お前に何とかしてもらおうか。例え、受験で失敗して、
職が決まらなくても、奴隷のお前なら俺を何とかしてくれるだろうよ。」
灰間「・・・・・・・っ!(あれから毎日毎日・・・!
言いたい事を俺の前で平気で言いやがる。本来なら、
ここでぶん殴りたいところだが、今はやっちゃいけねェ。今は。)」
その頃、別の暗い街では、紫色で奇怪な身体と赤い目をした、
怪人が複数、集まっていた。
紫色の怪人たち「シュオオオォォォォ!シュオオオオォォォォォ」
その時、一人の怪人が言葉を話し始める。
紫色の怪人A『他の同胞たちはどうなっている?』
紫色の怪人B『その者たちは、ここから遠く離れた場所で行動している。』
紫色の怪人C『我々もすぐに行動しよう。我ら魔族の使命のために・・・!』
紫色の怪人たち「シュオオオオオォォォォォォ」
そして、怪人たちは一斉にどこかへと走った。この怪人たちも、
魔族であった。今度の魔族は何を企んでいるのだろう。
ウルトラマンティアーズ第38話・逃れられぬ運命
分裂魔獣・ギアクーダ登場
次の日。秋田学園のクラスでは、野口が灰間に話しかける。
野口「ねぇ。灰間君。最近、元気がなさそうね。どうかしたの?」
灰間「まあ、毎日、BARの仕事で忙しいしな。
いわゆるストレスって奴かな。いつもより元気がなくなっちまうよ。」
野口「そうなんだ・・・。」
徳丸「それよりさ!来週の水曜は休学だから、皆で旅行に行こうよ!!」
森下「あっ!良いねェ!それ、行こうよ!皆で!!」
野口たちが笑顔であるのに対し、灰間はとても切ない表情であった。
野口「灰間君も行くよね?旅行に。」
灰間「・・・・悪い。俺は行かない。と言うか、行けねェ。」
森下「え?そんな・・・。」 徳丸「何か都合でもあるの?」
灰間「・・・・多分な。だから、お前らと一緒にいられねェ。」
灰間の言葉に野口たちは辛そうな表情になる。
野口(灰間君・・・。何かあったのかな・・・。)
数時間後、廊下を歩く灰間の前に、日下部がいた。
しかし、今の日下部はとてもイライラしていそうであった。
灰間「ん?どうした。日下部。いつもより怖そうだぜ?」
日下部「そりゃそうよ。だって、あの同じクラスの福崎の奴が・・・。」
つづく
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