光次郎「やったァ!!ついに一匹目のモンスロイドを倒したぞ!!」
青井「これで、二度と暴走新幹線が暴れる事はないわ。でも・・・!」
桜「もう一匹・・・・・っ!触手の怪物こと、バイオレンステンタクルが残っているわ!!」
中嶋「レキファルめ・・・・!大人のクセにあっけなく倒れやがって・・・・・!!
まあ、いいや。バイオレンステンタクル!!一旦、引き上げだ!!」
バイオレンス・テンタクル「ウ”ォアアアアアアアアァァァァァァァァァ」
中嶋の指令を聞いたバイオレンスは退けるように地面に潜って消えてしまった。
中嶋「マリオネットライター。お前だけは必ず殺してやるからな・・・・!覚えておけぃ!!」
すると、中嶋は逃げるように走り出した。ライターも戦いが終わったので、空を飛び去った。
光次郎「・・・・・・ん?」 その時、光次郎はコックピットの窓から、
地上で一人走る者の姿を見た。その者は中嶋であった。
光次郎「っ!?あ・・・・・あれは・・・・・!!?」 光次郎は彼を見て、何か知ってるように動揺する。
青井「どうしたの?」
光次郎「っ!あ・・・・いや・・・・・。」
桜「戦いはなんとか終わらせる事ができたわ。でも、理子ちゃんたち4分隊が・・・・・・。」
光次郎「っ!確かに・・・・ランドバーナーがロングネスの攻撃を受けたみたいだし・・・。」
青井「とりあえず、花園先輩たちのところへ行きましょう。」
桜「そうね。では、これよりさっきの街へ戻り、ランドバーナーの乗員たちを救出します。」
光次郎と青井「了解!!!!」
ここは、先ほどロングネススネークが暴れて被害が大きく出てしまった街である。
この街では、ロングネスの攻撃を受けて機能停止に近づいたランドバーナーがあった。
機体が少しこげ、電撃が少しだけ走り、煙も出ていた。中の隊員たちは生きているが、
それぞれ気を失ったり絶望したりしていた。特に花園隊員は、
怯えたような表情をして、震えていた。よっぽろランドを壊された事にショックしているだろう。
花園「・・・・・・っ!っ!?こちら、ランドバーナー・・・・・。」
その時、花園のシーバーが鳴り出す。どうやら桜からの通信であった。
桜の声『理子ちゃん。大丈夫・・・・・・?』
花園「・・・・桜ちゃん・・・・・・。・・・・・・っ!!」
花園は涙を流し、桜に近づくようにシーバーに顔を近づけてすすり泣いた。
よほど、ランドバーナーを壊された事を悔やみ、嘆き悲しんでいるだろう・・・・・。
次の日。桜は学校の帰りか秋田町の道路を歩いていた。そこに、横道から何者かが通ってくる。
桜「・・・・・っ!り・・・・理子ちゃん・・・・・。」
横道から歩いてきたのは花園であった。花園もすぐ、隣の桜に気づく。
花園「・・・・・っ。あ。桜ちゃん・・・・・・。」 花園もすぐに桜の方に気づく。
桜「・・・・・元気?」 花園「・・・・・・・・っ。」
しかし、花園は顔を振る。どうやら元気ではないらしい。
桜「・・・・・・っ。気にする事無いよ。ランドバーナーが完全に壊れたワケじゃないし・・・・。」
花園「知ってる。あさってくらいに修理完了するって・・・・・。あのね。桜ちゃん・・・・・。」
桜「何かな?」
花園「・・・・・私、SSPの中で一番弱いのかなァ・・・・。」
桜「え?・・・・ううん!そんな事ないよ。理子ちゃん、ランドバーナーを簡単に乗れるじゃない。
ランドバーナーに乗るにはかなりの勇気がいる。それを理子ちゃんは持ってるわよ!」
花園「そう・・・・・かなァ。でも、デスナイトのモンスロイドたち、
出てくるたびに、ランドバーナーの威力が効かなくなっていくし・・・・・。」
桜「そ、それは・・・・・わからないけど。理子ちゃん、ランドバーナーに乗る事だけじゃなく、
白兵戦でも立派な功績をあげていたじゃない。私、覚えているよ。
あの時、あなたが大型銃で多くのブラックアタッカーを倒したのを。素晴らしい活躍だったわ。
だからさ・・・・。理子ちゃんはSSPの中で一番弱いワケじゃないよ。SSPに弱い人はいないわよ。」
花園「ありがとう・・・・・。でも・・・・・・・。」
桜「でも・・・・・・・?」
花園「・・・・・・・・自信が持てないの・・・・・・っ!!」
花園は涙を流しながら、走り去っていった。
桜「・・・・・理子ちゃん・・・・・・。」 桜は走りゆく花園の背中を見て、悲しそうな表情をした。
桜にはわかるだろう。彼女の背中から深い悲しみが満ちているのが・・・・・・。
その頃、デスナイトの対日本攻撃支部のメインルームでは、
桐原支部長とダークネス・セイバーがいた。
桐原「・・・・・ダークネスよ。昨日の中嶋からの報告の事だが・・・・・。」
ダークネス・セイバー「はっ。ライターにより、ロングネススネークは破壊され、
操縦者として活動したマスターのレキファルも殉職したとの報告ですね?」
桐原「ああ。我ら対日本支部のメンバーはもちろん、
最近他の支部の戦力もSSPとの戦いで徐々に減っているそうだ。」
ダークネス・セイバー「そうですか・・・・・。ですが、たとえ他の支部が全て壊滅しようとも、
我ら対日本攻撃支部は滅びはせぬと信じます。」
桐原「感謝しよう。私も、お前の死は望まぬよ。お前が私の死を望まぬようにな・・・・。」
ダークネス・セイバー「ありがとうございます。・・・・・・・っ。」
ダークネスはそう言った後、何故か寂しそうな表情をした。
その時、メインルームに中嶋が入ってきた。二人は彼の方を見る。
中嶋「中嶋、入ります。」 ダークネス・セイバー「中嶋か・・・・。何の用だ?」
桐原「中嶋君。よもや、昨日のレキファル死亡の件について謝りに来たとでも?」
中嶋「はい・・・・・。もし、許せない場合であるなら自らこの組織を退職しましょう・・・・。」
桐原「・・・・・いや。お前をクビにはしないさ。ただ、奴が役立たずだっただけだ。
それに、貴様のこの性・・・・・・。貴様は自分の事をどう思っています。」
中嶋「はっ。私は自分を世の中で最も独りぼっちで、弱くて臆病で卑怯で、
何の取り得のない一番の自閉症にして、人間のクズでございました・・・・。」
桐原「かつては貴様は確かにそうであった。だが、貴様には・・・・・。」
中嶋「はっ。モンスロイドと言う、巨大なる力を手に入れました。」
ダークネス・セイバー「中嶋少年。お前はそのモンスロイドと言う名の力で、何を望む?」
中嶋「・・・それは、母、妹を殺して我が家族を崩壊させた世の中と、
この孤独なる僕を絶望のどん底に落とした人間たちに復讐する事・・・・・っ!!」
つづく
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