シュドー「・・・・果たして、アニシァちゃんはどこにいるんだろうなァ~。」
コリス「・・・・・っ!!」 その時、コリスはブレーキを踏む。
ロードが急に止まり、シュドーが驚く。
シュドー「おわっ!?い、一体どうしたんだ・・・・!?」
コリス「・・・・聞こえる・・・・。」
シュドー「え・・・・!?」
コリス「アニシァちゃんは・・・・この森の中にいます!!」
シュドー「な・・・・っ!?わかるのか!??」
コリス「アニシァちゃんの悲しい声が聞こえていますので・・・・。」
コリスの脳裏では、アニシァの悲しい心の声が聞こえているのだ。
しかし、普通の人間であるシュドーにはその声が聞こえないが、
コリスの言葉を信じる事にした。
シュドー「そうか・・・。じゃあ、その声に辿って、
アニシァちゃんのところへ連れてってくれ!!」
コリス「はい!!(たとえ、すすり泣く声がなくても、気配は感じられる。
それに辿れば、きっとアニシァちゃんは見つかる!早く行こう!!)」
こうして、2人はアニシァを探そうとロードから降りて、
アニシァがいるかも知れない森の中へと入った。
コリスとシュドーは森の中でアニシァを探している。
コリス「アニシァちゃあああぁぁん!!!!」
シュドー「アニシァちゃああぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
2人はアニシァの名を呼ぶ。それを大きく叫ぶが、なかなか見つからない。
シュドー「一体どこへ・・・・!むっ!?」
その時、シュドーはついに、アニシァを見つけた。
しかし、アニシァは何故か倒れていた。涙をかすかに流しながら・・・・。
シュドー「アニシァちゃん!!!!」 コリス「え!?アニシァちゃん!!!」
コリスも気づき、2人は倒れたアニシァに駆け寄る。シュドーは彼女を抱える。
シュドー「大丈夫か、アニシァちゃん!!!しっかりしろ!!!」
アニシァ「・・・・・・。っ!う・・・・うう・・・ん。」
アニシァはシュドーの叫びにより、ついに目覚めた。
シュドー「アニシァちゃん!!」 コリス「起きてくれた・・・・。」
2人はアニシァが目覚めた事で安心する。シュドーはアニシァをおろし、立たせた。
シュドー「一体、どうしたんだ?こんなところで眠ってさ・・・・・。」
アニシァ「え・・・・・・?っ!!?」 その時、アニシァは昨夜の悲劇を思い出す。
それは、怪物が出した多くの触手に身体を汚されていく。
アニシァ「い・・・いっ!嫌ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
アニシァはそれを思い出し、頭を抑えて、心の苦痛を表すような悲鳴をあげた。
シュドー「ア、アニシァちゃん!!??い・・・一体どうしたんだ!?」
アニシァ「わああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
アニシァは泣いた。あまりの屈辱にどうしようもない気持ちで泣いていた。
コリス「アニシァちゃん・・・・。(まるで・・・誰かにやられたような感じだな・・・。)」
アニシァ「ぐす・・・・っ!くす・・・・。」
シュドー「な・・・何があったと言うんだ。こんなに泣くなんて・・・・・。」
シュドーが泣きじゃくるアニシァに気遣おうと、彼女の両肩を触れる。
アニシァ「・・・・悪夢だわ。」 シュドー「え・・・・!?」
コリス「悪夢・・・・・っ!?」 コリスはアニシァの言葉に引っかかる事を感じる。
アニシァ「また・・・・悪夢に汚されたのよ・・・!私はっ!!!」
アニシァはそう言った後、すぐに泣き走り出した。そして、木ですすり泣く。
アニシァ「ううっ!ううう・・・・!!ううぅ・・・・!!」
シュドー「アニシァちゃん・・・・。一体、どうしたってんだ・・・?」
シュドーはアニシァの悲しみに心配しそうになる。コリスは真剣な表情で彼に話しかける。
コリス「・・・・シュドーさん。悪夢と言えば・・・・わかりますか?」
シュドー「悪夢・・・?悪夢・・・・。はっ!!まさか・・・・っ!!!」
コリス「そうです・・・・。きっと、悪夢のプリンセス、
シャドーさんの仕業ではないかと思います・・・・・っ!!」
シュドー「な、なんだって!??じゃあ、あいつの手下怪獣が・・・・・っ!!!」
コリス「はい。そうだと思います・・・!」 2人は犯人がシャドーの怪獣であると、
確信した。そう。アニシァを襲った触手の怪物は、
シャドーが冥界より送り込んだ悪の怪獣だったのだ。
ナイトメアナーサでは、アニシァの泣き崩れる姿が大きな鏡に映っていた。
シャドー「ふふふふふふ・・・・!いい気味ねェ。乙女の国の女め。」
シャドーがその鏡を眺めて、美しくも恐ろしい笑みを浮かべていた。
彼女の後ろには触手の怪物がいるが、まだ部屋が暗いかあまり見えない。
シャドー「ざまーないわね。あれ程の美しさを持ちすぎるからよ。
でも、今はいいわよね。
世界一の美少女が醜い怪物の子を生む運命になるのだから・・・っ!!
ふふふふふふふ・・・・ククククククククク・・・・・・!!!!!
思い浮かべるだけで笑ってしまうわ。あなたもそうでしょう?デモス。」
シャドーがそう言うと、触手の怪物が彼女に近づき、とうとう姿を現した。
その姿は円盤のように丸く、身体中には無数のトゲがある。これは怪物の本体。
本体の色は赤く、二つの目があり、口のような丸い部分もある。
そう。この不気味な触手の異生物こそが、シャドーに従う冥界の魔物・デモスである。
デモス「ハッ。再ビ、乙女ノ国ノ者ヲ再ビ嬲レヨウトハ喜バシイ事ニゴザイマス。」
シャドー「そうねェ。あなたたちデモス族は女性を嬲り、恐怖を齎すのが、
のがだああぁ~い好きだからね。あなたたちは彼女たちをまるで、
玩具のように扱うからね。最悪な場合、殺してしまう事もあるわよね?」
デモス「我ラデモス族ハ、女性ノ肉ヲ餌ニスル事モゴザイマス。」
シャドー「他にサキとかも襲っていいけど、私を襲ったら・・・・・。」
シャドーは恐ろしそうな形相になりつつ、デモスにそう言った。
デモス「オオ・・・・!ショ、承知・・・・。」
デモスはシャドーの言葉を聞いて、恐れて少しさがる。
シャドーはもしも自分を襲ったら、この場で殺すと脅しているつもりだろう。
シャドー「けど、DGCの男がアニシァに何かしでかすつもり。
何だかわからないけど、とりあえずもう一度襲ってらっしゃい。」
デモス「オ安イゴ用デス・・・・。」 シャドーの命令を聞いたデモスは、
大きな出口に入って、部屋から出た。シャドーは再び恐ろしい笑みをする。
デモスは大きな廊下を浮かんで進んでいた。そこにゴダルがいた。
デモス「オオ!コレハコレハ。我ガ冥界ノ王子、ゴダル様・・・・。」
ゴダル「あの女に脅されるとは、らしくないな。」
デモス「ハア・・・・。シャドー様ノ悪夢ノ力ハ計リ知レナイモノデス。
簡単ニ歯向カエバ、コノ私ノ体ハアット言ウ間ニ灰ト化スデショウ・・・・。」
ゴダル「たとえ、奴自身が許さなくても、僕は許可するけどね。
いつでもあんな女、襲ってもいいさ。乙女の国の奴を襲ってからな・・・・。」
デモス「ハッ・・・・・・。」
こうして、デモスはナイトメアナーサから出て、暗闇の空間へ飛んだ。
デモスはアニシァを襲おうと人間世界へと再び行こうした。
アニシァ「くすん・・・・くすん・・・・くすん・・・・くすん・・・・。」
アニシァは木の側で泣き続ける。そこで、シュドーが彼女に近づいて、こう囁く。
シュドー「・・・・なんとなく事情はわかったよ。」
アニシァ「・・・・・っ!?」 それを聞いたアニシァはシュドーの方に向く。
シュドー「・・・・凄く虐められたんだよな・・・・・可哀想に・・・・。
けど、安心してくれ!!俺が君を虐めた奴を倒してやるよ!!」
アニシァ「・・・・・・・本当?」 アニシァは涙を飲んで返事する。
シュドー「ああ。俺に任せろ!これからは、俺が君を守ってやるよ!!」
アニシァ「・・・・・そう言えば、あなたは・・・・。」
シュドー「シュドーだ。大学でアメフト部に入っているんだ。」
アニシァ「そう・・・シュドーね・・・・。そう言えば、あなたと約束した・・・よね?」
シュドー「え・・・・?」
アニシァ「デート・・・・するんでしょ。」
シュドー「お・・・おう!!そうだったな!!でも・・・・お前、大丈夫か?」
シュドーはデートすると聞いて喜びそうになるが、
すぐにアニシァに気遣う。シュドーはアニシァにどこか傷つけられてないかと思ったからだ。
アニシァ「身体に異常はない・・・・。でも、心に深い傷が・・・・・っ。」
アニシァは身体を震えさせ、泣きそうになる。
シュドー「・・・じゃあ、デートしよう!!」 アニシァ「え・・・・?」
シュドーがアニシァに手を差し伸べる。そう言うと、アニシァはそれを聞いてきょとんとする。
シュドー「一緒に遊んで・・・・・嫌な事なんぞ忘れちまおうじゃないか!!!!
何かあったら・・・・俺が守ってやる!!!この命を捨ててもなっ!!!」
アニシァ「・・・・・・うん。」 そして、アニシァは笑顔になった。
あのアニシァが笑顔になり、シュドーの手に触れたのだ。
シュドー「あは・・・。」 シュドーも笑顔になる。コリスも笑顔になった。
こうして、シュドーとアニシァのデートが始まった。2人を乗せたロードをコリスが運転する。
ロードラッシュはとある街へと向かった。
コリス「・・・・シュドーさんって、本当に女の子ですね。」
シュドー「まーな。何せ、俺は女の子が大好きさ。その女の子を、
過激的に虐める奴等は俺がぶっ倒す。それが、男のスジって奴だ。」
コリス「そうですか・・・・。(シュドーさん。あなたは男の中の男だ・・・!)」
アニシァ「あの・・・・。」
シュドー「ん?何だぃ?」
アニシァ「どこへ・・・・・行くの?」
シュドー「どこへ・・・・か。ん~!!じゃあ、君の行きたいところで良いよ!!」
アニシァ「・・・・・じゃあ、皆がいつも楽しくて笑顔でいられる場所・・・・。」
シュドー「皆がいつも楽しくて笑顔でいられる場所かァ・・・・。う~ん。」
シュドーは深く考え込む。そして、何かをひらめいた。豆電球のアイコンが出る。
シュドー「そうだ!!遊園地だ!!コリス!今すぐ遊園地へ向かうんだ!!!」
コリス「了解!!!」 ロードは遊園地へと急行する。
確かに、遊園地は皆が楽しくて笑顔でいられる場所であるらしい。
かくして、ロードはついに遊園地へとついた。
ジェットコースターをはじめ、観覧車にメリーゴーランドなど。
他にも様々なアトラクションがあり、この遊園地に来た人たちは、
それぞれ楽しんで遊んでいる。皆笑顔である。
コリスはもちろん、シュドーやアニシァもここに来ていた。
コリス「ここが遊園地だよ。皆、笑顔で遊んでいるだろう。」
コリスに言われてアニシァは周りをよく見る。ここで遊んでいる人は皆、
笑ったり楽しんだりと、幸せである。それを見たアニシァは微笑む。
アニシァ「・・・・・ええ。とても幸せそうでいいわね。ここ。」
シュドー「だろ?だろ?じゃあ、まずはどこから遊ぼうか?」
つづく
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